topnewscolumnhistoryspecialf-cafeabout 2002wBBSmail tolink
 webnews 05/12/06 (水) <前へ次へindexへ>
西澤連発も空し!C大阪初戴冠の夢破れる!
2005J1リーグ  第34節 セレッソ大阪vs.FC東京

2005年12月3日(土)14:04キックオフ 長居スタジアム 観衆:43,927人 天候:晴
試合結果/セレッソ大阪2−2FC東京(前1−1、1−1)
得点経過/[C大阪]西澤明訓(3分)、[FC東京]鈴木規郎(20分)、[C大阪]
西澤明訓(48分)、[FC東京]今野泰幸(89分)、


取材・文/貞永晃二

 まれに見る大混戦で最終節をむかえることとなったJ1。前節にG大阪を勝ち点1上回り首位を奪ったC大阪は、どのチームの結果にも左右されず、勝てば初タイトルを手中にできる。しかし、C大阪にはトラウマがあった。2000年1stステージ最終戦でVゴール勝ちでも優勝決定のシチュエーションで、J1の16チーム中15位に沈んでいた川崎F戦にVゴール負けを喫したのも同じ長居スタジアムだったのだ。

 首位C大阪が敗れれば、G大阪以下浦和、鹿島、千葉に逆転Vのチャンスが訪れる。4チームが長居の試合経過を気にかけながら同時進行のドラマが幕を開けた。



 C大阪は開幕から前節まで全試合フルタイム出場していた3バックの中央、ブルーノ・クアドロスが出場停止。その穴は負傷から無理を押して復帰する前田が埋めた。一方FC東京はC大阪同様に無敗を続けてきているが、ルーカス、ササ、加地など主力を欠く苦しい台所。しかし若手がこれをチャンスと理解し貪欲にプレーする恐さがあるチームだけに、全国のサッカーファンが注目するこの試合は格好のアピールの場だろう。

 C大阪は”勝てば優勝”だ。そして勝利に必要なもの、それはゴールだ。そして幸先良い先制点はあっけなく決まる。3分、右タッチライン、古橋が素早く入れたスローインを早い動き出しで受けた久藤が抜け出し、狙い済ましたクロスを、マークを引き剥がした西澤がヘッドで左スミにねじ込んだ。

 しかし、時間は十分過ぎるほど残されている。FC東京は焦ることなく、特徴である分厚いサイド攻撃でC大阪を追い込んでいく。1トップの阿部がサイドに流れ起点となる。FC東京のパス展開をボランチの位置で止められないC大阪に対し20分、中盤で奪った梶山が巧みなコース取りのドリブルで進み、左サイドへパスを流すと自陣から長い距離を駆け上がった鈴木規が得意の左足一閃、GK吉田の左を抜き1−1とした。

 追いつかれたC大阪だったが徐々に盛り返し、古橋が鈴木規に引っ掛けられPKをもらう。ジャッジに執拗に食い下がる土肥の抗議に待たされ焦らされ集中を欠いたゼ・カルロスのキックを土肥がファインセーブで阻む。土肥はこれで調子に乗った。右からのクロスを西澤がヘッドで折り返し森島寛がヘッドで狙うが土肥がキャッチ。さらに下村の強烈ミドルもはじき出す。同点のまま前半は終わった。



 PKを止められ、いやなムードになりかけていたC大阪だったが、後半開始早々のエースの2点目で再度C大阪はリードを奪う。左サイドをスルスルとドリブルで持ち上がったゼ・カルロスがカットインしタイミングを外したシュート。DFのクリアはファーにフリーでいた西澤にこぼれ、巧みなワンタッチコントロールでゴールを向き放ったシュートは左スミに吸い込まれていった。

 しかし原監督は宮沢を中盤の低い位置に入れパスの供給源とし、今野を前目に動かす。これが1点リードしたC大阪を苦しめる。さらに時間の経過はC大阪の“勝てば優勝”の思いをやがて“勝たなければダメ”さらに”逃げ切ろう“に変えていった。

 1点を追うFC東京。C大阪とは異なり失うもののないのびのびした攻撃を仕掛け、しかも人数をかけてくる。鈴木規は角度のないところから狙い、宮沢は得意のFKを浴びせ、阿部も粘り強いプレーでゴールを襲い、ジャーンもヘッドでGKを脅かす。

 C大阪も守備一辺倒ではなく、切れまくる西澤がヘッドで、右足ボレーでとシュートを放つ。欲しい欲しい3点目が決められないC大阪は、守りきろうとする意識がしだいに顕著になっていく。そこへ押し寄せるFC東京の猛攻。しかしGKが飛び出し、空っぽゴールを柳本が必死にカバーし、なんとか踏ん張るC大阪。森島に代えて徳重を、負傷のゼ・カルロスを黒部へと交代の札を切る小林監督。

 時計は44分を過ぎやがて表示は消えようとしていた。その瞬間のFC東京の右CK。高いボールを予想したC大阪だったが、意外にもボールはマイナスに低く飛び代わっていた近藤がシュート。DFが体で止めてさらに柳本がヘッドではねかえすが飛ばない。今野がそれを胸で止め左足でとらえたボールは密集の中GK吉田には味方DFがブラインドとなった。ボールはとっさに出した左足も届かない軌跡を描きネットに吸い込まれた。長居に一瞬の静寂が訪れ、その後大きなため息に包み込まれた。倒れこむC大阪の選手たち。西澤はピッチを叩き悔しさを露にし、何か大声で吼えている。

 まだ時間はある、いや確かに時間は残っていた。しかし優勝決定だけは見たくないというモチベーションのFC東京が見せた意地は、プロフェッショナル選手の持つプライドに違いなかった。C大阪は攻撃の糸口を与えてもらえない。ロスタイムは過ぎていく。そして上川主審のタイムアップの笛が鳴った。その瞬間、長いシーズンは終わりを告げた。そして、ベンチに下がった森島寛の5度目のタイトル挑戦の夢が砕け散ったのだった。C大阪が2点を失ったのは18節、G大阪に喫した4失点以来のこと。C大阪はついに無敗を16としてリーグ戦を終えた。しかしもはや何の意味もそこにはない。



 リーダー森島のために、出場停止のブルーノのために、そして自分自身のために、C大阪の選手は必死に走り、蹴り、戦った。しかしまたも夢は破れてしまった。G大阪が肝心なところにきて、ケガ人、出場停止者が相次いだために失速したこの千載一遇のチャンスを活かすことは出来なかった。 

 開幕3連敗が、G大阪との2試合の連敗が、終盤の横浜FM戦が・・・悔やまれる試合はあげればきりがない。あの負けが引き分けなら、あの引き分けが勝利だったら・・。同じことだ。

 なぜここ一番に勝てなかったのか。何が足りなかったのか。運がないのか、力がないのか、努力が足りないのか、ハートが弱いのか。選手は自身の責任を思い、監督は自らの采配を悔やみ、サポーターは自分たちの応援が足りなかったことを省みる。やめよう、下を向いていても仕方がない。前を向こう。人生が、この世が終わったわけじゃない。








(C大阪) (FC東京)
GK: 吉田宗弘 GK: 土肥洋一
DF: 藤本康太、前田和哉、柳本啓成 DF: 藤山竜仁、ジャーン、茂庭照幸、金沢浄
MF: ファビーニョ、下村東美、久藤清一(89分/山崎哲也)、ゼ・カルロス(86分/黒部光昭) MF: 梶山陽平(69分/近藤祐介)、今野泰幸、鈴木規郎、栗澤僚一(54分/宮沢正史)、戸田光洋
FW: 森島寛晃(82分/徳重隆明)、西澤明訓、古橋達弥 FW: 阿部吉朗
SUB: 伊藤友彦、宮原裕司 SUB: 遠藤大志、浅利悟、三浦文丈
<前へ次へindexへ>
topnewscolumnhistoryspecialf-cafeabout 2002wBBSmail tolink
SEO [PR] 転職支援 冷え対策 オリンピック 掲示板 レンタルサーバー SEO