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 サッカーのある風景 03/08/09 (土) <前へ次へindexへ>
 注)写真はイメージ写真。豊田土橋FCのものではありません

 私のフットボール日記 その2


 文/畦地治
 「フットボール日記」も第2回目になります。今回は視点を変えて「日本サッカーを底辺で支える名もないクラブ」についてお話をします。

 前回も少しお話しましたように、私の主宰している「豊田土橋FC」は1977年1月に4人で「花園FC」という名で発足しました。それから1995年までは大人だけのチームとして活動をしてきました。1996年に少年の部を小学4年〜6年のクラブとして「豊田土橋FC」という名で立ち上げたのをきっかけに、1998年に中学生年代の部を、2001年には高校生年代、2002年にはシニアの部を発足させて今日にいたっています。

                    
◎8月2日(土)

 この日は何人かのコーチが地域の行事や仕事のために欠席。8:15にグランドに着くとコーチは私一人。まあこんなことは年間にはままあることで当たり前の光景であります。
 午前中はジュニア(小学生)5年、6年のリーグ戦(サウスリーグ)でした。試合結果は、5年生が○3−0、○1−0、6年生が●0−5、●0−3。でも試合結果なんかどうでもいいと思っています。大切なのは内容と選手が「楽しい」「サッカーって楽しい」と思うかどうかではないでしょうか。

 さて、うちのクラブの活動方針を紹介しましょう。
 このクラブは、子どもたちがサッカーをより好きになり、より楽しくプレーできることを手助けすることを一番の目的とします。よって以下の4項目を指導の基本としています。

@ クラブチームとしてのチームの強化、試合での勝利だけを目的としない。
A 将来のプロ選手の育成を目的としない。技術の習得については子どもの自主性を尊重し、練習の強要をしない。
B スポーツをする楽しさ、また喜びの中から将来もスポーツをすることの好きな子どもたちを育てることを目的とする。
C 練習および試合を通してスポーツを楽しむ子どもにふさわしいマナーを身につける。

 これは少年団の代表者が作成したものですが、「練習の強要をしない」と言い切っています。いかがですか?

 この日の試合も相手チームは黙々と練習をしている。こちらは客観的に見ればたらたらしているように見える。でも選手は試合になれば真剣になります。技術的には橋にも棒にもつかない選手もみんな試合に出します。ですから勝敗はまったく気にしません。とはいっても私は人一倍「負けず嫌い」。そんな私にとって上記の「活動方針」はバイブルのようになっています。「この時期に大切なことは勝利ではない」「この時期に大切なのはスポーツすることの好きな子を育てることだ」と自分に言い聞かせています。
 そういうわけですから、本日の試合の2勝2敗は上出来であります。リーグ戦が終了したら13:30頃でした。



 いったんうちに帰り少々休憩を取った後、16:00ころによりナイター練習の準備をします。この日の練習は特別の意味を持っていました。それは、この日はうちのクラブの発展につながるある行事があったのです。その行事とは「土橋FCウォーキングお試し会」。「これがサッカーとどんな関係がるの?」といわれそうですが、事の始まりは昨年にまで遡ります。

 昨年、私は横浜で開催された「クラブ経営研究会」に参加をしました。この「会」は、れっきとした神奈川県サッカー協会が主催したもの。このころの私はサッカー指導者としてよりも「チームづくり」「クラブづくり」に関心が移っていましたので、チームの許可を得て参加をしました。
 当日は早稲田大学から招かれた講師が、自らの持論とチームづくりについて講演をされました。その中で、私が興味をひかれた部分を以下に要約してみました。

「私のクラブは早稲田大学所沢キャンパスを利用した少年サッカークラブです。発足して5年で年間予算1000万円を越えるクラブになりました。」
「こんなに大きなクラブになった主な理由は顧客のニーズに応えたからです。顧客というとサッカーのコーチには抵抗があるかもしれませんが、選手・保護者と読み替えて下さい」
「所沢キャンパスを利用してウォーキング教室を開催したのです。その人数がどんどん増えて1000万円を越える予算のクラブになったのです」
「みなさんはサッカークラブの発展というとすぐに何曜日も練習しようとか、女子の部も発足させようかとかサッカーの範囲でしか考えない」
「いろいろなことに取り組んで底辺の拡大をはからないといけないのでは」

 またその前に東京で開催された「第2回スポーツサミット」にも私は参加していました。その基調提案でヨットクラブを主宰している方が、「ヨットにはお金がかかるのでワンコイン運動をしています。ことあるたびにワンコインを呼びかけます。ワンコインとは500円でもいいし、10円でもいいのです」というような話でした。



 2つの会に参加して私は「これだ!」と思いました。それが「土橋FCウォーキング教室」だったわけです。うちの少年団は基本的には土曜日の夜に練習をしています。子どもを送り届けてすぐ帰る人もいます。ずっと練習をみている人もいます。それならば、その練習の合間を利用してウォーキングをしたらどうだろうかというものです。そして、ウォーキング終了後に「ワンコイン」をいただくのです。楽しければ500円だろうし、「子どもが喜んでサッカーをしている」なら500円になるし、つまらなければ10円というわけです。

 この「土橋FCウォーキング教室」開催を2月の総会に提案し承認は受けていたのですが、なかなか実行に移す機会がなく、8月2日が開催初日となったのです。
 さて、当日はなんと30人以上の方の参加を得て小一時間ウォーキングを楽しみました。第1回目は大成功に終わりました。私も歩きながら新会員の方と意識的にコミュニケーションをとり仲良くなったり、クラブに対するニーズを聞くこともできました。当面は月1回を目処に継続実施することになりました。晴れて、「土橋FCウォーキングお試し会」は、「土橋FCウォーキングクラブ」として第一歩を踏み出しました。

                    
◎4月にさかのぼって

 みなさんにはあまり興味のない話だったかもしれませんが、これも日本サッカーの底辺の実態なのです。寄り道ついでに、4月からの私の土日を中心にした活動を報告して今回の「フットボール日記」を締めくくりたいと思います。

4月5日(土)
2003年度土橋FCジュニア(小学生)・ジュニアユース(中学生)の部開校式(第1回練習)が雨天のために中止となる。
4月6日(日)
トップチームが翌週のリーグ開幕に向けて練習試合
4月12日(土)
ジュニア(小学生)第1回練習(9:00〜11:00)
ジュニアユース(中学生)第1回練習(18:00〜20:00)
シニア(35歳以上)練習試合(19:30〜21:00)
4月13日(日)
トップチーム市民リーグ第1戦(●0−2)14人参加
豊田スタジアムにてJリーグ(名古屋対鹿島)を観戦。名古屋が1−0で勝利!
4月19日(土)
低学年(小2)リーグ雨天のため中止
ナイター練習雨天のために中止
4月20日(日)
トップチーム市民リーグ第2戦(●0−1)。なんと11人しか集まらず自分も出場するはめに
4月26日(土)
ジュニア(小学生)通常練習(第2回)
ジュニア(小学生)6年生全日本少年サッカー西三河予選第1日目参加
ジュニアユース(中学生)ナイター練習(第2回)
Jリーグ(名古屋対柏)観戦 1−1の引き分け
4月27日(日)
ジュニア(小学生)6年生全日本少年サッカー西三河予選第2日目参加

 5月以降の報告はまた次回に・・・
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