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取れたらいいな、ではなく取って帰るぞ
2005Jリーグ ディビジョン1 第18節 大分トリニータvs.アルビレックス新潟


文/石毛大介

 たまたま大分へ出張があったため実現した初のビッグアイ観戦。まだリーグではアウェイ未勝利のアルビですが、せっかくの機会で大分まで来ることができたのだから、何とかアウェイ初勝利を見たいし、「HOT6」を勝利で終わりたいし、また下位チームとの勝点の取りこぼしは避けたいですしネ。ただ大分は前節、首位を走る鹿島相手にドロー。大分侮りがたしです。

 ところで、メンバー発表では大分から大ブーイングされた選手が。走るサッカーを標榜するアルビ魂体現者、ファビーニョです。神戸戦で鼻骨骨折して戦線離脱していましたが、今日の試合でベンチに。とにかくよく走るブラジル人、いや反町監督曰く日本人。無理してほしくないですが、少しでも長い時間の出場を期待してしまいます。アルビの中盤活性化ジェネレーターですもんネ。期待は膨らみますヨ。


「ハーフタイムに相手を褒めたのは初めてです」反町監督が試合後の会見での言葉ですが、前半は大分に牛耳られたとまではいかないにせよ、全体的な流れは大分。前半10分過ぎに失点してしまいます。右サイドからの低いクロスにマグノ・アウベスがスルーして高松へ。そのスルーに直樹が振り切られてしまいゴールを許してしまいます。「失点のシーンはワンツーが来ると思って、マークが高松から外れてしまった」と試合後のコメントとして残していますが、まぁ仕方ないゴールかなと。欲を言えば、クロスは上げられる段階で、慎吾ですかね、もうちょっと間合いを詰められたら、と思いましたが終わってしまえば何でも言えてしまいますからネ。アウェイ未勝利のアルビに重く圧し掛かる1点になってしまうのか、と思いました。「せっかく大分まで来たのにな・・・」と試合早々からネガティブになりそうでしたが、失点までは、そんなに悪いとは思いませんでしたし、試合の入り方としては全然問題ないと思ったので、この失点については切り替えて、ここからアルビがどう反撃するかに注目しようと思いました。

「相手がモビリティのなかった分有利」試合後の反町監督のコメントですが、逆にみれば前半はおとなしかったアルビ。最終ラインからの専守防衛ブロックで大分を迎撃していたので、ボールホルダーやフリーで走るプレーヤーに対しては、いつもの悪い時のようにやや甘く感じました。特にフリーの選手に対しても少しルーズで、そこから決定的シーンを何度か作られてしまいました。ボールホルダー+数名の大分攻撃陣に対して、アルビは×2、×3で対応しますが、フィニッシュまでもっていかれてしまうシーンが何度かありました。しかしマイナスな部分もありますが、全体的にはそれを差し引いても悪いとは思わないし、崩れるように失点するとも思えなかったので、こういう決定的シーンが作り出されてしまうと、何とももどかしい気分になりました。

 前半通して、ちょっと球際が弱く軽いプレーが目についたのと、あまり粘り強くないかな、と。特にロビングに対して、ちょっとハラハラしましたヨ。ただ先述のとおり、決定的場面もありましたが、決定的シーンはアルビにもありましたから、大分も同じこと。多少大分が上回りましたが、後半から立て直せるに十分な前半の内容だったと思います。極端に悪いとか、崩されたとか、力の差を感じさせる決定的なものは特にないと思いました。
そして後半、対神戸戦で鼻骨骨折して戦線離脱を余儀なくされていたファビーニョがテラと交代です。「中盤で攻守共に良く走るから、これで前半停滞気味だったアルビの中盤が活性化されれば・・・」と期待大です。


「前半15分で3バックにしようと思っていた」と試合後の反町監督のコメントですが、後半になると、徐々に中盤でのポゼッションが上がってきたように感じました。またアルビの最終防衛ラインの3枚が、大分の高松とマグノ・アウベスを抑えていることも理由の一つかもしれません。3バックにしてから大分の攻撃陣への対応が明確になり、中盤の人数も増えたことにもよるのでしょう。それにしても久々の登場のファビが走る、走る・・・。出場できなかった期間分のパワーを、この45分で使い切ろうといわんばかりです。

 そんなスーパーラッシュの途中出場ファビが決めました。後半23分、34分とPAの外からのミドルシュートを2本決めます。同点そして逆転です。いや本当に凄かった。「単なる個人技じゃん」といわれればそれまでですが、「今シーズンアウェイ未勝利。またケガで出場できずチームにも迷惑をかけたんだ・・・。ここで・・・!」 そんな強い想いをのせたゴールだったと思います。いやそれだけではなく、アルビを応援する全ての人のアウェイ初勝利の想いがのりうつったゴールでしょう。ホームの大分に比べれば少ないアウェイのアルビサポのボルテージは最高潮。そして試合を決定づける3点目も左からファビのスルーパスに優作が反応し大分DFの裏に抜け出します。GKの位置を見ながら冷静に大分ゴールに流し込みます。3−1。アウェイ初勝利となりました。

 ファビが入ってからもそうですが、同点後はさらにアルビのモビリティが上がったように感じました。また青野も途中出場ですが、本当にいいプレーだったと思います。派手なプレースタイルではありませんし、ハイライトシーンで彼が映し出されることはないプレーですが、攻守の決定的シーンの前段階もしくはそれよりも前の段階で組み立て潰していくし、攻守の切り替えには必ずといって経由しますからネ。球際の強さや攻撃に絡む姿勢。ものすごく主体性を感じるので、個人的には今後もさらに注目したい選手です。

 とにかく全てにおいて後半の方が活性化されたアルビサッカーでしたし、ファビや青野、岡山の交代組も奮起してくれました。またそれに触発されたのかピッチにいる全員が活性化され存分にアルビサッカーを披露してくれたと思います。


 また1ヶ月間の中断期間に入りますが、問題点を少しでも修正してまたリーグに望んで欲しいと思います。リーグ再開の初戦はG大阪。うーん・・・ リーグを面白くする意味でも勝利を願いたいです。ホームですし。でも正直、格の違いは認めざる得ない相手ですからネ・・・。知将反町監督のウデの見せ所ですが、ズルズル引いて×2×3のDFも仕方ないと思いますが、中盤から最終ラインのアルビが誇る専守防衛守備ブロックが、ただの守備ブロックではなく、モビリティある攻守にアグレッシブなサッカーでG大阪と対峙してほしいと願います。それで負けたのなら観戦に来た人らも満足かと思います。僕は未定です。アルビレディース対なでしこの試合と翌日の対市原戦は観戦予定です。では。
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