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 サッカーのある風景 03/09/06 (土) <前へ次へindexへ>

 日本女子代表、4回目の大舞台へ 〜その1〜


 文/西森彰
 9月3日(水)、1週間後に新潟スタジアムで、ワールドカップ前回大会でベスト8まで勝ち進んだセネガルを迎え撃つ、日本代表の選手たちが発表された。国立霞ヶ丘陸上競技場でKOした荒鷲の雛とは違い、ほぼベストメンバーでの来場となったセネガル。対ブラックアフリカに、そして自分たちのサッカーに自信をもたらす結果を残せるか。注目の一戦だ。

 そして同日、いよいよ開幕を2週間後に控えた女子ワールドカップに挑む、日本女子代表のメンバー20名とバックアップメンバー1名が発表された。世界で戦う権利を得た彼女たちは、来週末に最後の調整試合としてフランス戦を消化し、9月20日(土)のアルゼンチン戦を皮切りに、世界一を目指す戦いに入るのだ。

 今日は、田崎ペルーレFCキャプテンで日本女子代表の一員でもある川上直子選手にインタビューした際、彼女から聞いた各国の印象を含めて、まずは、気になるグループリーグの対戦相手について、その横顔を紹介したい。



<アルゼンチン女子代表(9/20 20:30)>

 日本がグループリーグ初戦を戦う相手がFIFAランキング35位のアルゼンチンだ。「やっぱり、初戦のアルゼンチン戦がいちばん重要です。ここできちんと戦って良い結果が残せれば、その後も、うまく行くと思います」と川上も初戦が持つ重要性を語る。日本はその意味でドイツとあたるカナダに比べて、組み合わせの順序が圧倒的に恵まれている。これまでの不運な組み分けを鑑みてサッカーの神様がバランスをとったのだろうか?

 さてアルゼンチンだが、南米地区予選をブラジルに次ぐ2位で通過してきた。4大会連続で参加している日本に対して、アルゼンチンは今大会が女子ワールドカップ初出場となる。男子では日本のワールドカップ初試合の相手がアルゼンチンだったので、完全に逆のケースとなっている。相手がメンタル面で舞い上がりやすい初戦というのは日本にとって恵まれた条件。ここぞとばかりに経験の違いを見せつけたい。

 このアルゼンチン戦に勝利すれば、日本にとって2大会ぶりの勝利。決勝トーナメントへ向けて視界も拓けてくるはずだ。



<ドイツ女子代表(9/24 17:45)>

 第2回女子ワールドカップでは準優勝し、女子欧州選手権でも最多の優勝回数を誇るドイツ。彼女たちにとってこのグループCを突破することは、決して難しい使命ではない。しかし、日本も過去3戦で3敗という結果が残ってはいるものの、0−1、2−3、0−1と、いずれも1点差のきわどいゲーム。昨年のU-19選手権ではクオーターファイナルであたり、ゴールデンゴールまで縺れる熱戦となった。

「正直、ドイツは抜けていますか?」という質問に、川上は「うーん?」と首を捻った。「それほどでも…」というニュアンスが伝わってきそうな仕草からして、過剰な恐怖心は持ってなさそうだ。確かにこれまでの戦績を振り返っても、いわゆる「100回戦って200回負ける」類の相手ではない。しかし、それだけに勝利を目指して明日無き戦いを挑むか、それとも浅い傷なら受け入ても良いのか。その戦略上の判断が上田監督も難しい。

 欧州最強の実績を誇る彼女たちについては、9月11日(木)にダルムシュタットで行なわれる対イングランド女子代表との試合を取材する予定だ。FIFAランキング3位の実力がどのくらいなのか、実際に試合を見てから評価したいと思う。



<カナダ女子代表(9/27 15:30)>

 グループリーグ最終戦の相手・カナダとは2大会連続で顔をあわせる。昨年、行なわれた第1回のU-19世界選手権で、ホストカントリーを務めたカナダはグループリーグで日本を破り、地の利を生かして決勝に進出。アメリカの前に苦杯を舐めたものの、若年層でレベルアップをしていることを世界に印象付けた。結果、昨年の14位からFIFAランキングをふたつ上げて、日本を追い抜き、現在12位にまで上昇している。

 2000年、オーストラリアで行なわれたパンパシフィックカップこそ、カナダ戦を迎えるまでに3敗して気持ちが切れていたこともあり、1−5の大敗を喫した。しかし、これ以外の4戦は2勝2分けとトータルでも勝ち越している。「前回大会は1−1のドローでしたが…」とふった私に、川上は「ええ。去年も遠征でやったんですけれど、その時、確か1点差で勝っているはずです」と答えてくれた。彼女が覚えていたのは昨春のフランス遠征の時の3−2という勝利。良いイメージを持ったまま戦えるのは心強い。

 アメリカ開催ということもあり、このカナダ戦は半ばアウェーゲームが予想される。厳しい戦いになるだろうが、この直接対決でも白星を乗せて、FIFAランキングで再び抜き返すとともに、決勝トーナメントの切符を確実に掴んで欲しいところだ。



 さて、ここから日本女子代表について記そうと思ったが、入稿時刻がだいぶ過ぎているのでこちらはまた次回に。 
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