topnewscolumnhistoryspecialf-cafeabout 2002wBBSmail tolink
 webnews 04/07/16 (金) <レポートに戻る>
上田栄治監督記者会見(7月13日・火)


・昨日のミーティングでスウェーデンのビデオを選手たちに見せたそうですが、選手たちの反応は?

 反応は気にしなかったですね。
 スウェーデンとは対戦成績が悪いんです。それとスウェーデンが昨年のワールドカップで準優勝している。スウェーデンを「凄く強い」という認識が選手たちにあったので、スウェーデンのストロングポイントと、ウィークポイント、長所と短所を自ら見つけて。
 やっぱり「強い」という意識ばかりじゃなくて、「ウィークポイントもあるぞ」と思ってくれたと思います。だからスウェーデンは「勝てない相手じゃない」というのが、分かってくれたと思っています。


・スウェーデンの具体的なウィークポイントは? 差し支えない程度で教えてください。

(広報担当を振り返って)
 ええ、あのー、良いのかな(笑)。
 スウェーデンは、2トップが良い選手で、トップ下の選手も良い。攻撃に良いところがあるんですけれども、ディフェンダーがあまりテクニックがない。あまり技術的な面でレベルが高くない。
 それと左サイドでは、左足で正確なパスを出せる選手が、ディフェンダー、ミッドフィルダーにあまりいない。ゴールキーパーも大きくて良い選手ではあるんだけれども、返されたボールに対して、フォワードがプレッシャーを掛けると判断ミス、技術的なミスを生じる。
 そういったところを突いていければ、こちらにもチャンスがあると思っています。


・今、お話を伺うと、スウェーデンのウィークポイントっていうのは、先日の北朝鮮に近いものがあるように思えるのですが。あの時の戦い方をもう一度やっていく感じですか?

 そうですね。似ていますね。そこでその質を上げていくことをしていけば良いのかなと。それと、今、私が「ここがウィークポイントだ」と挙げましたけれど、もう一度7月24日にスウェーデン対ノルウェーを見るチャンスがあるので、もうちょっと詳しいところが見えると思いますね。
 そこでそのままで良いのか、もうちょっと工夫したほうが良いのか。そのあたりを十分に練っていきたいと思います。


・7月30日にカナダとの対戦がありますが、これはスウェーデン戦を想定したものと考えて良いですか?

 そうですね。カナダとスウェーデンというのは割りと体格も大きいし、パワフルなチームで。似ていると思うんです。ですからスウェーデンを想定して、今の力でどの程度やれるかというところを見たいと思いますし。そこで新たな課題を見つけて修正していきたいと思います。


・具体的にどこが似ていますか?

 体格も大きいですし、前に対して非常に強いあたり。そういうところが似ています。


・今回の合宿のテーマと達成度は?

 もうちょっと質を追求してやろうかなと思いましたけれど、あまりやりすぎて疲れを大きくしてもいけないし、また怪我につながってもいけないし。そういう意味では量と質を落とすようにしています。ただ、あまりプランから外れてはいません。


・スウェーデンに関しては「勝てない相手じゃない」、ナイジェリアに関しては「負ける相手じゃない」とおっしゃっていましたが、このあたりのニュアンスの違いは?

 ナイジェリアは選手たちが対戦したことが無いんで。情報によるとアフリカの選手で非常に身体能力が高い。個人的に体も大きいし、速いし、パワーがあるし。そういうところとやったことがないから、怖がるようなそういう印象を受けました。
 それで2003年のワールドカップのアメリカ大会はAグループがナイジェリアスウェーデン、アメリカ、北朝鮮。私たちがやったことのあるアメリカ、北朝鮮との対戦があったわけです。そこから戦力分析すれば、自分たちとやってどうかという計算ができると思う。
 そうするとナイジェリアは予選グループで一勝もしてない。得点ゼロ、失点10。そういう結果が残っている。個人的には良いけれども、チーム戦術では劣るということが見えたんで、我々が普通にやって負ける相手ではないと思います。


・今日はセットプレーをずいぶん練習していましたが。

 オリンピックに向けて、私のアイデアの中でこういうのが使えるんじゃないかというのをいくつかやってみたんですけれども。その全てをオリンピックで使うわけじゃなくて。この中で使えそうなのをいくつか、やってみようかなと思っています。


・どれが一番使えそうですか?(笑)

 ははは、言えませんね(笑)。


・オリンピックで戦ううえでこのチームの課題は?

 スウェーデン、ナイジェリア、そして決勝トーナメントへ行くと、さらに体格的に大きい選手、体力的に勝る相手とぶつかっていくわけですよね。そういうところで、やはり中盤をコンパクトにして、そしてボールを奪う。そこから良い攻撃に移るという、我々の目指すところを追求していかなくちゃいけません。
 それと、ディフェンスラインをもっと全体的に上げて、ディフェンスしていく。DFラインをコントロールして、上げられるタイミングで上げていく。もっとこまめにラインを上げたり下げたりしなくてはいけない。上げられるタイミングで上げられなかった事がアメリカでもあったんで、そういうところを詰めていかなくてはいけない。

 3日間やって疲れている中で、やりきれないところがあったりとか。カナダ戦の前でやりきれなかったりするところがあると思います。カナダとの試合で、そういうところがトライできるか、やれなかったらまたオランダでそういうところに挑みたいと思います。
 それとギリギリの勝負になったときに、フィニッシュにかかるところで、決められるところできめられるかどうかが非常に大きいと思いますから、クロスの質とか、フィニッシュの質、それとリスタート。そういうところの質を上げていきたいと思いますね。


・1次リーグの突破をするために戦うのか、決勝トーナメントへ向けて1次リーグを1位で通過するために戦うのか。二つの選択肢があるかと思いますが。

 1次リーグ1位が目標ですね。そのためにスウェーデンとの試合が非常に大事。ただ、そこでダメだったとしても、まだチャンスがあるという考え方です。1戦、1戦課題を修正して成長していけるようにしたいと思います。決して、諦めないで。


・オリンピックまであと1ヶ月。予選の1ヶ月前と比べて心境はいかがですか?

 予選前は、まだかなりチームとして集合してトレーニングする時間がありましたよね。今回はL・リーグがまだ2試合残っていて、今度集合するときにはあと2週間か15日間というところになってくる。
 北朝鮮とのオリンピック予選の前はかなり集中してやらなくちゃいけないなという感じでしたが、今は、まだ選手たちを(クラブに)戻している時間があるんで、これからやれる、これからもうちょっと経ってから準備すればよいという差がありますかね。まあ、オリンピック予選でやれたという自信があるから、ちょっと余裕を持てている部分があるかもしれませんね。


・少しずつメディアで女子サッカーが取り上げられてきていますが、メディアを通じてこういうところを取り上げてほしいという部分は?

 うーん。できれば「なでしこジャパン」という愛称もついたことですし、もっともっと「なでしこ」のような選手たちのイメージ。非常にサッカーが好きで、純粋で、ひたむきにプレーする。そういったことをアピールしていければ良いですね。


・戦術などとは別にどういうイメージのチーム作りをしたいですか?

 撫子のような(笑)。
 私は男子のサッカーから、女子のサッカーをやっているわけですけれども、今の女子代表の選手たちというのは(撫子の)イメージがピッタリするなっていうふうに思っています。
<レポートに戻る>
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送