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名古屋が失った勝ち点2。
2004Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ 第9節 柏レイソルvs.名古屋グランパスエイト

文/KY

 魔の2分間だった。明神、大谷のゴールで一気に試合をひっくり返され、ただ呆然とピッチを眺めることしかできなかった。

 序盤からペースを握っていたのは名古屋。少ないタッチでボールをつなぎ、両サイドの角田、中谷も前線に走り込んでチャンスを作る。しかし、シュートが枠に飛ばず、なかなか先制点を奪うことができない。するとカウンターからサイドを破られるが、単調なクロスにも助けられてなんとかはね返していく。

 この時から嫌な予感はしていた。マークの受け渡しがスムーズにいかず、オーバーラップしてくる波戸や小林に付ききれていない。要注意の玉田に前を向かせて決定的なシュートを放たれる場面も。ボールを奪っても海本、大森のフィードが精度を欠き、攻撃に移れないシーンが目立った。ようやく33分に角田のヘッドが決まり名古屋が先制したが、攻めあぐねる攻撃陣と精彩を欠く守備の連携に、不満の残る内容の前半となった。


 後半、柏がスピードのある谷澤を投入すると名古屋のディフェンスは混乱に陥る。簡単にサイドをえぐられ、ファールで止めることしかできない。そして10分、フリーキックから中央で待っていた明神が決め同点。さらにその2分後には、波戸に右サイドを破られるとクロスを上げられ最後は大谷。ともに完全にフリーだった。名古屋の集中は完全に切れていた。

 ここでネルシーニョ監督は、中谷に代えて平林を投入し攻撃に人を増やすとともに、大森にサイドをケアさせるため4バックにシフトチェンジ。しかし、守備的になった柏のディフェンスを崩せず、逆にカウンターから追加点のピンチを招く最悪の展開に。

 時間ばかりが経過し残り5分、最後の切り札・ジョルジーニョをピッチへ送り込み同点を狙う。前線にタメができたことで徐々に押し込んでいくとロスタイム、マルケスの突破からゴール前に迫るとジョルジーニョが右足を一閃、ようやく追い付いた。まだ試合は終わっていない。逆に柏が攻勢を仕掛け、エリア内の混戦からクリアがこぼれ、茂原に強烈なシュートを放たれるが枠を大きくはずれ、辛うじて難を逃れた。


 試合後、ネルシーニョ監督は立て続けの失点について「全員が守備を忘れていた」と言った。これには開いた口がふさがらない。先制しても2点目が取れない。そして相手にペースを握られ苦しい戦いを強いられる。何度も同じような試合をして勝ち点を落としているにもかかわらず、またも過ちは繰り返された。これで優勝への道もほぼ閉ざされたと言っていい。次はホーム瑞穂での市原戦。ディフェンスが集中力を保てれば勝機も見えてくるはずだ。この日見せた最後まであきらめない姿勢が次につながると信じたい。
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