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勝ち取った引き分けと昇格!勝利と昇格の宴は、ホーム最終戦へ
2005Jリーグ ディビジョン2 第42節 アビスパ福岡vs.徳島ヴォルティス


文/中野 義幸

 今季のアビスパらしい、昇格の決め方だった。J2来場者数記録を今季3度目の更新をしたファンの目には勝って決めて欲しい!という思いは、確かに強かった!開場と同時に、バックスタンドのホーム側はあっという間に埋め尽くされていく。昇格グッズの販売準備もたんたんと進みダービーのお祭りに似た華やかな雰囲気と、昇格への緊張感、そして勝利への期待感、様々な想いをもったサポーター、ファン、関係者の感情がみなぎった異様な雰囲気で試合開始にむけていつもと変わらない時間が流れていく。

 その異様な雰囲気を察したかのように、試合開始とともに、アビスパイレブンは攻めに攻める!ゲームのほとんどを支配し、なおをも攻め続ける。グラウシオが、佑昌が、辰徳までもシュートを放つが決まらない!前半だけで14本のシュートを放つがゴールネットを揺らすことはできない。いつか必ず、得点は入るはず!そういう確信のもと後半に突入した。押しに押す試合展開は変わらずいらだちが少しづつ広がっていく中で、いつもと違うのは引き分けでも昇格が決まるという救いがあった。


 ロスタイム4分、引き分けを意識した中では長すぎるとの不安が頭をよぎる、しかしアレックスのクロスバー直撃のシュートや岡山の巧妙な時間を使ったプレーなどから刻々と時間は流れ、そして、待ちに待った歓喜の瞬間が近づいてくる。通路には続々と人が押し寄せ、昇格記念グッズを買いに席を離れる人も増えてくる。そして敵陣の深いところで、試合終了のホイッスルが〜鳴る!

 決まった!博多の森には、ゆっくりと歓喜の瞬間を味わうかのような歓声がこだました!スタジアムの外では、号外が配られる。今まで受け身に回るともろさを発揮するアビスパだったが今日は、違った。前半戦の勝ちきれないアビスパではなく、負ける気がしなかった引き分けだった。攻撃は最大の防御!それを象徴する試合だった。

 今季の引き分け数は、14試合、実に30%以上が引き分けである。特に前半戦は、スコアレスドローか追いつかれての引き分けしかなかった。それが33節の甲府戦のように追いついて引き分ける引き分けを勝ち取る戦いが徐々にできてきている。勝ち取った引き分けだ!勝利 + 昇格 + J2優勝を目指した中で、一部には最低レベルの決まり方との見方もあるだろう。だが決して順風満帆ではなく試行錯誤の昇格への旅路であったことを誇りにしたい!

 その結果を象徴するスコアレスドローでの昇格決定!我が子のように手がかかるほどに愛しいチームだと認識した歓喜の瞬間だった!まさにチームだけではなく、サポーター、ファンにとっても忍耐と成長を強いられた、昇格への旅路であった。そのせいか、昇格セレモニーの後の場内一週に際しコールやエールが無かったのが、少し寂しい感じがした。きっと想定外の決まり方での昇格決定だったのだろう(笑)。


 しかしJ1へ向けてチームは、新たな旅立ちを始めるこの一年、J2での4年間チームだけではなくサポーター、ファンも成長したところを見せて欲しい。若いながらに、苦労と努力を重ねた選手達に、第44節、ホーム最終戦では、多くのねぎらいと賛辞を惜しみなく応援にのせていきたい!そして選手達も、チームの戦いとともにやきもきし、アウェイにもかかわらず応援に来てくれた全国のサポーターやファンを納得させる結果を見せて欲しい!

 有終の美を飾る最終戦が、12月3日!に。悔しい思いをした入れ替え戦からの1年後の勇姿をみせられる大舞台が、勝利か昇格か目標とプロセスを一致させるミッションが、今季のアビスパ福岡には残されている。
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