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 頑張れ!女子サッカー 05/06/10 (金) <前へ次へindexへ>
3ゴールに沸くTEPCOのファン。報道陣も多数詰め掛けた。

 TEPCO、高槻を振り切り、優勝戦線に留まる。
 2005L1リーグ第8節 スペランツァF.C.高槻vs.東京電力女子サッカー部マリーゼ

 取材・文/西森彰
2005年6月5日(日)14:00キックオフ 高槻市萩谷総合運動公園サッカー場 観衆:約600人 天候:晴
試合結果/スペランツァF.C.高槻2−3東京電力女子サッカー部マリーゼ(前0−3、後2−0)
得点経過/[TEPCO]遠原(22分)、本間(39分)、佐藤春(44分)、[高槻]相澤(53分)、松田(78分)


 萩谷総合運動公園サッカー場のバックスタンドにスカイブルーのアイテムが打ち振られる。このアウェーまで大挙して繰り出してきた東京電力女子サッカー部マリーゼ(以下TEPCO)のファン。そして、メインスタンドでカメラを構えるのは福島県下のメディア。地元を挙げてのサポートに支えられているこの新チームは、前半戦を4勝3敗と勝ち越して折り返した。「『環境が変わればここまでやれる』ということを私たちが証明したい」と言っていた大部由美。その言葉どおりの活躍だ。

 迎え撃つスペランツァF.C.高槻は、開幕戦で宝塚バニーズレディースSCを4対0で撃破。第1節の首位に立ったが、その後は上位チームに大敗が続いて、気づけば6連敗で7位。宝塚が接戦を続けたこともあって、ゴールディファレンスもほとんど変わらない状況になってしまった。まだ14試合を残しているとは言え、L1残留を考えるとかなり寒い位置であることは確か。前節から指揮を取り始めた細田真砂智監督のもと、中断期間明けのホーム戦で逆襲に転じたいところだ。



メインスタンドに陣取る高槻のファン。TEPCOファンとはちょうど対角線上。
大部のディフェンスをかいくぐり、シュートを放つ松田。
 キックオフで風上を選択したTEPCO。序盤のピンチを凌ぎきると、20分過ぎから高槻のペースダウンに乗じて、主導権を握り始める。そして、22分、左サイドから遠原志穂美が蹴ったボールが、高槻のゴール右隅の絶妙な位置に飛んだ。ゴール前へ上げたクロスが風で伸びたと思われるラッキーな得点。だが、この前後にも風上を利したハイボールを長身の佐藤春詠に集めており、これが先制ゴールにつながった。

 ここから双方、攻守を入れ替えながらゲームが続いたが、2点目もアウェーチームにもたらされた。39分、右からFKのチャンス。「自信を持って、蹴れ!」と声をかけた木村孝洋監督(TEPCO)の前で、遠原が壁を避けるようにシュート性のボールを入れる。混戦の中で佐藤春が触ったボールに、いち早く反応したのは本間真喜子だった。

 TEPCOは44分にも佐藤春が、高槻GK・杉浦真生のポジショニングを確認すると、ループシュートで頭上を抜いて3点目。スタンドの観客の中にも「これで大勢は決した」という雰囲気が漂っていた。



 しかし、ハーフタイムを挟んで試合は思わぬ方向に動き出す。「そんなに崩されてやられている感じではなかったし、3トップという意識を強く持って積極的にシュートを打っていこう」と声をかけた細田監督。高槻は4-3-3気味のフォーメーションで反撃を開始する。

 そして53分、庭田亜樹子と松田望がショートコーナーからのパス交換でTEPCOの守備を揺さぶっておいて、ファーサイドにセンタリング。このボールへまず奥田亜希子、シュートがポストに跳ね返ったところを相澤舞衣が詰めてゴール。後半の立ち上がりに1点を奪ったことで高槻の士気はあがった。

 TEPCOは中盤で機能していた本間を下げる代償を払ってまで守備を固める。コンディションがようやく戻ってきた宇野涼子は「ちょっとかわいそうな時間帯でしたが、本来ならスタートから使いたかった選手」(木村監督・TEPCO)でセンターを固める。そして、前線には鈴木玲美をつぎ込む。丸山桂里奈とスピードのある2枚を置き、カウンター狙いだ。

 チーム全体で攻める高槻と、その攻勢を受け止めながら、一発のカウンターを狙うTEPCO。ゴール前に人数をかける高槻は松田や、相澤のシュートがゴールマウスを襲うが、増田亜矢子のセーブやポストに阻まれ、なかなか追加点を奪えない。ようやく速攻から78分、松田のゴールが生まれたが反撃はそこまで。高槻の追撃を振り切ったTEPCOが、勝ち点3を積み上げた。



スコアだけを見ると、前後半を分け合った形だが…。
 スコアの上では、両チームが45分ずつ支配したようにも見えるが、シュート数は高槻から見て前半が5対6、後半が6対5。前後半ともゲーム内容は拮抗したものだった。TEPCOがもっと点差をつけていても、あるいは高槻が勝っていても、決して不思議ではなく、2対3のスコアはまあ妥当なものだろう。

「高い位置からプレッシャーをかけて、積極的にシュートを打つということをテーマにこの中断期間をやってきました。庭田が帰ってきて、中盤にボールの収まりどころができた。さらに鳥越をボランチに下げて、左右を使いながらポゼッションを上げるサッカー。これまでとはその点でちょっと変えていっています」と高槻の細田監督。

 自分たちがペースを失った時間帯にゴールを奪われているのは気がかりだが、そこを解消できるか。ユニバーシアード日本女子代表キャプテンの庭田が、90分、プレーできるようになったことで、ポゼッションも計算できるようになった。まだまだ勝ち点を積む可能性は残されている。

 一方、勝ったTEPCOの木村監督は後半、試合を決定する4点目を奪い損ねたことに不満があった様子。キャプテンの五十嵐章恵、遠原も同じような感想を漏らしながらも、後半戦最初のゲームで勝ち点3を手にしたことをひとつの収穫としていた。次節の浦和レッドダイヤモンズレディース戦へ向けての抱負を聞かれた木村監督は、次のように答えた。

「前回が0対2で負けたので、それよりも良い試合をしたいと思います。今日、我々の前の(第一)試合が浦和だったのでちょっと見たんですが、向こうも今日のような試合をしたくはないだろうし、我々も今日の後半のような試合をしたくない。お互いに一段高いレベルのゲームをしたいですね」

 5勝3敗、勝ち点15。まだまだ十分、優勝を争うだけの資格は残されている。


(スペランツァF.C.高槻) (東京電力女子サッカー部マリーゼ)
GK: 杉浦真生(H.T/海堀あゆみ) GK: 増田亜矢子
DF: 中江真紀、中鍋美里、奥田亜希子、高見恵子 DF: 青木知里、大部由美、北郷裕子、中村真実
MF: 鳥越恵、庭田亜樹子、松田望、相澤舞衣 MF: 早坂優、本間真喜子(59分/宇野涼子)、遠原志穂美(63分/森田牧子)、五十嵐章恵
FW: 小中山咲子(82分/松下紀美)、小野村亜矢(37分/久山暖香) FW: 佐藤春詠(82分/鈴木玲美)、丸山桂里奈
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