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 Go for Athens 04/04/12(月) <前へ次へindexへ>
Go for Athens(7) 果てしなき闇の彼方に


文/中村勇紀 [04.12]

 僕がL・リーグ(女子サッカー)に関わり始めて4年目の春が来た。そして初めてのオリンピック予選がもうすぐ始まる。それが地元の日本で開催となれば盛り上がりは最高潮になる・・・はず。

 なのにどうしても胸の中にある不安は隠しきれない。日本が予選を突破するためには北朝鮮や中国というアジアのレベルを越えた世界レベルのチームを倒さなくてはならない。女子サッカーをあまりご存知ない方にわかりやすく言えば、ジーコJAPANにブラジル・アルゼンチンのいる南米のブロックに入ってW杯予選をやれ!と言っているようなものである。

 昨年、日本はプレーオフでメキシコを破りW杯へ進出したが、W杯アジア予選を兼ねていた第14回アジア女子選手権の3位決定戦では、実力的には負けないはずの韓国にも敗れている。その後に行われた親善試合では返り討ちにしているが、はやり真剣勝負で負けていた言う事実は変えられない。
 ようするに、地元開催というアドバンテージを考慮に入れても予選を勝ち抜くには厳しい戦いと言わざるえない。

 確かに日本の女子サッカー選手の現状は厳しいものである。トップリーグであるL・リーグに関しても田崎やYKKのように大変理解があり選手達をサポートしてくれる企業もあるが、ほとんどのチームは市民チームとして仕事を自分で見つけながら遠征費を自腹で出し頑張っている。その努力は敬意に値するし、何とか力になりたいという気持ちもある。

 今回、もしも予選を突破してアテネへ行けたとしても彼女達の環境が劇的に変わるとは思えない。ただ、それでも彼女達は戦わなければならない、勝っても何かが保障されているわけではない、ただ負ければ何も残らないのは事実である。

 私が以前お世話になっていたチームの監督の言葉である

「サッカーは環境がやるんじゃない、人がやるんだ!」

 戦え大和撫子よ!北朝鮮を打ち破れ!自分達の道は自分達で切り開け。君達が熱い気持ちだ戦えば、その気持ちは少女達の目に映りきっと明日への扉となるはずだ。

 果てしなき闇の彼方にあるもの・・・その先はもうすぐそこである。
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