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 頑張れ!女子サッカー 05/09/10 (土) <前へ次へindexへ>

 開幕!岡山国体。女王を目指す戦いに注目
 第60回国民体育大会(晴れの国岡山国体)1回戦

 取材・文/西森彰
「晴れの国岡山国体」と名づけられた第60回国民体育大会の初日はネーミングどおりの、快晴に恵まれた。アマチュア大会の中で、国内トップクラスのフルメンバーが顔を揃える成年女子サッカーは注目競技のひとつだ。この日行なわれた1回戦の8試合は岡山県内3ヶ所の会場に分かれて開催された。



■埼玉県成年女子代表vs.広島県成年女子代表
 岡山県補助陸上競技場で行なわれた第1試合には、昨年度女王・埼玉県成年女子代表が姿を現した。対戦相手は広島県成年女子代表。東アジア選手権後、巻き返しを期すべく会場に姿を現した大橋浩司・なでしこジャパン監督も「いやー、暑いですね」と呟く。日焼け止めを塗らなかった人たちは、私も含めて顔が真っ赤。テントが用意されているとはいえ、会場のそこかしこで活躍するボランティアスタッフの方々の苦労が察せられて頭が下がる。

 浦和レッズレディースとASエルフェン狭山のメンバーで組まれた埼玉に対して、広島は昨年まで浦和に所属していた永留、そしてINACレオネッサの保手濱理恵、平野回梨佳ら数人のL・リーグ経験者を中心に迎え撃つ。先手を奪ったのは、なんと広島。前半8分に右サイドで相手ボールをインターセプトした重本祐佳が、自ら中央に持ち込み右足で先制ゴールを奪った。

 広島はキックオフから、前線の選手が埼玉の最終ラインに幾度もプレッシャーをかけて、ミスを誘っていた。ラッキーゴールと言うのは失礼な必然に近い先制点。その後も球際の執念で埼玉を上回り、なかなか好機を与えない。格下に対してノロノロと受けて立つ悪癖がこの日も出た埼玉は苦戦に陥った。

 チームの苦境を救ったのは、やはり安藤梢。前半ロスタイム(この日は35分ハーフ)にDFとGKの間へ入ったボールにいち早く反応し、ゴールに流し込む。黒川智恵を中
埼玉はスロースターターぶりをこの日も発揮。
心に、埼玉の攻勢を懸命に支えてきた広島の集中が切れた。後半に入ると40分に佐藤舞が決めて逆転すると、42分に再び安藤が追加点を挙げる。62分、69分にも加点した埼玉は、底力の差を見せて2回戦へ進んだ。

2005年9月9日(金)10:00キックオフ 岡山県補助陸上競技場 観衆:100人 天候:晴
試合結果/埼玉県成年女子代表5−1広島県成年女子代表(前半1−1、後半4−0)
得点経過/[広島]重本(8分)、[埼玉]安藤(34分、42分)、佐藤(40分)、中池(62分)、北本(69分)

(埼玉県成年女子代表)
GK: 早田志麻
DF: 山本有里、田代久美子、笠嶋由恵、岩倉三恵
MF: 高橋彩子、法師人美佳、佐藤舞、安藤梢
FW: 北本綾子、保坂のどか(55分/中池桃子)

(広島県成年女子代表)
GK: 黒川智恵
DF: 長尾郁子(64分/樋山絵里佳)、重川裕加(下原愛子)、草野友代、藤本綾乃
MF: 永留かおる、重本祐佳、稲葉昌美、保手濱理恵
FW: 平野回梨佳、末田恵理(45分/尾上絵美)



■大阪府成年女子代表vs.福岡県成年女子代表
 第2試合はこれも地域内にL・リーグ所属クラブを持たない福岡県成年女子代表が、スペランツァF.C.高槻を中心とする大阪府成年女子代表に挑む。このゲームも先制点はチャレンジャーサイド。7分に松窪裕子がインターセプトしたボールを中央に送り、尾原亜由香が決めたもの。2試合続けて同じような展開になった。

 しかし、試合の行く末も結局同じことになる。先日行なわれた日・中・韓対抗で行なわれたU-18の大会でも活躍した上辻佑実が20分に同点ゴールを決めると、22分、すぐに大阪体育大学の島村裕子が逆転ゴールを奪う。後半も食い下がった福岡だが、大阪は59分に上辻が3点目を奪って試
第2試合も大阪が粘る福岡に逆転勝利。
合を決めた。福岡の主力はL・リーグを目指す福岡女学院アンクラス所属選手が多いが、この日のゲーム内容を見る限り、L2の中位クラスなら、十分通用しそうに思える。

2005年9月9日(金)11:50キックオフ 岡山県補助陸上競技場 観衆:80人 天候:晴
試合結果/大阪府成年女子代表3−1福岡県成年女子代表(前半2−1、後半1−0)
得点経過/[福岡]尾原(7分)、[大阪]上辻(20分、59分)、島村(22分)

(大阪府女子代表)
GK: 海堀あゆみ
DF: 松下亜紀、山本亜里奈、河上恵実子、長船加奈(36分/井上新菜)
MF: 庭田亜樹子(63分/岡環実)、阪口夢穂、松田望、相澤舞衣
FW: 島村裕子(62分/白井杏奈)、上辻佑実

(福岡県成年女子代表)
GK: 田上未希
DF: 高木利帆、鈴木千賀、藤陽子、内堀律子
MF: 川村真理、鶴原優(61分/尾崎まどか)、河島美絵、渋谷由美子
FW: 松窪裕子、尾原亜由香(45分/花田亜衣子)



■東京都成年女子代表vs.新潟県成年女子代表
 第3試合には、日テレ・ベレーザの単独チームとして出場する東京都女子代表が登場。アルビレックス新潟レディースの牛浜真監督は「中途半端なところと当たるよりも、こことできるのは嬉しい。経験しないと分からないこともありますから」。自分たちの力を日本のトップクラブにぶつけたい新潟県成年女子代表。

 これを「二度あることは…」と言うべきかどうか。なんとこのゲームも先制点は新潟に転がり込んだのである。大堀幸恵、江橋桂とつながれたボールを受けたのは田辺友恵。公式記録に「2タッチ以上」とあるように、十分にボールをコントロールする時間を与えられた田辺は、狙い済ました右足のシュートで東京のゴールネットを揺らした。

 新潟に惜しまれたのはその2分後、スローインから淡白なディフェンスであっさりと永里優季に同点ゴールを奪われたこと。東京が浮き足立つほど深い時間までリードを持っていけなかった。後半は負傷選手を幾人も出しながら、スコアレスドローで終えたことを思えば、新潟にとっては惜しまれる試合。この日の東京のデキならば、サプライズ以上のことを為し得た可能性もあった。

 当然のように日テレ・ベレーザの松田岳夫監督は、この日の戦いぶりに苦言を呈した。「これが現状の力です。いろいろあってもやるべきことははっきりしているんで、それがやれなかった。代表選手を含めて自分たちの力を表現できない選手がいたわけですから。優勝を狙う上では、明日あたり何人か休ませながら戦わなくてはいけないんですが、今日のゲームのまま休ませて良いのか。難しいですね」。

東京も新潟に先制を許す苦しい展開に
「大会への入り方が悪い」ととるか。それとも「4連戦の初戦はこんなもの」ととるか。明日以降の戦い方に注目だ。

2005年9月9日(金)13:40キックオフ 岡山県補助陸上競技場 観衆:150人 天候:晴
試合結果/東京都成年女子代表3−1新潟県成年女子代表(前半3−1、後半0−0)
得点経過/[新潟]田辺(13分)、[東京]永里(15分)、近賀(30分)、荒川(32分)

(東京都女子代表)
GK: 小野寺志保
DF: 戸崎有紀、四方菜穂、宇津木瑠美、中地舞
MF: 酒井與惠(54分/南山千明)、伊藤香菜子(47分/田村奈津江)、近賀ゆかり
FW: 大野忍(47分/原菜摘子)、荒川恵理子、永里優季

(新潟県成年女子代表)
GK: 杵島美砂
DF: 田中桜、川村優理、柳村彩乃
MF: 熊谷さやか、江橋桂(H.T/口木未来)、吉本宏美、大堀幸恵
FW: 田辺友恵(55分/野村千枝子)、日置ちはる、高橋真由佳(27分/岡林亜希代)



 さて、その他の試合結果は以下のとおり。瀬戸内市邑久スポーツ公園多目的広場の第1試合では北海道成年女子代表が、徳島県成年女子代表を5対1と逆転で破った。第2試合では地元岡山県成年女子代表が田中静佳のハットトリックを含む7得点で、愛媛県成年女子代表に大勝。好発進をしている。

 神崎山公園競技場では3試合が行なわれ、鹿児島県成年女子代表が、丸山桂里奈を擁する福島県成年女子代表を4対1で破って準々決勝に進出。伊賀FCくノ一が中心になった三重県成年女子代表は、3対0で神奈川県成年女子代表を退け、昨年、初戦PK負けの無念を晴らした。TASAKIペルーレFC単独チームで参加している兵庫県成年女子代表は、大原学園JaSRA主体の長野県成年女子代表を5対0で破った。


■徳島県成年女子代表vs.北海道成年女子代表
2005年9月9日(金)10:00キックオフ 瀬戸内市邑久スポーツ公園多目的広場 観衆:400人 天候:晴
試合結果/徳島県成年女子代表1−5北海道成年女子代表(前半1−2、後半0−3)
得点経過/[徳島]安藤(10分)、[北海道]オウンゴール(12分)、高橋(20分)、神成(41分、67分)、北野(69分)

(徳島県成年女子代表)
GK: 八田恵理華
DF: 藤井千愛、鈴木綾、吉田優美、藤井三恵
MF: 広瀬絵里佳(49分/太田真理、64分/井上可菜)、松下かおる、鶴岡裕子、木村桃子(69分/伊勢恵莉花)
FW: 安藤麻里、佐竹由妃(56分/山本祐子)

(北海道女子代表)
GK: 小林富樹子
DF: 小森有華、波佐谷唯、保格彩乃、前田知美
MF: 北野早苗、近藤由美、高橋優貴子(68分/大友利恵)、坂本珠梨(49分/稲森律子)
FW: 神成美紀、谷口祐香


■岡山県成年女子代表vs.愛媛県成年女子代表
2005年9月9日(金)11:50キックオフ 瀬戸内市邑久スポーツ公園多目的広場 観衆:600人 天候:晴
試合結果/岡山県成年女子代表7−0愛媛県成年女子代表(前半3−0、後半4−0)
得点経過/[岡山]宮間(3分)、田中(15分、23分、62分、69分)、鎌田(36分)、杉本(53分)

(岡山県成年女子代表)
GK: 福元美穂
DF: 池田瑞穂、城地泰子、山崎由加、安田邦子(H.T/高畑愛美)
MF: 北岡幸子(H.T/福原理恵)、赤井歩、鎌田友理(46分/杉本あすか)、宮間あや(H.T/光藤友希)
FW: 中田麻衣子(46分/中川理恵)、田中静佳

(愛媛県成年女子代表)
GK: 岡村美和
DF: 中岡弓子、家森香苗、今泉磨衣子、山崎真実
MF: 畑辺文鹿(60分/清家聖喜)、上坂円香、大西亜矢子、三浦香子
FW: 金房夏希、前田恵理子


■鹿児島県成年女子代表vs.福島県成年女子代表
2005年9月9日(金)10:00キックオフ 神崎山公園競技場 観衆:500人 天候:晴
試合結果/鹿児島県成年女子代表4−1福島県成年女子代表(前半2−1、後半2−0)
得点経過/[鹿児島]有吉(13分、61分)、松下(28分)、[福島]丸山(34分)、[鹿児島]井手上(58分)

(鹿児島県成年女子代表)
GK: 佐藤富士
DF: 森田貴子(68分/嶋田亜希子)、磯金みどり、古城里香(63分/前園詩織)、加治屋草織
MF: 三輪由衣、筏井りさ、松下春子(68分/山本裕美)、西田由美、井手上麻子
FW: 有吉佐織

(福島県成年女子代表)
GK: 國嶋幸子
DF: 室井麻美、武田さちえ、薮内晃美(H.T/高橋智子)
MF: 鈴木尚子(30分/鈴木淳未)、波多野翠(H.T/織内有花)、田中雅子、佐藤祐美、松野みどり
FW: 丸山桂里奈、鈴木玲美


■神奈川県成年女子代表vs.三重県成年女子代表
2005年9月9日(金)11:49キックオフ 神崎山公園競技場 観衆:100人 天候:晴
試合結果/神奈川県成年女子代表0−3三重県成年女子代表(前半0−1、後半0−2)
得点経過/[三重]原(19分)、宮崎(37分)、中出(69分)

(神奈川県成年女子代表)
GK: 大友麻衣子
DF: 浅野麻衣子、伊藤美菜子
MF: 矢野喬子、住江真祐子、稲葉彩衣里、鈴木麻友、石田美穂子(59分/福田沙矢香)、川澄奈穂美
FW: 虎尾直美、堀田えり子(47分/角田英子)

(三重県成年女子代表)
GK: 小林舞子
DF: 宮崎有香、馬場典子(45分/佐藤愛)、山岸靖代、藤村智美
MF: 那須麻衣子、原歩、吉泉愛(54分/井坂美都)
FW: 村岡夏希、小野鈴香(59分/中尾直子)、水本喜美(62分/中出ひかり)


■長野県成年女子代表vs.兵庫県成年女子代表
2005年9月9日(金)13:40キックオフ 神崎山公園競技場 観衆:200人 天候:晴
試合結果/長野県成年女子代表0−5兵庫県成年女子代表(前半0−2、後半0−3)
得点経過/[兵庫]下小鶴(14分)、大谷(22分、50分)、鈴木(41分、68分)

(長野県成年女子代表)
GK: 澤田法味
DF: 塩原理恵、中尾美鈴、浮田あきな、井上雅子
MF: 楯石佳子(21分/栗原美怜)、庄子菜摘(58分/柴田麻美)、山本裕美、中野真奈美(42分/竹内真菜美)
FW: 津波古友美子、柳瀬恵(68分/種田佳織)

(兵庫県成年女子代表)
GK: 秋山智美
DF: 磯崎浩美(H.T/白鳥綾)、甲斐潤子、下小鶴綾
MF: 土橋優貴(40分/薬師寺良子)、新甫まどか(55分/大石沙弥香)、柳田美幸(49分/中岡麻衣子)、佐野弘子、山本絵美
FW: 大谷未央、鈴木智子

※選手のポジションについては、原則として公式記録に記載してあるものです。
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