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ジェフとの首位攻防戦!揺れる国立でレッズ攻撃力再び爆発!
2004Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ第8節 ジェフユナイテッド市原vs.浦和レッズ


文/かつみくん

 前節のG大阪との首位攻防戦を僅差で物にし、折り返し地点となる第8節で2位のジェフ市原との対戦。再び首位攻防戦となるが、山瀬、長谷部が抜けてアルパイまで怪我で欠場した前節の布陣が機能していた。よって、レッズに関しては試合前の余計な不安はなかった。相手市原には今年はナビスコの予選を含めて2勝1分け。ブッフバルト監督の運動量豊富な攻撃的サッカー対オシム監督の運動量豊富な流れるようなサッカーの対戦で、今年は毎回緊迫した面白い試合となっているがナビスコのここ2試合はレッズが最後に押さえつけている。

10月に入り、今月の試合はナビスコ準決勝を含めた5試合のうちアウェーが4試合。さらに、上位陣との試合が引き続きあるため、2ndステージホーム負けなしのレッズにはきつい日程(レッズサポにとっても遠征続きは金銭的にきつい)。だたし、10月のスタートである今節はジェフ市原のホーム『国立』霞ヶ丘競技場。国立は埼玉からの交通の便もいいため毎回相手ホームチームを上回る多くのレッズサポにより、レッズホームの雰囲気となる。今年はレッズにとって初の国立だが、最近の相性はいい。一昨年のナビスコ決勝で鹿島に負けて以来、去年はナビスコの決勝で鹿島に借りを返したのを含めた3戦(東京V、市原、鹿島)に負けていない。


 当日は朝から雲ひとつない快晴!久しぶりの天気がいいので心も躍った!スタジアムに向かう徒歩15分の道のりでの話題は

1. 市原との相性のよさ
2. レッズサポしか見かけない
3. アルパイのひざの具合
4. マルキーニョス、サンドロ、林が怪我で代わるジェフの布陣
5. 山田暢久、永井雄一郎の日本代表追加招集

 FC東京・加地の足の具合が悪いらしく、暢久が日本代表の追加召集が決まると、ナビスコ準決・名古屋戦で欠くことになる。「取らぬ狸の・・・」ではあるが、ジーコが最近レッズ戦を観戦しているため、話題は必ず上がる。レッズサポの中では「抜けるであろうW杯1次予選は呼ばれなくていい!レッズに専念してもらって、来年からの2次予選で活躍してもらおう!」と勝手なことを言って、みんなで同意している。

 快晴の中、試合開始2時間前の開門と同時にレッズサポは雪崩れ込む。1時間ほどでアウェーゴール裏はほぼ埋まった。最終的に想定・予定をしていなかったらしいレッズ側バックスタンド上段自由席をも解放し、国立のゴール裏はジェフサポの量をはるかに上回るアウェーのレッズサポで、予想通りレッズホームの雰囲気となった。国立では試合開始前に選手のアップがピッチで行われない。これはサポーターにとっては、事前にスタメンを知る事が出来ない。よって暇を潰し、スタメン発表を待つしかない。試合開始15分前、大歓声・大ブーイングの中、両チームのスタメン発表。レッズはアルパイの復帰、ジェフは怪我人でFW不足の中、レッズ戦でゴールを決めている『嫌な』長身FW巻の1トップに6人のMFであり、新聞等の予想通りのスタメンである。


 キックオフ後、いきなりレッズのセットプレーからの惜しいチャンスでシュートがゴールポストに当たる。レッズはいい調子で試合に入った!と感心してたら、永井の裏を取ったジェフ左サイド村井が抜け出した。ペナルティエリアまで持ち込んで切り返しシュート!ゴールへ向かっていたボールはGK山岸によって防がれたが、スタジアムはどよめく。村井を久しぶりに見たが、日本選抜の左サイドに選ばれるだけの事はある。1対1でしかける強さ、スピード、クロスも実力がやはり跳び抜けており守備に不安のある永井が押されていたのだろう。試合全体の印象としては永井の攻めが目立たなかった。DFに耐え切れない永井がファールをして市原のFKとなる場面も多かった。

 徐々に試合が動き出した中、前半15分ごろエメルソンの得点が決まる。右サイドからDFアルパイがクロスを入れ、ジェフのDFがクリアし切れなかったボールをファーサイドでエメルソンが押し込んだ。アルパイがクロスを入れた位置がハーフウェイラインあたりに見えたため、遠目から観ていたレッズサポは得点が入ったことが瞬時にわからず、一瞬遅れての『エメ〜♪』の大合唱となった。

 前半、レッズ、ジェフ共に選手は体が動いているように見えた。やはりこの試合の両チーム選手は目まぐるしく動き、運動量が豊富であった。ボールも右から左、左から右へ、さらには縦へとよく動く。よって、サポーターもボール保持者の把握・ボールを追うことが大変だった。それでもレッズは、攻撃の各選手がボールを持てば1対1を仕掛けていくため、そこで一度ボールが落ち着く。その間に周りからサポートすべき選手が押し上げ、1対1に成功しなければパスを出すことにより、厚みのある攻撃が続く。よって、サイドとフィールドの位置を見れば、大体ボールを持った選手の把握がすぐに出来る。

 しかし、ジェフの攻撃は始まった瞬間、次から次へと選手が押し上げ、ワンタッチでショートパスを繰り返しゴール前に迫ってくる。ボールを誰が持ったのかを把握する前にゴール前にボールがあり、最終的なシュートを打った人を把握するので精一杯である。いつのまにか阿部がゴール前にいたりする。前半は迫ってくるジェフの攻撃を見て、はっきり言って得点の雰囲気があり、とても怖かった。

 その象徴的なシーンが前半のレッズの得点後すぐに現れた。ジェフは中央でパス交換をワンタッチで繰り返し、あっという間にゴール前へ。右サイドに出たボールをこれもワンタッチでグランダーのパス(誰が出したのかわからなかった)を中央に。最後は羽生がシュート。ボールはバーを越えたが、DFは誰も羽生に付けきれていなかった。シュートを打たれた瞬間は得点されたのを覚悟したほど、ジェフの攻撃は鋭かった。

 その後、レッズの攻撃は最小失点のDF陣に1対1の勝負で抜け出すことが出来ず、決定的なシーンはなく前半は1−0で終了。ミリノビッチがいつも最後に嫌なところにいるように見えた。それに加えジェフの攻撃が機能的でDF陣が捕まえきれていなく、いつ同点に追いつかれてもおかしくない雰囲気を醸し出していた。


 ところが後半開始後すぐ、前節同様にサイドから走り込んだ永井が得点し、レッズペースとなる。村井のサイド攻撃の圧力にDFにかかりきりであった永井が右サイドを駆け上がり、ミリノビッチの頭を超えた達也のパスにダイレクトで右足を振り抜く!実はこのシュートも1点目のエメの得点と同様、得点の匂いがしない中でのゴールだったので、スタジアムは得点が入ったことが瞬時にわからず、徐々に会場が歓声→大歓声に包まれた。

 後半は攻撃に出たジェフを啓太・酒井(堀之内)の両ボランチが飛び出しに対しマークに付き、DF陣も安定した。そうなると前係りになったジェフの裏をエメと達也、さらに絶好調の暢久が駆け巡り、強いミリノビッチを中心としたジェフのDF陣に対して粘り強くチャンスを作っていく。

 後半30分ごろ、闘莉王の一本のロングパスから茶野のミスを突きエメが得点!最後にはGKまでかわすと言う、まさにエメ!っと言う得点。無失点試合を目指していたが、後半終了間際には三都主に代わって入った平川が左サイドを暢久と併走し、暢久からのボールをダイレクトでエメへ出したパスに自ら走りこみ、エメの頭脳的スルーから駄目押し弾を右足で決めた!試合は市原0−4浦和と、ジェフがFWのマルキーニョス、サンドロを欠いていたとは言え、レッズはボランチ・DF陣が粘り強く走り回り、2ndステージ初の無失点試合で首位攻防戦を制した。


 FC東京・G大阪との試合では見ることの出来なかった、『得点差があっても攻撃の手を緩めない』レッズの波状攻撃を2週間ぶりに観て、レッズの好調さを再認識した。しかし、両チームともよく走り、組織的には前半のジェフの方が得点の匂いがしていたにも関わらずこの結果となり、差がどこにあったのか明確なことが見あたらない。あえて挙げるとすれば最後は個人能力の差となるのではないだろうか?チャンスとは思えないところから得点できることを含め、チャンスを物に出来るレッズ攻撃陣に対して、ジェフの攻撃陣はマルキーニョス、サンドロがいなかったためか最後のシュートに・最後の一歩に難があったのではないか。あの攻撃に欠場の2人が入ったら?と想像するとやはり怖い。

 次節のJリーグは2週間空いての17日横浜FM戦。今ステージ負けなしのレッズホームとはいえ、相手は勝負強い。今のレッズには先制点がどうしても欲しいが、横浜FMはFC東京同様に接戦に持ち込んでくるだろう。個々での勝負を仕掛けるレッズの攻撃陣がマリノスのDF陣を押し込むことができるのか?今節柏に敗れた横浜はナビスコの準々決勝の借りを返しに岡田監督が2週間で建て直しを計るだろう。松田、那須を累積警告で欠くとは言え、柳想鐵が今節復帰し、欠場中のドゥトラの復帰も気になる。

 ちなみに今年1stステージは開幕戦の横国で1−1のドロー、埼スタでのナビスコ準々決勝には3−2で辛うじて勝利。しかし去年2ndステージの埼スタでは奥、松田、久保もいなかった覇者マリノスに0−3の完敗。その時のまったくレッズの試合ができなかった印象が強い。油断は禁物である。

 Jリーグを盛り上げようと岡田監督のめがねの下で眼が光っていて怖い。闘莉王、暢久、啓太、ネネの3枚目のイエローも怖い。雨の影響で芝が根付いていないピッチで怪我をしないか怖い。まだ残り試合が7試合もあって好調を続けられるか怖い。入れ替え戦回避のため必死で向かってくる相性が悪い柏・C大阪が残っているのが怖い。2位と差が開いていても怖いものばかりである。

 9日は負けることが出来ない連覇のかかるナビスコカップの準決勝・名古屋戦。ここで弾みをつけて、17日に臨みたい。
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