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国立への切符をレッズが獲得!達也ハットトリックで相性を吹き飛ばす!
ヤマザキナビスコカップ 準決勝 名古屋グランパスエイトvs.浦和レッズ


文/かつみくん

 3年連続のナビスコカップ決勝を、さらには連覇を目指すレッズは、名古屋の地で苦手グランパスとナビスコカップの準決勝を戦った。

 今回は応援するグループと共に車ではなく、私はグランパスファンの親友と新幹線で名古屋入りした。東京を出たときは小雨だったが、降り立った名古屋は台風が通り過ぎた後のすっきりした天気に包まれていた。午前11時(試合開始4時間前)名古屋駅で新幹線を降り、地下鉄でグランパスのホーム瑞穂陸上競技場に向かう。

 しかし、地下鉄に乗ったとたんグランパスファンの友人は「この電車は埼玉高速鉄道か?」と、戸惑いの表情。そう、埼玉高速鉄道とはレッズのホーム埼玉スタジアムへの電車交通手段であり、実際名古屋での地下鉄がレッズのレプリカ、Tシャツを着た人で埋まっているのである。今回、再確認したがレッズファンはアウェーに乗り込む数が多いだけでなく、試合観戦日はいつでもどこでもレプリカ、タオルなどファンとわかるものを身に着けている。そこが公共機関であろうが、デパートであろうがだ・・・。恐るべしレッズファン(自分も同様ですが・・・)。


 スタジアムへの道のりでの親友グランパスファンとの話題は

1.  先制点の大切さ
2.  瑞穂での対レッズ戦、グランパスの強さ
3.  好調エメのいるレッズ攻撃陣
4.  達也の得点はないが、高い守備意識
5.  クライトンの加入の大きさ
 
 レッズには過去の対戦で大きくグランパスに負け越しており、さらにここ最近では大事な優勝争い中に負けを喫しているという痛い記憶しかない。さらに、瑞穂競技場にもいい思い出がない。一言で言えば、レッズにとっては対戦相手も、競技場も相性が悪いのである。今回の試合、グランパスはレッズが苦手としているウェズレイ、大森が欠場。代表で選出されている楢崎もいない。一方のレッズも、代表参加で三都主がいないが、最近2戦でグランパスに大敗した際、欠場していた攻撃の中心・エメルソンがいる。さらに、けが人が出た中でも戦い方に安定感が増してきており、連覇を願うレッズファンとしては勝つことを信じるのみである。

 スタジアムまでの道のりを汗をかきながら歩き、メインゲートの下で親友のグランパスファンとはお互いの健闘を祈り、握手で別れた。試合開始2時間前、レッズ側スタンドはすでに埋まっていた。相手側のグランパス側を見ると空席がたくさんあり、レッズサポは数で勝利した気分になっていた。しかし試合前、急激にグランパスサポが増え、お互いのゴール裏は真っ赤に染まった(後で確認したが、何てことはない!西日を正面で浴びるグランパス側のスタンドでは、日を避けるため多数のサポがスタンド裏の通路で休んでいたとのこと)。


 秋晴れの陽気の中、Kick off
 サポータの大応援とは対象的に、試合はお互いの様子見状態で<ゆっくりとした立ち上がりで始まった。レッズは中盤の守備、グランパスはクライトンのキープが目立っていた。それでも、グランパスがコーナーキックから海本幸がフリーでシュートを放つなど、見所も満載であった。

 試合は徐々にレッズが押し込み始める。その要因はレッズの好調を支えている守備であった。達也もここ数試合得点こそないものの、守備で追い込みを休まず行っており、相手の攻撃を遅らせている。この試合では達也がチーム全体の守備を活性化させ、守備のスタート合図を送っているようにさえ見えた。特にレッズの左サイド平川とのコンビは絶妙で、怖い幸治郎にボールが渡ると2人で囲い込み、縦への仕事をさせていなかった。

 レッズが押し込み始めた前半26分、右サイドで守備をすることを厭わず、好調を維持している永井がエメからのパスを受け右サイドを駆け上がり、中央にセンターリング。マークをはずしたエメが、フリーでゴール左隅にヘディングで押し込んだ。一方のグランパスは、クライトンのキープを中心にパスで攻め上がり、サイド攻撃、高い浦和の守備ラインの裏へスルーパスなど、チャンスをつくり始めるが、浦和のDF陣が安定した守備を見せる。

 前半30分過ぎ、ここでなんでもないクリアボールから、達也のスーパーゴールが決まる。振り向きざまの右足のダイレクトシュートだったと思うが、DFとGKの頭を超えたゴールであった。久しぶりの達也のゴールにスタンドは大声援となった。前半はその後、グランパスの攻撃を山岸が止めるなど0−2のまま終了。ハーフタイムには攻めに出ざるを得ないグランパスの裏のスペースをレッズが攻めるという、いつもの勝ちパターンが想像でき楽しみとなる。


 ハーフタイム後、グランパスは2人の交代を行った。前半終盤、怪我をしたのかあまり目立っていなかった幸治郎に代えて、角田。高いレッズのDF陣に止められていたジョルジに代えて平林を投入。レッズは前半同様の布陣で後半が始まった。

 前半、グランパスは中盤の底に位置するクライトンが絶妙のポジショニングでこぼれ球を拾い、キープ→パス、単独突破とメリハリを付け活躍していた。レッズは後半、このクライトンに必ず誰かが付いていた。それでもクライトンのキープ力は高く、このチームの中心であることは明らかだった。ここに絶好調ウェズレイが加われば、マルケスのマークが甘くなり、攻撃が機能すると考えられるが、常に大きなDFを1人で背負っているマルケスは最後まで目立たなかった。

 後半10分過ぎ、効果的、いや、試合を決めたであろう達也の2点目、レッズの3点目がグランパスゴールに突き刺さる。ペナルティエリア右からこぼれ球に右足を思い切って振り抜き、ボールは逆サイドへ地を這うようにゴール!その後得点差を広げられ、出てくるグランパスに対して、レッズが素早いカウンター。そのレッズのカウンターにグランパスがカウンターで返すという、攻守の切り替えが早い展開となる。また、時々クライトンから浅いレッズのDFラインの裏へボールが出て平林が飛び込みチャンスを作る。

 しかし、レッズの守備は達也から始まり中盤で全ての選手が守備を怠らないため、グランパスに勢いよく攻撃をさせない。酒井の負傷退場で堀之内が入り、暢久が足を吊ったため千島が入ったが、守備意識は変わらず安定している。しかし、ここで危ないシーンでもセーブを繰り返していた山岸のゴールが割られる。若いながらグランパスをトップ下で引っ張る中村直志のゴールであった。

 その後、盛り上がったグランパスサポの後押しで選手に勢いが付き、レッズの選手は守備への足取りが重くなったように感じた。ただ、何がきっかけかわからないが、徐々に守備への意識が向上し始める。その守備に呼応するかの様に、試合を決める4点目がレッズに入る。ペナルティエリア左でパスを受けた達也が囲まれたグランパス3人のDFの足が止まった隙を見逃さずドリブル突破で、右足シュート!GK川島の脇の下を抜けゴールが決まった。

 結局、ここ最近の試合では得点が少なく、守備のみが目立っていた達也のハットトリックでグランパスを圧倒した。


 試合後、うなだれた親友のグランパスファンとスタジアムを後にした。彼が指摘するには、

1.  グランパスの守備に対する運動量のなさ
2.  クライトンの活躍度の高さ
3.  レッズの守備意識の強さ
4.  エメルソンがカードをもらわなくなった
5.  ドリブルが上手いレッズ攻撃陣の怖さ
 
 試合に負けたことを悔しがっていたが、レッズの勢いを感じ、グランパスに足りないところを考えていたそうだ。特に、守備意識の高さと一人一人がボールを持ったら前を向き、一対一を仕掛けるレッズの攻撃陣に感心していた。

 山瀬や長谷部が戦線離脱したにもかかわらず、自分たちのサッカーを継続できているレッズ。達也の調子が上がったことによって、エメのマークも軽減されるであろう。いや、例えチームの中心であるエメが抜けても、達也がそして永井が穴を埋められるのではないか?そんな気さえしてくる。

 去年の優勝争い終盤に累積警告で2試合エメを欠き、その2試合に連敗したことによって優勝戦線から脱落したレッズ。そんな1人に頼ったチームから今は脱皮したのではないかと考えられるのではないだろうか?

 そして、今週末の日曜日は代表選手が戻りJリーグが再開。レッズは埼玉スタジアムにてマリノス戦である。現在勝ち星を積み上げられないマリノスであるが、3ステージ連続優勝の経験はやはり侮れない。と、同時に選手を欠いたときに強さを発揮する岡田監督の采配に、好調レッズが勝ちきれるのか?楽しみは尽きない。

次節は、好調レッズの戦いをサポートしに埼スタへ!
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