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 webnews 05/12/08 (木) <前へ次へindexへ>
ロスタイムで執念を見せた千葉が名古屋を下しホーム最終戦を飾る
2005Jリーグ ディビジョン1 第34節 ジェフユナイテッド千葉vs.名古屋グランパスエイト

2005年12月3日(土)14:04キックオフ フクダ電子アリーナ 観衆:17,003人 天候:晴
試合結果/ジェフユナイテッド千葉2ー1(前0−0、後2ー1)名古屋グランパスエイト
得点経過/[名古屋]鴨川(81分)、[千葉]阿部(89分)、坂本(89分)


取材・文/佐内 豊

 ジェフユナイテッド市原・千葉(以下千葉と略)は最終戦を迎えた時点で首位セレッソ大阪との勝ち点差は僅か2。しかしながら勝ち点2の間に5チームがひしめく大混戦。逆転するには上位4チームがすべて引き分け以下という厳しい条件が科せられる千葉にとって、リーグタイトルは夢物語といえる。事実、当日のスタンドの雰囲気は「是が非でも勝ってタイトル!」という緊迫したものではなく、「ジェフらしい試合でホーム最終戦を勝利で締めよう!」という空気が主流だった。試合開始の挨拶で両チームに贈られる暖かい拍手にもそれがよくあらわれていた。

 一方、瑞穂でのホーム最終戦(対新潟)を飾れなかった名古屋は、今シーズンの不本意な成績を払拭し来シーズンにつなげる為にも勝利で終わりたいはずだ。さらに、すでにJ1残留を決めている名古屋にとって、このゲームは単なる消化試合であろうはずはなく、来シーズンへ向けての選手のサバイバルの場でもある。



 千葉は前節と同様に攻撃的な2バックのフォーメーションだが、この日は斉藤、阿部が相手ツートップをマークしつつ最終ラインを構成し、ストヤノフは一つ前のポジションで攻守を仕掛け、相手ゴール前まで積極的に侵攻していたのが目についた。一方の名古屋は先発復帰の楢崎の前に安、秋田、大森の3バックのフォーメーション。ボランチに入った山口と3バックが構成する守備ブロック。千葉の攻撃の特徴である2列目からの攻撃参加に対応していた。

 立ち上がりは千葉の選手の動きは堅く、名古屋の方が落ち着いているように見える。しかしながら勝ち点3をゲットして僅かでも存在する可能性に賭けるジェフは、積極的に仕掛け、ゲームをコントロールしはじめた。

 前半9分、センターサークル付近の羽生から左サイドに流れたハースへのパスが通る。この時、ゴール前中央に巻が侵攻すると同時にパスを出した羽生自身がファーサイドに走り込む。相手DFは巻に引きつけられ、遅れて走り込む羽生はフリー。ハースのセンタリングは巻の頭上を越えて羽生の走り込む先へ。フリーで放ったシュートはゴール左に外れたが、実に千葉らしい美しい攻撃にスタンドは沸いた。 

 その後も主導権は千葉が握り、右サイドを切り裂く水野の鋭いクロスが再三名古屋ゴールを襲った。しかし、この日の名古屋DFの集中力は高く、ジェフの攻撃を最終ラインでねばり強く防いだ。千葉の攻撃を辛うじて凌ぐ名古屋という展開だ。前半のスタッツによるとシュート数は千葉が5、名古屋が6と名古屋が上回っているいるが、決定機は千葉がはるかに上回っている印象だ。



 ハーフタイムに他会場の途中経過が報じられた。セレッソ大阪とガンバ大阪が接戦を演ずるも鹿島と浦和がそれぞれ2点リードの報。スタンドからため息がもれる。ハーフタイムのロッカールームで指揮官の指示を受けた選手たちがピッチに戻ってくる。いつもながら千葉の選手が遅れて登場する。この日もオシムの檄が飛んだのだろうか。両チームとも交代選手はない。

 後半も千葉の攻勢を名古屋が受け止めてカウンターという図式は変わらない。50分、右に流れたハースがスローインのボールをヒールでDF裏に走り込む佐藤にパス。佐藤のシュートはバーを弾く決定的なものだったが、この時、GK楢崎と山口が激突。負傷退場した楢崎は、負傷の深刻さを自覚したのかなかなかピッチを離れなかったのが印象的だった。名古屋はこの負傷で2枚の交代カードを使わざるを得なくなったのが痛い。

 しかし交代した名古屋のGK川島は途中出場ながら落ち着いてゲームの流れに入り、ストヤノフの強烈なミドル、林の決定的なシュートを好反応で弾くスーパーセーブを披露、能力の高さを見せつけた。

「取れるときに取らないと」とはサッカーでよく言われるフレーズだが、このゲームもまさにそれ。81分、高いバウンドで千葉ゴール前で弾んだルーズボールに対し、飛び出したGK櫛野とストヤノフに豊田が競り、こぼれたボールを鴨川が頭でゴール。千葉の連携ミスを誘った豊田のプレーが光った。



 名古屋の先制に静まりかえる満員のフクアリ。しかしこの失点で火がついたのは千葉。ホーム最終戦を負けるわけにはいかない。選手の目つきが明らかに変わった。83分羽生に代えて工藤を投入。攻勢をさらに強め名古屋を自陣ゴール前に釘付けにする。そして88分、水野のロングスローでゴール前混戦のなか名古屋が痛恨のファールの判定。このPKを阿部が冷静に決め千葉が追いついた。

 ロスタイムは5分。是が非でも勝ちたい千葉に対し、名古屋の対応が曖昧だった。勝ちに行くのか、引き分けを狙うのか。結局、時間を使わず簡単にボールを千葉に渡してしまったことが悔いを残すことになった。この機を逃さなかった千葉のうまさが冴える。工藤がドリブルで中央に持ち込み、ハースとのワンタッチプレー、そして最後はフリーの坂本に繋ったボールは、川島の手をかすめてゴールに。千葉がロスタイムで逆転。残り2分、名古屋には再逆転をする気力も体力も残っていなかった。

 勝たねばならない試合で勝つ。これは千葉がこれまで終始追求してきたように感じる。もちろん負けていい試合など無いのだが、少なくとも「ホームゲームは負けない!」という強い意志を見せてくれた。16勝11分7敗は現有戦力からするとよくやったと思う。来シーズンの更なる飛躍に向け、どんな戦力補強がなされるのか楽しみはつきない。



 試合後、吉報は届かなかったが、勝利への執念を見せたチームに詰めかけた観客は感謝とねぎらいの拍手を贈っていた。新しいスタジアムですばらしいサッカーに魅せられた観客たち。来シーズンへの夢を胸に家路に向かう姿が印象的だった。

 一方の名古屋。マルケス、ウエズレイというリーグ屈指の破壊力を持つ攻撃陣を擁しタイトルを目指してスタートしたが、成績不振、監督交代というお決まりのコースを辿って最終的に10勝9分15敗(14位)という成績で今シーズンを終えた。まさに惨敗といえる結果は、才能あふれる中盤の選手を多数擁しているだけに、サポーターにとっても尚更こたえるものだ。今シーズンに露呈したチームの問題点を真摯に洗い直し、来たるべきシーズンに向けての巻き返しを期待したい。









(ジェフユナイテッド千葉) (名古屋グランパスエイト)
GK: 櫛野亮 GK: 楢崎正剛 (54分/川島永嗣)
DF: 斎藤大輔 イリアン・ストヤノフ DF: 安英学 秋田豊 大森征之
MF: 水野晃樹 坂本將貴 阿部勇樹 佐藤勇人 山岸智(76分/林丈統) 羽生直剛(83分/工藤浩平) MF: 角田誠 山口慶(56分/中島俊一) 中村直志 藤田俊哉 本田圭佑
FW: 巻誠一郎 マリオ・ハース(89分/中島浩司) FW: 鴨川奨 豊田陽平(83分/杉本恵太)
SUB: 立石智紀 結城耕造 SUB: 中谷勇介 津田知宏
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