topnewscolumnhistoryspecialf-cafeabout 2002wBBSmail tolink
 webnews 05/04/20 (水) <前へ次へindexへ>
C大阪チャンスを活かせず、10人の柏にドローで3連勝逃す!
2005Jリーグ ディビジョン1 第6節 セレッソ大阪vs.柏レイソル

2005年4月9日(土)15:00キックオフ 長居スタジアム 観衆:9,403人 天候:晴
試合結果/セレッソ大阪1−1柏レイソル(前1−0、後0−1)
得点経過/[C大阪]西澤(4分)、[柏]安永(41分)


取材・文/貞永晃二

 第5節を終えてC大阪が勝ち点6、柏が5とよく似た成績。そして結構因縁がある両チームである。かつてはヤンマー対日立として日本サッカーリーグや天皇杯のタイトルを争ったものだ。ヤンマー(赤いユニフォーム)はブラジル人助っ人の影響で個人技を前面に押し出すスタイルで、最後は釜本が決めた。日立(黄色いユニフォーム)は「走る日立」のキャッチフレーズが示すように、とにかく運動量の多いスピードに特長を持つスタイルだった。時は流れJリーグ開幕後は平塚(現湘南)、磐田に続いて95年、同時にJリーグへの昇格を果たしたことなどが思い出される。

 前回の対戦は昨年の2ndステージの日立台。大久保が先制し、明神がダイビングヘッドで追いついた試合だ。結果的に最終節までもつれた最下位争いの前触れのような激戦だった。

 現状はともに負傷者を抱えベストではないが、特に柏のエース玉田の欠場は試合に相当な影響を与えそうだ。



 C大阪がスタートから攻勢に出て、簡単に先制した。4分、左CKを古橋がインカーブでニアを狙う。4人が駆け寄り、西澤が土屋と競り合ってヘッドで押し込んだ。角度によれば土屋のO・Gにも見えるものだった。

 しかし柏には反攻の時間はたっぷり残されている。ここのところ前節に続いて先発起用された安永が左右に流れてうまく起点になり、後方からの攻め上がりを引き出していく。左SB近藤の思い切りよい攻め上がりが特に目を引く。しかしシュートは放つものの、同点は遠い感じだ。そしてペースはC大阪に戻っていく。24分、左サイドの角度のないところから古橋がFKを直接狙うがクロスバーを叩き、西澤のスタメン復帰でイキイキしてきた森島が惜しいシュートを2本打つが決まらない。

 このまま前半を終わるかと思われたが、柏はゴール正面のFKのチャンスを逃した直後の41分に追いつく。今度は右サイドのFKをリカルジーニョが蹴る。C大阪DFのマークが甘くフリーになった安永が高いジャンプからヘッド。長い距離を飛んだボールは左スミに吸い込まれた。C大阪DFは直前のピンチを逃れた安堵から集中を欠き、安永をフリーにしてしまう失態を見せてしまった。もう10年以上も前、静岡県高校選抜では2トップを組み、ユース代表でもチームメイトだった西澤と安永のゴール競演で同点となり、試合は後半へ興味をつなぐことになった。



 後半早々は柏が攻め込む。崔が持ち前のドリブルでゴールへ迫るが、未経験ながらも非凡な守備能力を見せるC大阪・前田が粘り強く対応し、シュートを未然に防ぎ、打たれてもコースは切って追加点にはさせない。玉田不在はやはりC大阪DF陣の負担を相当軽減したようだ。

 両チームに土曜、水曜そしてこの試合とこなしてきた疲れがはっきり見え始めて、試合展開は停滞していった。退屈な時間から目ざめさせたのは61分の古橋。ゴール前正面で久藤のクロスを胸で受け右に一歩持ち出して右足を振るとボールは右ポストに当たってゴールラインを割ったのだ。

 先に目覚めたのはC大阪。左のゼ・カルロスからのクロスを久藤がうまくスルー。布部がダイレクトで狙うがGK南が必死に足でブロック。チャンスをなかなか決められないホームチームにスタジアムには不満が鬱積していく。

 70分、土屋が2枚目のイエローを受けて退場する。崔を諦め、今季初出場の薩川を入れて守備の建て直しを図る早野監督。今季3得点の黒部をここぞと投入する小林監督。しかしC大阪はヘッドに自信を持つ2トップをめがけてシンプルなサイドからのクロスを入れられない。さらに廣山を投入してサイドからの攻撃の狙いはより明確になるが、柏も明神を中心に必死の抵抗を続ける。終了間際に古橋の左足からまたも鋭いシュートが飛ぶが惜しくも決まらず、タイムアップとなった。



 決定機の数では上回り、相手も10人となっただけにC大阪にとっては悔やまれる引き分け、柏には満足できる勝ち点1となったといえる。

 C大阪で開幕からスタメン出場していた新人・江添が負傷(大宮戦)で長期離脱したが、その穴を埋めるべく登場したのも同じルーキー(テスト生)の前田だった。江添(桃山学院大出)や深谷(大分・阪南大出)が関西学生サッカー界では有名な存在だったが、大阪体育大で主将を務めた前田も決して引けを取らない存在だった。二人との差は、ユニバーなどの国際経験の不足くらいだろうか。派手さはないがラグビー選手のようなガッチリとした体躯で、ヘッドも強く敵FWの仕掛けにも安易に飛び込まず、冷静な対応を見せ、前線へのフィードも正確なこのDFはC大阪にとって思わぬ掘り出し物だ。しかし一方で、昨年実績を残した千葉や齋藤らの奮起も望みたい。

 柏では大野、クレーベル、リカルジーニョらのパサーとFW安永、崔らのコンビネーションがまだ取れておらず、相手にとって守りやすい攻撃だったようだ。もちろん玉田の不在は大きい。しかし長いシーズン、けがもあれば出場停止もあるのだ。山下、宇野沢、矢野らの突き上げが期待される。 


(セレッソ大阪) (柏レイソル)
GK: 吉田宗弘 GK: 南雄太
DF: 前田和哉、ブルーノ・クアドロス、柳本啓成 DF: 波戸康広、土屋征夫、中澤聡太、近藤直也
MF: 下村東美、布部陽功(77分/黒部光昭)、久藤清一、ゼ・カルロス、古橋達弥 MF: 明神智和、リカルジーニョ(87分/平山智規)、クレーベル、大野敏隆
FW: 西澤明訓、森島寛晃(82分/廣山望) FW: 安永聡太郎(80分/山下芳輝)、崔成國(72分/薩川了洋)
SUB: 多田大介、 米山大輔、苔口卓也 SUB: ノグチピント・エリキソン、小林亮
<前へ次へindexへ>
topnewscolumnhistoryspecialf-cafeabout 2002wBBSmail tolink
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送