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 サッカーのある風景 05/01/18 (火) <前へ次へindexへ>

 今年はどんな年になるんだろう


 文/竹井義彦
 元旦は天皇杯、その後は高校サッカー選手権と、年の初めからたっぷりとサッカーを楽しんだ方も多かったと思う。私も、テレビで天皇杯を堪能し、高校サッカーも何試合かテレビで観ることができた。今年は、去年以上にサッカーと関わっていければ、などと思ってはいるんだが、さて、どんな年になるのか。仕事が忙しくなっているのが気にかかるところだ。

 さて、1月になり子どもたちにとってはメインイベントともいえる県大会がはじまった。この大会、神奈川県少年サッカー選手権は小学校4年生以下の低学年と、6年生以下の高学年のふたつのクラスに分かれて、戦うことになっている。私がコーチをしている駒林サッカークラブの4年生にとっては、一番大きな公式戦ということになる。もちろん、この大会を念頭にここまでチームを作ってきているわけで、子どもたちはもちろんだが、コーチの私にとってもひとつの目標であった。ところが、その初戦の第2回戦であっさりと負けてしまったのである。

 完全に崩されて失点を食らい、負けてしまったのならまだ諦めもつくのかもしれないが、なんとなく蹴り込まれたボールがゴールに転がり込んでの失点がほとんどだっただけに、どうも釈然としないまま試合が終わってしまった感じなのだ。
「負けた気がしないのが悔しいですね」
 お父さんコーチのひとりが帰りがけにポツリといったそのひと言が、そのときの私の気持ちを代弁している。

 もっとも、それは私たち負けたチームの勝手な思いであって、勝ったチームにしてみれば、してやったりの試合展開だったのかもしれない。いいゲームをしたのかを競うのではなく、どちらが多く得点をしたかを争うゲームなのだ、サッカーは。結果が、ある意味すべてではある。大会なのだから。



 意気消沈して、次の試合の副審を務めた。もし試合に勝っていたら、この試合の勝者と戦うはずだった。この試合は好ゲームになった。前半に先行したチームが、後半フリーキックで同点に追いつかれたが、試合終了間際に勝負を決めた。ペナルティエリアに入ったあたりからのシュートがゴールの逆サイドに突き刺さったのだ。とても小学4年生のシュートとは思えないすばらしいシュートだった。

 私たちのチームは、キーパーとの1対1が決められず、PKも止められ、無得点で負けていた。だから、その素晴らしいシュートが余計印象に残ったのかもしれない。去年の夏過ぎから気になっていた得点力不足が響いたといえるだろう。ゴール前でのどん欲さだったり、がむしゃらさに欠ける気がしてならない。それはシュートを蹴った子だけの問題ではなくて、チーム全体の問題だ。

 それだけじゃない。子どもたちが競いながら切磋琢磨していけるような環境を整えたり、試合のことを念頭においたスケジュールを組んだりする努力がもっともっと必要だったはずだ。そう負けた試合はすべてコーチの責任なのだ。チームの今後のことを考えながら、私は帰宅した。



 翌日は午後から練習だった。勝ち上がることを目標にしていた大会に負けてしまったので、子どもたちがどんな様子で出てくるのか少し心配だった。が、それは杞憂に終わった。みんないつものように元気よく練習に出てきてくれた。
 そう、勝つこともあれば負けることもある。確かに、大切な大会のひとつである神奈川県少年サッカー選手権には負けてしまった。けれど、子どもたちのサッカーがこれで終わってしまったわけではない。これからのサッカー人生のことを思えば、たった一試合、たった一日だ。子どもたちを集めて、そんなことを話して練習に入った。

 チームはこれでひとつの区切りをつけることになる。この後、いくつか招待試合があり、春にはみんな小学校5年生になる。5年生になればなったで、新しい目標を立てることになる。それまでは子どもたちがいま持っている力が全部出せて、それを子どもたちひとりひとりが自覚できるようにしてやろう。そのために、チームはいったん形を崩して作り直すことになるかもしれない。私ももっともっと勉強する必要があるだろう。今年は今年で、新たな気持ちでサッカーに取り組まなくちゃいけない年になりそうだ。

 ちなみに県大会などの公式戦の審判を務めると報酬をいただくことができる。ジュニアの県大会の副審は300円である。何度か審判を務めていままでにもらった報酬は、じつはそのまま残してある。大した金額ではないし、なによりもいい記念だからという気持ちが強かったからだ。が、今回の報酬は、そのまますぐにアルコールへと消えてしまった。負けたその夜、やけ酒をあおったからである。それで私も気持ちの整理をしたかったのだ。

 次は、祝杯があげられるように、私もしっかりと頑張らなきゃいけないなぁ。
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