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 webnews 05/10/07 (金) <前へ次へindexへ>
C大阪、浦和に完勝!迎えた熟成の秋
2005J1リーグ  第26節 セレッソ大阪vs.浦和レッドダイヤモンズ

2005年10月2日(日)15:05キックオフ 長居スタジアム 観衆:23,555人 天候:晴れのち曇
試合結果/セレッソ大阪3−1浦和レッドダイヤモンズ(前1−0、後2−1)
得点経過/[C大阪]森島寛晃(9分)、ファビーニョ(53分)、古橋達弥(58分)、[浦和]マリッチ(74分)


取材・文/貞永晃二

 いよいよJ1も残り9試合。前日首位G大阪が勝ったため、勝ち点差「7」の浦和と同じく「8」のC大阪の対戦である。
 目標である優勝のためにはもはや敗戦は許されない浦和、一方リーグ再開後、無欲の戦いを続け7戦5勝2分と無敗のC大阪。昨年までの2ステージ制だったなら・・・サポーターが叶うことのない無意味な想像をしてしまうほどの好調ぶりだ。
 対照的な2チームだが、試合は優勝戦線生き残りがかかる重要なもの。浦和の「欲」とC大阪の「無欲」の激しいぶつかり合いが予想された。



 試合はまず浦和のリズムで始まる。長谷部がやや強引なミドルを狙い、トリッキーな三都主のFKから山田がタテに抜け出しチャンスを作る。対するC大阪は集中力を保ち守備にほころびは見せず、攻めでは西澤をポストに置き2列目からの飛び出しを意図するいつも通りのサッカーを見せる。
 
 試合が動いたのは9分。ファーストチャンスを活かしC大阪が先制し、試合の流れも同時に引き寄せた。ゼ・カルロスが放ったミドルがDFにブロックされ高く上がる。ボールの落下点はゴール前フリーの森島の前。GKがシュートに反応したため前目にいるのを咄嗟に判断した森島は突き上げるようなループ気味にヘッド。都築は懸命に後方に飛んだが届かず、ネットに吸い込まれていった。

 先制され反攻に出たい浦和だが、なかなか田中・永井の2トップのスピードを活かす攻めを組み立てられない。さらに20分を過ぎ、DFネネが負傷するアクシデントにチームが動揺する。それにつけこみC大阪は西澤が巧みにキープしそれをスピーディに追い越す2シャドーの森島寛、古橋、左サイドゼ・カルロスらが攻め立てる。

 C大阪にも自らのミスで招いたピンチもあった。前田のパスミスから迎えたピンチはブルーノが的確なカバーリングでその芽を摘み、下村の自陣での不用意なドリブルをカットされ田中にシュートを浴びるがこれもGK吉田が好セーブではじき、角度のないところからの三都主のシュートは外れる。
 
 C大阪には追加点のチャンスもあった。35分以降、古橋がタイミングのいい飛び出しで2度の決定機を迎えるが都築、坪井が懸命に防ぎ、なんとか最小失点でハーフタイムとなった。



 前半のいいリズムを後半に持ち込んだC大阪は、前線、中盤、DFラインが連動し決してさぼらないチームディフェンスを見せ、浦和の攻撃をしっかりと受け止め、カウンターを繰り出すチャンスをうかがう。

 そして53分、右サイド森島寛のマイナスパスからファビーニョの強烈ミドルが左ポストを叩き決まった。名門・コリンチャンスの元主将はこれで6試合で4得点の荒稼ぎとなった。

 2点リードしたC大阪だが攻撃への旺盛な意欲でわずか5分後にダメ押しとも思える3点目を奪う。ドリブル突破を仕掛けた西澤の横パスを受け、ボックスへ入り込んだ古橋のシュートはGK都築が懸命にブロック、しかしリバウンドを拾った西澤が低く抑えた強烈なシュート。しかしこれも見事に防ぐ都築。しかしさすがの都築もこぼれ球に飛び込んだ古橋のヘッドは止められなかった。2万3千を超える観衆からどよめきの起こるほど鋭いC大阪の連続攻撃だった。

 3点リードで小林監督は早めに森島、西澤を宮原、黒部へと入れ替えた。もはや攻撃するしかなくなった浦和もマリッチ、平川投入でボランチを1枚に変えて追撃に入る。浦和のロングボール攻撃に対しC大阪の3バックは必死に飛び、ぶつかり、はねかえし、ひたすら耐えた。

 しかし71分、C大阪の中盤の重鎮ファビーニョが負傷退場し、古橋をボランチに下げたC大阪を押し込む浦和。まずは1点をという思いは、右からの永井のグラウンダー・クロスを決めた74分のマリッチの復帰後初ゴールで成就した。

 2点差と追い上げられたC大阪はもう一人のボランチ下村がファウルタックルで負傷(結果的には全治6週間となった)するが交代ワクを使い切り、もはや交代は出来ない。その下村をやむをえず前線に置き守備の負担を小さくする小林監督。しかしこの実質10人という苦しい残り時間も宮原、徳重らが冷静にボールキープし、巧みにファウルを誘い、時間を経過させるC大阪。こんな試合の終わらせ方にもチームの成長ぶり、充実ぶりが感じられる。そしてC大阪の3位浮上を告げるホイッスルがなった。



 最後の踏ん張りが必要なこの時期に来て、浦和の覇気の無さが目立つ試合となった。好調のC大阪に終始狙い通りのサッカーを許してしまっては優勝を狙うチームとはいえないだろう。残り8試合での逆襲を期待したい。

 一方これで5連勝となったC大阪。監督も選手も今の好調さが自分たちの実力であるか否かを半信半疑の気持ちでここまで戦い続けてきたはずだ。しかしもう自信を持っていい。今まさに熟成の時期を迎えたといえる。仮定の話に過ぎないが、今なら今季苦渋を飲まされ続けたG大阪と戦っても五分に渡り合えるだけのチーム力だといえる。C大阪がすべきことは順位など邪念を捨て何も考えず一戦一戦を勝っていくことだけだ。


(セレッソ大阪) (浦和レッズ)
GK: 吉田宗弘 GK: 都築龍太
DF: 前田和哉、ブルーノ・クアドロス、柳本啓成 DF: 坪井慶介、堀之内聖、ネネ(22分/内舘秀樹)
MF: ファビーニョ(71分/徳重隆明) 、下村東美、久藤清一、ゼ・カルロス、古橋達弥、森島寛晃(63分/宮原裕司) MF: 山田暢久、長谷部誠、鈴木啓太(64分/マリッチ)、三都主アレサンドロ(64分/平川忠亮) 、ポンテ
FW: 西澤明訓(63分/黒部光昭) FW: 永井雄一郎、田中達也
SUB: 伊藤友彦、布部陽功 SUB: 山岸範宏、酒井友之
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