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膿を出し尽くしたと信じましょう
2005Jリーグ ディビジョン1 第1節 FC東京vs.アルビレックス新潟


文/石毛大介

 開幕2週間前、自分の元にシーズンパスが届きました。「いよいよシーズン始まりか・・・」。 今年は去年よりワンランクUPのB2Sパス。「頼むからグレードアップして良かった、と思えるシーズンにしてくれよ」とシーズンパスを見ながらの想い・・・。

 今シーズンの日程が発表になってから、自分の1年間のスケジュールをたて、予算を見積もり、皆さんも自分だけのJリーグスケジュールをたてたと思います。今日の開幕戦は去年と同様、攻撃サッカーが売りのFC東京。去年の開幕戦は破れ、2ndステージでは新潟中越地震後最初のホームゲームで4−2の快勝。さて今日は・・・。


 それにしてもまだ3月の寒い日々だというのにナイトゲーム。ただでさえ寒いのに前日の雪のせいか、さらに寒さが身に凍みます。「たのむからこの身に凍みる寒さを助長するようなサッカーはしてくれるなよ・・・。J1、1年目じゃないんだし、言い訳はできないぞ・・・」とピッチに立つ11人のオレンジ(今日は白ですが)の選手たちへ想いを馳せ、キックオフの時間を迎えました。今年から1ステージ制となりました。長いシーズンの始まりです。

 さて、いきなり東京のショータイム。左サイド、タテに戸田が抜けそこにタテパス。左サイドを突破します。その突破を超える勢いで石川がPA内に爆進し、その凄まじい勢いに応える戸田のクロス。ゴールを割れませんでしたが、この一連の動きに非常にイヤな予感をさせられました。「おいおいアルビDF陣、石川の爆進突破感じてたか・・・。背の低い石川にヘディングされるなんて・・・。ボールウォッチャーが故に、そして東京の早い攻撃についていくのが精一杯だから、完全に自分らの背の状況を把握できてないからじゃんか・・・。なんか去年と同じだな・・・」。

 そんなイヤな予感がどんどん増していきます。明らかに東京のボールポセッションがアルビのそれを上回ります。特に宮沢・栗澤が広い展開を見せるし、自分も仕掛けにいく。それに応えるように前線の3人、特に右サイドの石川が攻撃に加わると、アルビ守備陣をスピードでも強さでも振り切るサイドからの鋭い突破と、非常に早い東京の攻撃サッカーを十二分に魅せてくれ、アルビ守備陣はついていくのが精一杯。何度となくPA内で決定的な仕事をさせてしまいます。しかも前述のとおり、ものすごい脅威を感じる攻撃ですから、仮にゴールを割らなくても「これで終わりじゃないよな・・・」という気持ちになってしまいます。

 守備においても東京はプレッシャーが早く強い。最終ラインのジャーン、茂庭、そして中盤の底に君臨する今野。そしてまた非常に球際が強い。一人もサボることなく1人、2人と、ボールの出し所を考えているうちに、あっという間に囲まれボールを奪われますし、前線からのプレッシャーが激しいので高い位置でボール奪取でき、何度もチャンスを迎え、迫力ある脅威がアルビを襲います。


 一方のアルビも当然ボール「持ちます」。でも仕掛けても単発ですし、東京に比べると何か起こりそうな気配がしません。確かに90分通してチャンスはあり、良い形もありPA付近までボールは運びますが、東京の場合はたとえゴールにつながらなくても脅威を感じますが、アルビの場合は脅威もそうですが、次を期待されるものが感じられません。うまく言えませんが、東京は「あぁー惜しい・・・」なんですが、アルビの場合は「あーあぁ・・・ ダメか・・・」といった感じといいましょうか(余計分かりにくいですね。失礼・・・)。とにかくアルビのサッカーに期待を感じることができません。

 また守備においても去年も多々見られたのですが、中盤のプレッシャーが緩いので、かなりフリーで東京はボールをコントロールできます。ある程度の間合いは詰めていますがネ・・・。しかし「ある程度の間合い詰め」では東京にとっては無いに等しい。1人がボールを持てば、2人、3人と攻撃に絡もうとアクションを起こす東京の意思統一された厚い攻撃。ゴール前に人数かけて守るもの良いですがネ・・・。

 以前から個人的に思っていましたが、今日改めて東京が魅せてくれるサッカーが、アルビが目指すサッカーだろうな、と。そういった意味で東京のサッカーには個人的にはリスペクトしています。


 そんな中、前半で2失点を喫します。GKの野澤のゴールキックミスを石川が拾い、そのままゴールへ。もちろん逆サイドには何人も駆け上がる選手が。しかし石川自らPAへ侵入しシュート。アルビ、東京の選手たちの足元を抜け先制点を決めます。そして2点目は、またも石川に起点を作られ、青野に突破を許してクロス。上手くクリアできなかったところへ今野のミドルシュート。低い弾道でアルビゴールに突き刺さります。まるでシュート練習でもしているかのような綺麗で強烈なシュートでした。

 後半も前半同様の展開。これ以上追加点をやれないと必死に守備にまわりますが、ルーカスに2得点を決められます。3点目は、またも石川の突破から。右サイドからPAに進入したところをアルビDF陣が潰しにいきましたが、球際強く、中央に絡んできたルーカスへ懸命のラストパス。4点目は本間がコントロールミスしたところをルーカスがカット。左サイドから軽快なステップでPAに進入し野澤の上を狙うシュート。上のゴールネットを滑るようにボールが流れました。そして海本幸の退場・・・。

 アルビも何度かチャンスを迎えますが、今一歩が足りないし遅い。去年反町監督が何度も口にしていたと思いますが、判断の早さということになるでしょうか。慎吾曰く「個人的には昨年の開幕戦よりも落ち着いてできた。ただ、落ちついてやることが、ひたむきさにつながりきらなかったようにも思う。」。

 そうかもしれませんね・・・ そういったところが、「ここぞ」の時のプレーのアグレッシブさや球際の強さ、厳しさ、激しさがほとばしるのでしょうネ・・・。厳しいようですが今日の試合はアルビで良かった選手を探すのが難しい試合、といっても過言ではなかったと思います。


 何だか東京の良さばかりを書き連ね、アルビのダメ出しばかりで・・・。アルビサポの方に怒られそうですが、僕も皆さんも開幕戦を迎えるにあたって、いろいろな想いをもってスタジアムへ来たと思います。実際に現地へ来られなかった方も、TVの前で様々な想いで観戦していたと思います。僕のように東京在住者なら近いですが、味スタの駐車場には何十台もの新潟からのバスが。この試合を観て4失点で負けたということと共に内容についても満足して新潟の地へ帰られた方はいないと思います。その感じたままを書き連ねたと理解していただければ幸いです。

 今年1年を振り返って「今日の敗戦があったからこそ」と思えるような1年にして欲しいと思っています。開幕戦の敗戦から総崩れ、何てことはご免です。やはりワンランクグレードアップさせて買ったシーズンパスですからネ。元は取りたいと思ってますヨ(せこいですかね・・・)。

 次節はビッグスワンでの大分戦。久々のビッグスワン。あの雰囲気を体感できると思うと非常に楽しみです。でも週間天気予報によると雪とか。新幹線で行く自分にとってはちょっと心配です。東京に帰れないということもありますから・・・。万が一を考え職場にその旨を伝えようかな・・・
では。
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