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力を尽くした好ゲーム。
2005Jリーグ ディビジョン1 第29節 セレッソ大阪vs.鹿島アントラーズ


文/永田淳

 首位ガンバを追う2位鹿島と3位C大阪の対戦となったこの試合、最後の最後まで互いに全力を出し合い、激しい展開となったが、結局互いに譲らずスコアレスドローとなった。

ゲームは約2ヶ月負けていないホームC大阪はファビーニョ、復調兆しの鹿島は小笠原を中心に展開。序盤から積極さではホームC大阪が上回り、西澤の安定感抜群のポストプレーでチャンスを作るが、クロス・フィニッシュの精度が甘くモノにできず。対する鹿島もボランチの位置からボールを持ち上がり、走り込んだ深井、増田、本山にパスを供給するが、同じく不足していた決定力。

 後半が始まって連続してチャンスを作った鹿島だったが、共にシュートはGK正面。逆にC大阪の一発のカウンターが試合を変える。スタジアム壁面に掲げられた“飛び出し注意”の横断幕通り、ロングボールにMr.セレッソ森島が飛び出し、一気にチャンスに!これを横から新井場が潰しにかかるも、一瞬早くモリシが抜け出しかかる。その瞬間、坊主頭の8番が転がった。決定機での意図的なファウル。鹿島の7番に掲げられたカードはユニホームと同じ赤。

 10人になった鹿島はフェルナンドを左DFに下げ、4−3−2のような陣形に。数的優位に立ったC大阪は一気に息を吹き返し、センタリングを西澤がダイレクトヒールで森島に縦パス→それを落とし→ワンツーから西澤がダイレクトシュート。しかしこれは枠をとらえられず。流れに乗りかけたC大阪だったが、新井場退場から10分も経たないうちに好調西澤が2枚目の警告で退場してしまった。

 こちらも陣形変更し、古橋をFWに上げて3−4−2に。その後ファビーニョ、小笠原を中心に互いにチャンスをシュートまで持って行くが、ネットを揺らせないまま時間は過ぎる。後半35分頃に電光掲示板に『FC東京2−1G大阪』の文字が表示され、サポーターがどよめきだすと(もちろんなぜかは知らなかっただろうけど)、試合はさらに加速。攻守が激しく入れ替わり、集まった27,708人の観衆も最後の最後まで固唾を飲んで見守る緊迫の展開。そしてラストワンプレーと思われた鹿島のCKからこの日最高の興奮がやってきた。

 小笠原の蹴ったキックはクリアされ、その先に待っていたのは攻守に獅子奮迅の活躍をみせていた『スーペル・ボランチ』ファビーニョ。ハーフウェイラインを越え、さらに運び進み、全てを掛けて飛び出してきた曽ヶ端に触れられるも何とか突破。あとはゴールに向かって走るDFが追いつく前にシュートを流し込むだけ!DFの姿が見えて焦ったんだろうか、右足で放ったシュートは右へ逸れていった・・・。疲れが出たのかもしれないが、それは誰も責められないぐらい彼は攻守に走り回っていた。

 試合終了と共に多くの選手が膝に手をつき、倒れ込んだことが示す通り、互いに全力を尽くしたゲームとなった。スコアレスではあったが、内容は観客もみんな満足したのではないだろうか。見所の多いナイスゲームだった。

 G大阪の負けで、さらに優勝争いが混沌としてきた。
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