topnewscolumnhistoryspecialf-cafeabout 2002wBBSmail tolink
 頑張れ!女子サッカー 05/06/17 (金) <前へ次へindexへ>
試合前、円陣を組んで集中力を高める伊賀

 宝塚、健闘見せるも及ばず。伊賀が順当に勝ち点3を重ねる
 2005L1リーグ 第9節 伊賀FCくノ一vs.宝塚バニーズSC

 取材・文/中倉一志
2005年6月12日(日)14:00キックオフ 三重・上野運動公園競技場 観衆:360人 天候:晴
試合結果/伊賀FCくノ一2−0宝塚バニーズSC(前1−0、後1−0)
得点経過/[伊賀]小野(12分)、水元(78分)


 前日に入梅が発表された近畿地方も、上空にはからりと晴れ渡った空が広がる。降り注がれる暑い日ざしは、まるで夏が来てしまったかのようだ。そんな中、江川重光監督(伊賀)は選手に檄を飛ばす。「相手は捨て身で来る。こちらが受けてしまうと非常に難しいゲームになる。戦う気持ちを忘れずに、チャレンジャー精神を忘れるな」。暑さは時として集中力を奪うもの。「何でもあり」のサッカーでは、受身になっては何が起こるかわからない。

 一方の宝塚はここまで8連敗。5得点、29失点の成績は、残念ながら、上位陣との間に力の差が存在していることを示している。しかし、やはりサッカーは何があるのか分からないスポーツ。アグレッシブに戦うことで活路を見出す。まずは守備の安定を図るために、本来はSBを務める小林恵をCBに起用。攻撃面では、奪ったボールをFWに当てて、そこからサイドへ展開するのが狙いだ。苦しい戦いが予想されるが、アグレッシブに自分たちのサッカーを続けられるかが鍵を握る。



抜群の存在感を示して最終ラインを統率した小林恵(8番)
 戦前の予想通り、試合は伊賀が一方的に押し込む形で進んでいく。先制点が生まれたのは12分。伊賀のボランチ原がゴール前へロビングボールを放り込んで、これを小野がヘディング。うまくヒットできずに、ボールは頭上高くに上がったが、ボールはゆっくりとした軌道を描いてゴールマウスへ。ほぼ真上から落ちてきたボールは、懸命にジャンプするGK伊藤の両手の上を越えて、ゴールマウスへと吸い込まれた。まずは失点を防ぎたかった宝塚にすれば、アンラッキーなゴールだった。

 ここから伊賀のゴールラッシュが始まるかと思われたが、伊賀は攻め込みながらも追加点が奪えない。その理由を江川監督は次のように話す。「夏場の戦いというのを意識させて、とにかくポゼッションを高めなければいけないということでトライさせています。そして、奪ってから早く攻めるという形をチームとして模索していますが、若干、ゆったりしすぎて相手に守られてしまって崩せないというところがあります」。

 もちろん、宝塚が見せた粘りも伊賀に追加点を許さなかった原因のひとつだ。その原動力となったのがCBの小林恵。巧みなポジショニング、的確なカバーリング、そして、大きな声で味方を鼓舞するコーチング。最終ラインをコントロールするばかりではなく、危ない場面には必ず顔を出して相手のチャンスをつぶす。「小林がほぼ止めて、ラインをコントロールしていました。小林が残りの3人を引っ張っていたというのが大きかったと思います」。島田素英監督も高い評価を口にした。



最後までアグレッシブな姿勢を崩さなかった宝塚だが・・・
 それでも伊賀のペースで進んだ前半戦。ところが、後半に入ると試合の流れが微妙に変る。5分、左サイドを突破した宝塚が相手を引き付けておいてからサイドチェンジ、駆け上がってきた伊丹がシュートを放つ。宝塚が作った最初の決定機だ。続く6分、右サイドを突破した伊丹がファーサイドへ。このボールに合わせて谷原がヘディングシュートを放つ。前半戦を耐え続けた宝塚がアグレッシブに前に出始めたのだ。

「後半にばたついて長いボールが増えた。間延びした状態でやってしまいルーズボールも取れなくなった」(江川監督)。攻めてはいるものの、間延びした状態でのサッカーは宝塚に反撃の機会を与え、自分たちの攻撃はボールホルダーが孤立する状況を招いた。その状況を突いて、堅い守りで粘り、相手を引き付けておいて反対サイドを展開するという宝塚のサッカーが機能し始める。試合は一転して互角の展開に。江川監督は、たまらずベンチを飛び出して檄を飛ばす。

 68分、江川監督は流れを変えるために小野に代えて中尾を投入。FWを3枚から2枚にして中尾をトップ下に置く。この選手交代で中盤に預けどころが出来た伊賀は戦い方が一変。ボールをつないでサイドから崩す組織的なサッカーが蘇る。そして78分、ゴール前の混戦から、高い個人技を見せた途中出場の水本が振り向きざまにシュート。これがゴールネットを揺らして試合を決める2点目を奪った。粘る宝塚も、80分、90分にあわやというシーンを作り出したがゴールを奪えず。結局、2−0で伊賀が順当に勝利を収めた。



途中出場の中尾(18番)。トップ下でボールを捌き試合の流れを引き
戻した
「追加点が中々奪えなくて、ちょっと苦しみました」。江川監督は開口一番、試合をそう振り返った。しかし、夏場の戦いを試しながら、そして効果的な采配でゲームの流れを引き戻し、最後は経験を積ませるための交代も見せた。まずは満足のいく試合結果と言えるだろう。「(日テレ)直接対決まで落とせない試合が続く。勝ち点3を取っていくことが非常に重要。うちは勝ち点で上回ることを考えてやっています」。日テレとの直接対決まであと2試合。負けられない試合が続く。

 さて敗れた宝塚。悔しい9連敗だが、守備ではアンラッキーなゴールを含めた2失点にとどめ、大きなサイドチチェンジから狙い通りの攻撃の形も作れた。なにより、90分間、アグレッシブに戦えたことは次につながるはずだ。「敵を寄せてそこから逆サイドというのは頭で意識はしていたと思うんですけれど、頭で分かっていても技術がついていかない部分がある。やろうとしていることは変えずに、その技術をひとつひとつ出来るようにしていきたい」(島田監督)。次節は強敵日テレ。厳しい戦いになるが、あくまでもアグレッシブにぶつかりに行く構えだ。








(伊賀FCくノ一) (宝塚バニーズSC)
GK: 小林舞子 GK: 伊藤美華
DF: 馬場典子 山岸靖代 佐藤愛 DF: 近藤朋香 小林恵 田中真由美 清原万里江
MF: 藤村智美 那須麻衣子 原歩 吉泉愛 MF: 重松真由美 清原祐子 伊丹絵美 三浦香子
FW: 村岡夏希(80分/中出ひかり) 井坂美都(73分/水本喜美) 小野鈴香(68分/中尾直子) FW: 今枝梢(72分/上田早紀子) 谷原ゆかり(61分/深澤里沙)
<前へ次へindexへ>
topnewscolumnhistoryspecialf-cafeabout 2002wBBSmail tolink
SEO [PR] 転職支援 冷え対策 オリンピック 掲示板 レンタルサーバー SEO