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強い強い浦和、苦手カシマスタジアムも撃破!
2004Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ 第10節 鹿島アントラーズvs.浦和レッズ

文/かつみくん


 アウェイ観戦はこれだから止められない・・・苦手鹿島スタジアムにおいて終了6分前にエメがゴールを決め、勝利をもぎ取った。

 元々、この試合の私の交通手段はサポグループと深夜0時に集合し、埼玉から車での参戦予定だった。が、行きは都合がつかず当日に東京駅から鹿島神宮駅まで高速バスを使った。バス停ではなんと1時間待ちの行列。たくさんの両チームサポに混じった一般客と思われし人は怪訝な顔をしていた。

 バスで2時間の旅で着いた鹿島神宮駅から電車で一駅の鹿島スタジアムへ。試合開始2時間30分前にアウェイサポ席のゲートへ向かうと入場待ちに長蛇の列。新聞等でバス60台で埼玉からやってくるとは知ってはいたが、目の前に大人数のレッズサポがいるのを目のあたりにしてちょっと感動。スタジアムの外では時折り入場を待ちわびたレッズサポから「We are reds!」の大声援が始まり、スタンドのコンコースからアントラーズサポがブーイングを浴びせるという、めったに見れない光景も。

 このスタジアムに来たのはW杯以来だったが、やはりダントツに見やすいと再認識した。スタンドが急勾配で2階席でもピッチを近くに感じることが出来る。ちなみに、私はバックスタンド側コーナーフラッグ近くの1階席。だが、レッズはこの鹿島スタジアムでは1勝11敗。98年以来勝利なし。新聞には鬼門の文字が並んでいた。

 試合前、選手がピッチでアップを始める。と、早速バックスタンド指定席でサポ同士のいざこざが始まる。アントラーズサポがアウェイ指定席側へ至る広範囲でデカ旗を用意し始めるが、ゴール裏からの声援を受けた指定席レッズサポがそれを阻止。警備員が間に入り事態を治めようとするがそれでも治まらず、レッズのゴール裏からはブーイングの嵐。最終的にはアントラーズサポが無理と判断し引き上げた。

 さらに、選手入場の際にはメインスタンドでもっともアウェイ側の一枚のデカ旗が阻止され、となりの一枚は張ることが出来ず、皺くちゃにされていた。試合前ではあるが相手ホームスタジアムでの『レッズサポ』の勝利に熱く燃え上がったのはいうまでもない。実際、試合前から私の声はかすれてしまった(笑)。試合開始直前にアントラーズゴール裏では大量の紙ふぶきとともに煙幕(発煙筒?)がたかれ、アントラーズサポの後押しも大きいことを認識した。


 そんなサポーターの後押しか、両チームのパフォーマンスはとても高く試合がとても面白かった。浦和の布陣は前節と変わり、エメの1トップに達也、永井の2シャドー(もしくは3トップ)で暢久は定位置の右サイド。始まってすぐにこの布陣に気付いたが、実は嫌な予感がした。永井がトップに上がると、右サイドに張り付いたまま運動量が少なくなり、守備は暢久にまかせっきりとなる。よって、守備が機能しない過去にあったことを思い出したからだ。一方鹿島は新聞等での予想通りの布陣。

ブッフバルト監督が試合後、「前半は両チームともに仕掛け合うという素晴らしい攻撃サッカー」と言った前半。前半10分、中盤で闘莉王と啓太で相手ボールを奪い、三都主経由で永井にパスが渡る。右足アウトサイドで出したパスは達也に合い、出てきた曽ヶ端のかわす浮き玉のシュートがゴールに突き刺さる。
前半22分、アルパイのイエローをもらった直後のCKに岩政がヘッドで合わせ同点。
前半28分、三都主のFKがクロスバーに当たった跳ね返りを達也が頭で押し込む
前半44分、内田の逆サイドへのパスを小笠原が絶妙トラップ、右足を振り抜き同点。

 レッズは好調時同様、FWからの守備でボール奪取→スピード攻撃を繰り返す。さらに復調した長谷部のアクセントで攻撃に厚みが出る。アントラーズ右サイドの守備が甘いこともあって、三都主がフリーでパスを受け、ドリブルを仕掛けチャンスを作るが、最後はアントラーズDF陣が踏ん張る。懸念された守備も、永井が右サイドに張り付くことなく、達也とのポジションチェンジを繰り返し、守備にも顔をしっかり出していた。

 一方アントラーズはレッズの前線からの守備に手こずりはするが、浩二、フェルナンドからパスを繋ぎ、キープ力の高い隆行、小笠原がからみ本山、深井へと流れるような攻撃が時折り出る。小笠原のアクセントはどんな位置からでもチャンスを作り出し、最終的にレッズはファールで止めざるを得ない。アントラーズはセットプレーから何度もチャンスを作るが、怖い印象があった左サイドの新井場は対面の暢久との駆け引きであまり目立たなかった。

 前半終了後、どっと疲れがでた。試合前からの興奮、そして2回のリードと同点劇。一喜一憂しているサポは堪ったもんじゃない。


 試合後、トニーニョ セレーゾ監督が「コンビネーション・連動がうまくかみ合っていればお互い消耗する体力も少なくなるし、また90分疲れていない状態で1つ1つの局面を対応できるという明確さが出る。」、ブッフバルト監督が「浦和レッズのためのプレゼンテーション」と語った後半。

 開始と同時にアントラーズが積極的な守備で押し上げ、レッズの攻撃が停滞する。しかし、時間と共に左右のサイドを支配し始め、運動量で勝るレッズは中盤での守備も機能し始める。ただ、最後に鹿島のDF陣、さらには浩二が守備に顔をだし、大きなチャンスにも得点を決めることが出来ない。ただ、途切れたチャンスにもあきらめず、レッズの運動量=守備は途切れることがない。達也、永井は前線からチェックを行い、啓太が中盤の底で相手に仕事をさせず、アルパイに変わった堀之内も背が高い隆行とヘッドを競り合う。

 後半終了6分前、中盤で奪ったボールを長谷部が持ち上げる。守備を十分に引き付け、最後にエメへパス。ペナルティエリア外から右足で芸術的なシュートを決める。このゴール、いつものエメのシュートにはないシーンであったため、ゴールが決まったことがわからず、一瞬のテンポを挟み割れんばかりの歓喜となった。

試合はそのまま、レッズがボールをキープし終了。終了後は相手サポの愚行にもブーイングできる寛容さを持ち、We are Diamondsの歌声が響き渡っていた。鬼門での勝利となり、帰りの車の中はみんな陽気であった。


 相手に守られたFC東京戦、横浜戦に勝ちをとることが出来なかったが、ガチンコ勝負では負けないことを、さらに実力がついていることを証明できた試合だったのではないだろうか?翌日の新聞紙にはレッズ鬼門突破!の文字が見られた。確かに前節のマリノス戦、今節のアントラーズにあるように鬼門が続いている。でも、よく考えれば当たり前である。Jリーグが始まって11年目、レッズはず〜と弱かったのである。どこかの緑や青×2や赤の常勝チームとちがい、これまで負け続けてきたのである。

 次節C大阪戦が行われる、長居もリーグ戦2勝4敗。これも鬼門ですか?下位に取りこぼした昔の思いでが怖いですか?いえ、今のレッズは過去のレッズとは違うのです。守備が機能し、相手監督が認めた『効率的な』運動量。エメを中心にした爆発的なスピード攻撃。

 次節も勝利を信じ、方や大阪へ、方やパブリックビューイングが行われる埼玉スタジアムへ、後押しをしに行こうではありませんか!
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