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 webnews 05/11/25 (金) <前へ次へindexへ>
C大阪、13戦無敗でついに2位浮上へ!
2005J1リーグ  第31節 セレッソ大阪vs.川崎フロンターレ

2005年11月20日(日)14:02キックオフ 長居スタジアム 観衆:11,407人 天候:晴
試合結果/セレッソ大阪2−0(前0−0、2−0)川崎フロンターレ
得点経過/[C大阪]古橋達弥(53分)、森島寛晃(57分)


取材・文/貞永晃二

 苦しみながらも12戦無敗を続ける3位C大阪と現在絶好調といってもいい○位川崎Fが激突した。C大阪は無敗継続中とはいっても、内情はまったく綱渡りの連続という感じで、相手を圧倒しての「快進撃」では決してない。けが人、出場停止者でスタメン予想が難しいC大阪だったが、小林監督は思い切って守備力の高いルーキー藤本のボランチ起用に踏み切った。川崎Fにはマルクスの出場停止はかなりの痛手だ。



 結果を出している両チームらしく集中し締まった試合内容が続く。C大阪は高い位置から激しくチェイスし、復帰したターゲットマン西澤を起点にリズミカルにパスが回る。一方の川崎Fはジュニーニョ、アウグストらの個人の突破力で局面を開いていく。

 川崎Fのチャンスメーカー・アウグストの仕掛けに対して、右アウトサイドに置かれた酒本がしがみつくような懸命の守備を見せる。C大阪はFKをこれも復帰組のゼ・カルロスが狙うがワクを外す。負傷回復間もない下村も粘っこいボール奪取からミドルを狙うが、これも可能性がない。

 川崎のビッグチャンスは16分。早い展開からアウグストが入れた低いクロスにDFをひきつけた中村が飛び込んでスルー。フリーで我那覇がミートするが、GK吉田が頭上のボールに鋭く反応。今季全試合フルタイム出場を続ける吉田の終盤戦を迎えた数試合での貢献度は大きい。
 
 24分、DF前田が負傷し小林監督のゲームプランは狂い始める。監督の選択はボランチ藤本をDFに下げて、宮原を下村と並べることだった。しかし守備に不安のある宮原投入でC大阪は川崎Fに中盤の支配権を渡すことになる。

 28分、我那覇とジュニーニョがパス交換しながら中央突破を狙う。ここで、酒本が体を投げ出してのディフェンスでC大阪を救う。攻撃オンリーの選手であった酒本の変貌に小林監督のポリシーがチーム全体にしっかり根付きつつあることが見て取れる。しかしなかなか攻め手のないC大阪は古橋のヘッドも得点の匂いはなく時間を浪費していく。そして迎えたアディショナルタイム、最も危険な時間帯の中村のCKから寺田にフリーヘッドを許してしまう。しかしゴールポストはホームC大阪に味方した。運はC大阪にあるのか。



 後半早々川崎Fにラインを破られ、我那覇のフリーシュートを浴びるC大阪。さらにジュニーニョのDFを引きずるような強引な突破からのシュートが左に外れる。5試合連続得点中のジュニーニョを止められないC大阪DFだが、最後まで粘り体を寄せることでシュートはわずかにぶれるのだ。

 完全に流れは川崎Fが握る。しかし本当にサッカーとはわからない。先制点は守勢に追い込まれていたC大阪があげる。53分、相手のクリアを拾った西澤のスルーパスを古橋が左足で思い切りよく決めた。さらにカウンターで畳み掛けるC大阪はゼ・カルロスのロングフィードにタイミングを測って右から飛び出した森島寛が見事なワンタッチコントロールでGKと一対一となってこれも左足で決めた。57分のことだった。

 あっという間に2点を追うことになった川崎FはDF佐原を入れ、寺田をボランチに上げ、さらにフッキを投入し3トップで猛攻を開始する。C大阪は守勢一辺倒となるが、守備での約束事「挟み込む」を全員がしかも忠実に守って押し込まれながらもフリーシュートは許さない。それでも67分、角度のないところからのフッキのシュートがまたもポストを叩くなど、川崎Fには運もない。さらに川崎Fはアップ中のサブ森が審判への侮辱で退場処分となるという馬鹿げた行為でチームの勢いに水をさす。仙台、京都時代から全く進歩の感じられない選手だ。力はあるのだろうが、関塚監督は貴重な交代ワクを一枚奪われてしまった。

 広島戦でも負傷の前田の穴を埋めた藤本は高い守備能力を発揮し、川崎Fの攻撃を止める。もちろんブルーノ、柳本の指示やカバーリングがあってこそだが、高校出一年目とは思えない堂々としたパフォーマンスだ。30分をすぎたところで、首位G大阪がリードされ、2位鹿島が同点という途中経過表示にスタジアムがどよめく。C大阪の選手も気づいた選手はいただろうが、彼らには目の前の敵川崎Fを倒すことしかなかったはずだ。

 川崎Fの得点源ジュニーニョは右側を押さえられ左サイドに追いやられ、しかも人数をかけて挟まれてボールを奪われ、イラついてイエローをもらう。C大阪は大活躍の森島寛を黒部に代えてカウンター狙いに専念する。短い時間だったが、黒部は彼らしい高い技術で川崎FDFを脅かす。そしてタイムアップの笛が鳴った。



 2失点以外はほとんどC大阪にやられていない川崎Fにとって悔しい敗戦だ。マルクス不在でC大阪の守備の狙いがジュニーニョに集中したのも大きかった。さらに警戒された川崎Fのセットプレーもキッカーであるマルクス欠場でC大阪には大きな脅威ではなかった。

 好調川崎Fにまさに狙い通りのサッカーで勝利したC大阪。これで無敗も13試合連続となり、鹿島を抜き2位に浮上だ。めぐり合わせからG大阪を抜くことはまだ出来ないことも、首位のプレッシャーを知らずに無欲の戦いを続けられる原因だ。残るは、大分、横浜FM、FC東京と上り調子のチームばかり。しかし下手に下位チームとの対戦を残すよりも望ましいことだ。受身にならず、チャレンジャーの気持ちで戦えるからだ。出来ることなら2位のまま、ノープレッシャーで最終戦を迎えたいところだが、そううまくいくだろうか。


(セレッソ大阪) (川崎フロンターレ)
GK: 吉田宗弘 GK: 相澤貴志
DF: 前田和哉(24分/宮原裕司)、ブルーノ・クアドロス、柳本啓成 DF: 箕輪義信、寺田周平、伊藤宏樹
MF: 藤本康太、下村東美、酒本憲幸、ゼ・カルロス(76分/苔口卓也) MF: 長橋康弘、中村憲剛、原田拓(61分/佐原秀樹)、アウグスト、今野章(65分/フッキ)
FW: 森島寛晃(84分/黒部光昭)、西澤明訓、古橋達弥 FW: 我那覇和樹、ジュニーニョ
SUB: 伊藤友彦、廣山望 SUB: 吉原慎也、森勇介(分/退場)、久野智昭
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