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 頑張れ!女子サッカー 04/06/19 (土) <前へ次へindexへ>

 みんなで作るL・リーグ


 文/2002world.com編集部
 去る6月13日、全国各地の競技場で第16回目のL・リーグが開幕した。今年から1・2部制の全国リーグとして新たなスタートを切る。L1には8チームが所属。2回戦総当りのリーグ戦で女王の座を争う。一方のL2には6チームが参加。こちらは3回戦総当り行われる。開幕戦の結果は以下の通り。

L1
TASAKI  2−0  バニーズ  神戸総合運動公園ユニバー記念陸上競技場
ベレーザ  1−0  大原学園  平塚競技場
伊賀FC  3−2  FC高槻  上野市運動公園競技場
レイナス  1−0  YKK AP  大宮サッカー場
L2
湯郷ベル  1−0  A新潟  岡山県美作ラグビー・サッカー場
AS狭山  4−0  R熊本  狭山市赤坂の森公園多目的グラウンド
清水第八  1−5  ジェフ  蛇塚スポーツグラウンド南

 L1では昨年度2冠を達成したTASAKIが、23本ものシュートを放ってバニーズを圧倒。5分に大谷が先制点を奪うと、24分にも鈴木(智)が追加点を挙げて順当に開幕戦を勝利した。他の3試合はいずれも1点差の接戦。今シーズンの混戦が予想される開幕戦となった。特に、TASAKI、ベレーザは代表チームにも多くの選手が選出されており、ハードスケジュールと全体練習の不足というハンデを背負って戦うことになるが、いかにしてチームのポテンシャルを保つかが注目される。

 L2は新規参入チームである新潟が湯郷ベルと対戦。0−1で敗れ初勝利はお預けとなった。AS狭山はR熊本に4−0、ジェフは清水第八に5−0とそれぞれ圧勝。まずは順調なスタートを切った。



 さて、開幕戦が行われた13日、神戸ユニバーでサポーターの有志による発案で2つのことが行われたので、そのご紹介を。

 女子サッカーの環境が厳しいといわれる中、田崎真珠(株)はL・リーグ発足時から変わらぬ支援を続けている唯一の企業。バブルがはじけて多くの企業が撤退したときも、TASAKIペルーレFCが2部に落ちたときも、その姿勢に変わりはなかった。そんな暖かい気持ちに感謝を表そうと、TASAKIペルーレFCの総監督・田ア俊作氏(「田崎真珠(株)」代表取締役社長)に対し、アテネ五輪出場を記念してサポーターの有志から日本代表ユニホームが贈られた。

 背中のネームは「TASAKI」。本社創業50周年にちなんで「50」の背番号がプリントされたもの。開幕戦の夜、神戸市内で催された社長主催のチームの食事会席上にて、「これを着て、オリンピック一緒に応援しましょう。本社自身も日本代表として益々の発展を祈ります」とのメッセージを添えて川上キャプテンから手渡された。田ア俊作社長はすっかりご満悦の様子で、食事中、ずっとユニフォームを着用していたそうだ。



 もうひとつは開幕戦でのハーフタイムのイベント。
 先日、広島で行われた五輪アジア予選決勝戦会場で、サポーターは「ある物」をひそかに入手していた。「ある物」とは選手入場の際に観客が掲げているブルーの応援ボードのこと。開幕戦に神戸市内と周辺の少女サッカーチームが神戸ユニバーに招待されることを耳にしていたサポーターが、女子代表のタマゴたちにプレゼントしようと思い立っての行動だった。

「五輪女子アジア予選のブルーの応援ボードは、裏が女子代表の集合写真になっている、これを未来の女子サッカーを担う神戸の少女サッカー選手にプレゼントしたい」と申し出たサポーターに対し、係の方がこれを快諾。当日は雨天のためボードが余ることが必至であった応援ボードを20枚入手することに成功した。このサポーターの企画にチームも「おもしろい、ぜひやりましょう」と大乗り気。TASAKIペルーレFCの代表5選手のサインと4/24北朝鮮戦の公式スコアのコピーをこれに加えて、ハーフタイムに催されたじゃんけん大会の後、未来の代表選手にプレゼントされた。

 ハーフタイムイベントは、企画・進行ともサポーター有志によって行われ、参加者は約400名と大盛況。これも女子代表が五輪出場を決めた効果だと言える。予想以上の盛況ぶりに、ついつい後半のゲーム開始時間にまでずれ込んでしまうというハプニングもあったが、「これを励みにサッカーを続け、いずれは君たちがこのボードに載るんだよ」というサポーターのメッセージは少女たちに届いたことだろう。それにしても、元手が一切かからないというのが素晴らしい。工夫次第では、まだまだやれることがありそうだ。



 さて、L・リーグは、チームだけではなく、サポーターや関係者の方の様々な協力で成り立っている。五輪出場を決めてメディアでの扱いも増え、認知度も一気に上がったが、女子サッカーの環境改善はこれからが始まり。まだまだ多くのことを解決することが必要で、こうした小さなことの積み重ねが、やがては大きな花を咲かせることになる。

「女子サッカーは、それほど詳しくないから」。そう仰る読者の方がいらっしゃったら、まずはスタジアムに足を運んで、彼女たちのプレーを観ることからはじめませんか。そして、必死になってボールを追う彼女たちに大きな声援をかけてあげてください。それが彼女たちにとって一番のサポートになるのですから。

 なお、第2節の試合日程は以下の通り。

6月20日(日)
13:00  レイナス バニーズ  埼玉 埼玉スタジアム第3グラウンド
12:00  YKK AP 伊賀FC  宮城 宮城スタジアム
14:00  FC高槻 ベレーザ  大阪 高槻市立萩谷総合運動公園サッカー場
12:00  大原学園 TASAKI  長野 菅平高原スポーツランド サニアパーク菅平
11:00  清水第八  A新潟   静岡 日本平スタジアム
14:00  ジェフ  AS狭山  千葉 市原臨海競技場
12:00  R熊本  湯郷ベル  熊本 熊本市水前寺競技場
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