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真夏の鶴見公園球技場。この時点では大雨になるとは思いもよらな
かったのだが・・・
JFL・きまぐれな一日


文/ふかえ まさひろ

 7月25日(日)、前日の試合(京都-福岡)のいろんな意味での疲れを引きずりつつ、せっかくだから、と長居での五輪代表戦を尻目に(それを見たら当日帰れなくなるということもあったが)久々にJFLの佐川大阪-YKK APを観戦へ。

 暑さ対策をしながら準備しつつ、大阪に行った時は大抵聞くFM802を聞いていると、番組ではその日に万博公園で行われる、FM802主催の年に一度の野外無料ライブイベントの話題に。「雨なんてありえないでしょー」というDJのコメントは聞き流していたものの、なぜか覚えていた。

 試合会場は90年に行われた「花の万博」会場だった大阪市の鶴見緑地の南側にある鶴見公園球技場。席はメインスタンドのみで屋根なし、バックスタンド側にはフェンスの向こうにマンションが。うだるような暑さで、スタジアム北側の「鶴見緑地プール」には家族連れが殺到し、京橋など地下鉄長堀鶴見緑地線の沿線駅にも「2時間待ち」の案内があり、炎天下、入場待ちする家族連れの姿も。

 試合前に、JFLパンフレットを買ったら1部に1枚招待券がついてきた。知人の分も合わせて4部も買ったので4枚。佐川大阪のホームは今後長居第2でもやることだし、知り合いのセレッソサポに押し付けようかな?

 こんな天気の中、サポーターもしっかり来ていた。佐川大阪の応援はトランペットがあれば完全にパリーグの応援風景?YKK AP(以下YKK)は所謂サポーターや、社員風の人、追っかけらしき若い女性も。スタンドのごみ箱は佐川急便のダンボールなんてのも社会人サッカーらしかった。


 3−6−1の布陣を引く佐川に対し、YKKは4−3−3の攻撃的布陣。今年から率いる楚輪采配かと思ったら、サポーターに聞くと去年の最後からやっていたとの声も。その楚輪体制だが、ホームでなかなか勝てないのでファンの中でも賛否あるとか。
 試合はここ6試合で5勝の好調さそのままにYKKの一方的ペースでスタート。星出や黄のFKや牛鼻のドリブルで再三ゴールを脅かす。そうして14分、右サイドのコーナーキックを得たYKKは、黄のキックをDF堤が頭であわせ先制する。

 先制点が入った後、佐川大阪も何度か攻撃のチャンスを得るが、嶋田のシュートはミートせず、左サイドからのクロスに飛び込んだ中村のヘッドもYKKに阻まれ、倒れこんだままの中村のところにボールが来て打ち直そうとするもゴールにはいたらなかった。一方、24分のYKK・濱野のヘッドはゴールポストを叩く。

 ここまでは、座っているだけで汗が噴き出し、腕や顔に塗った日焼け止めも流れ出す始末の暑さ。しかし30分を過ぎたあたりからポツポツと天気雨が降ってきた。雨に気を取られていると、33分、右サイドバック原のクロスをゴール前中央のFW長谷川がヘッド、キーパーがはじいたところを牛鼻が押し込み、YKKがリードを2点とした。牛鼻は後期開幕からの連続ゴールを4試合に伸ばした。
 このあたりから、雨は激しくなり雷も落ちだす。ラジオを聞いたときに天気予報を確認しなかったことを後悔しつつずぶ濡れになってハーフタイムに(ライブも雷雨で一時中断したみたい)。


 佐川大阪は38分とハーフタイムに攻撃の選手を変え、後半は若干佐川大阪ペースの試合に。といっても、屋根のないスタンドでは豪雨の中とてもじゃないがメモもとれず、傘を持ってない大半の観客は、目の前の展開をずぶぬれになりながらみんな立って見守る状況に。そんな中の60分、左サイドから嶋田の浮いたパスを受けた塩澤がGKとの1対1を決め佐川大阪が1点差とする。その後は水が浮いたピッチを嫌って佐川大阪がミドルシュートを狙うも、YKKのGK中川が好セーブで防ぐ。

 猛烈な雷雨が激しくなり、観客も観戦どころじゃなくなった65分、時間にして14時25分頃、大雨洪水警報が出たとの場内アナウンスで試合が中断。選手スタッフも観客もいっせいに建物の中やスタンド下に退却した。この雨、近郊の河内長野市では14時30分までの1時間に100ミリの豪雨だったそうで。
 個人的にJリーグで1度「前半で雨天中止(広島-福岡)」を経験している上に、このサポーター通信で前回書いたKyuリーグも大雨の中での試合だったので、またかと思ったが、雷もやみ雨も小ぶりになったので約20分で試合再開。

 再開後、YKKがどう立て直すのか注目したが、試合は中盤でボールを奪い合う一進一退の攻防に。YKKはFW朝日が右サイドから切れ込み、角度のないところでGK植田との1対1になったが、植田がシュートをはじいてゴールを守った。
 すると84分、中央でボールを奪った佐川大阪の塩澤が左サイドの中村にパス。中村のクロスに対してDFのマークをはずし一瞬フリーになった塩澤がGKの頭上を越すダイレクトシュートを決め、佐川大阪が2点差を追いつく。

 その後両チームともゴール近くでのFKから勝ち越し点を狙うも得点ならず、2-2のドローとなった。試合終了時には雨もやんだのはなんと言う皮肉か。試合後は佐川大阪の孫(桃山学院大出身)と堂森(元セレッソ)がYKKの楚輪監督のもとに挨拶に来ていた。


 Jリーグを目指さない両チームの対戦、しかも夏の昼間なだけに観衆は409人だったが、予測がつかない試合展開は面白かった。しかしこの日は予測がつかない天気の気まぐれさに本当に泣かされた。
 雨もすっかりやんだ帰りの電車内は、天神祭に向かう浴衣姿の女性が多くなっていた。
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