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webnews 05/12/30 (金) | <前へ|次へ|indexへ> |
TASAKI貫録勝ち。L・リーグの雪辱を晴らすために国立の舞台へ
2得点を挙げる活躍を見せた鈴木智子(ピンク・左)
第27回全日本女子サッカー選手権大会 準決勝 岡山湯郷Bellvs.TASAKIペルーレFC
2005年12月25日(日)13:10キックオフ 西が丘サッカー場 観衆:1821人 天候:晴
試合結果/岡山湯郷Bell0−4TASAKIペルーレFC(前2−0、後2−0)
得点経過/[TASAKI]鈴木(3分)、山本(15分)、鈴木(63分)、大谷(75分)
取材・文/中倉一志
「決勝戦に向けて順調に仕上がってきましたね」。そう尋ねると「今日も早い時間帯に点が入ったんですけどね」と仲井昇監督(TASAKI)は意味ありげに答えた。1週間前に行われた準々決勝では、開始直後の1分の先制点に、「あまりにも早い得点でだれた」(仲井監督)結果、最後まで自分たちのサッカーが出来なかったTASAKI。この日も同じように早い時間帯で先制点を奪った。しかし、その後の展開は1週間前とは全く異なるものだった。
一方、岡山も別の意味で準々決勝と違った戦いになってしまった。この日の先発メンバーで西が丘のピッチに立ったことがあるのは福元美穂、北岡幸子、宮間あやの3人だけ。創部5年目の若いチームにとって初めての準決勝の舞台。しかも、TASAKIは今シーズンだけで15失点を喫した相手。そこに、開始早々の失点が重なれば、やや腰が引けてしまったのもやむを得ないことだったかもしれない。残念ながら、準々決勝でサプライズを起こした姿は見られなかった。
試合が動いたのは開始直後の3分。自陣中央で得たFKを白鳥綾がまっすぐにゴール前へ。そこへ鈴木智子が走り込む。ボールウォッチャーになってしまった岡山は、DFラインの背後に出たボールについていけない。そして、ペナルティエリア内でフリーになった鈴木が大きく弾むボールに右足ボレーで合わせてゴールネットを揺らした。準々決勝と全く同じパターン。そして、得点を記録したのも同じ鈴木だった。
若干15歳の加戸由佳(白・23)。将来が楽しみな逸材
その後もTASAKIは軽快にリズムを刻んで試合を進めていく。中盤でセカンドボールを支配すると、ボールを左右に大きく動かしながらつなぎ、そこから前線で待つ鈴木と大谷未央、あるいはラインの裏へ向かってボールを蹴りだしていく。人もボールも大きく動く展開はTASAKIの得意のパターン。このボール回しに岡山は的が絞れない。人数は揃っているのだが、相手に対するマークがあいまい。特に裏に出るボールに対する意識が低く、守備が安定しなかった。
TASAKIの2点目は15分。右サイドを突破した土橋優貴のクロスからゴール前の混戦になったところを、最後は山本絵美が頭で押し込んだ。ここからは完全にTASAKIのペース。岡山は自陣に押し込まれ、エース宮間までもが低い位置に戻らざるを得ず、反撃の糸口さえ掴めない。時折前に出るボールに、若干15歳のFW加戸由佳が激しくつっかけるが、安定した組織で守るTASAKIの守備を破ることは出来ない。互いに放ったシュートは、TASAKIの6本と岡山の1本。貫禄を見せつける格好でTASAKIが2点のリードのまま前半を折り返した。
後半に入ると、岡山も意地を見せる。4分にはセットプレーから、そして5分にはCKからシュートを放った。いずれも至近距離から枠を捉えた決定的なシュート。しかし、これをGK秋山智美がスーパーセーブを見せて弾き返す。「あそこで1点来ていれば、流れが変わったり、自分たちが追い風になったかもしれないんですけれど」(本田美登里監督・岡山)。時間が経過するにしたがって守備に落ち着きが見えていただけに、岡山にとっては悔やまれるシーンだった。
宮間(白・10)も守備に追われて、この日は本領を発揮できず
後半立ち上がりのピンチをしのいだTASAKIは、その後も自分たちのサッカーを落ち着いて、そして丁寧に続けていく。「少しリズムが悪くなるようなところもありましたけれど、攻めるときは攻め、守るときは守るという意思統一が出来ていました」(仲井監督)。全員が足を止めずにパスコースを確保し、前線では大谷未央がポストプレーに、そして縦への突破に存在感を見せる。そして好調を維持する鈴木も隙を見つけてはDFラインの裏へ積極的に飛び出した。
63分、TASAKIに試合を決める3点目が生まれる。決めたのは鈴木。土橋からのクロスボールをペナルティエリア内でコントロールすると、右足でゴールネットを揺らした。さらに75分、ゴール前の混戦から最後は大谷が押し込んでTASAKIは4点目をゲット。一矢を報いたい岡山は、終了間際に中田麻衣子がドリブルからシュートを放ったが、ボールは無常にもクロスバーの上を越えていった。結局、試合はこのまま終了。終始、貫禄を見せたTASAKIが6度目の決勝戦進出を果たした。
準決勝でのサプライズに続きミラクルを狙った岡山だったが、結果はTASAKIとの実力差を見せ付けられることになった。しかし、シーズンを締めくくる最後の大会でベスト4に進出したことは胸を張っていい。「どんな大会でもやるからには目指しているのは、いつも優勝。けれど、チームの状況を考えた場合、ベスト4という結果は、みんなの自信になった。次のリーグ戦までに、体力、技術、考え方、意識、すべての面でレベルアップして、みんなでまた頑張りたい」(宮間)。つかの間の休息をはさんで、岡山は更なる成長を目指す。
前線で存在感を見せたL・リーグ得点女王の大谷(ピンク・中央)
さて、2年ぶり6度目の決勝進出を果たしたTASAKI。元旦の国立競技場で日テレと女王の座を争うこととなった。リーグ戦での対戦成績は1分2敗。その悔しい思いを晴らすためにも勝たなければいけない試合になる。加えて、すでにL・リーグ、国体と2冠を獲得している日テレにタイトルの独占だけは許さないという気持ちも強いはずだ。「前の3人をどう抑えるかがポイント。いつもやられているのはそこのところ。こちらは組織で戦う。中盤でボールを奪って早い攻撃を作りたい」(仲井監督)。日本の女子サッカー界をリードする2強の戦いは、1月1日、10:30に国立競技場でキックオフされる。
(岡山湯郷Bell) | (TASAKIペルーレFC) | |||||||
GK: | 福元美穂 | GK: | 秋山智美 | |||||
DF: | 安田邦子 赤井歩 城地泰子 佐藤シェンネン | DF: | 中岡麻衣子 白鳥綾(HT/佐野弘子) 下小鶴綾 | |||||
MF: | 杉本あすか(75分/福原理恵) 北岡幸子 中田麻衣子 宮間あや | MF: | 土橋優貴(88分/薬師寺良子) 新甫まどか 柳田美幸 甲斐潤子 山本絵美 | |||||
FW: | 加戸由佳(84分/鎌田友理) 田中静佳(70分/江口なおみ) | FW: | 大谷未央(85分/大石沙弥香) 鈴木智子 |
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