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アルビ最終兵器リマ
2005Jリーグ ディビジョン1 第4節 アルビレックス新潟vs.大宮アルディージャ

文/石毛大介

 今日は開幕後初ビッグスワン。久々にのる新幹線Max。越後湯沢の駅から見えるまだ雪の残る山々。これでもかっていうくらいの長い連続したトンネル。越後山脈を越えると(そんな山脈ないですが)中越地震の被害地である長岡。そして新潟に近づくにつれて車窓から見えるビッグスワン。無理をしなくても胸が高鳴ります。駅を降りてシャトルバスへ向かう同胞たち。スタジアムへ入ればアルビ色一色の客席。そして老若男女問わずのひと、ヒト、人。

 2勝3敗。リーグとナビスコを合わせてのアルビの成績。個人的な話ですが、僕はこの成績の中で3敗の3試合しか観戦していません。何だか自分が観に行くと負けている気がしてきていました・・・。「たのむから今日こそは勝ち試合を・・・」という想い一つで、久々に耳にするビッグスワンでのキックオフの笛。


 3−4−3が今日の基本システム。マリノス戦の後半で見せたシステムです。やはりアルビには3バックが良いと思います。ガッチリ3バックで相手アタッカー陣をマンツーマンで食らい付いていく。そして中盤に人数増やして、ゾーンで受け渡すことよりも、マンツーマンでプレッシャーをかける。「マリノス戦の後半のような展開をすれば・・・」と勝機を感じようとしていたとこへ、いきなりのアルビピンチ。ノザの勇敢な飛び出しで防ぎましたが、タテパス一本でクリスティアンへ。受け手がクリスティアンとはいえ、簡単に崩されてしまいました。ましてや反則的上半身のクリスティアンですからね・・・。かなりヒヤっとしましたよ。これがアルビDF陣がなぎ倒されアルビのゴールネットを揺らす・・・。なんてことを想像してしまいました・・・。

 序盤はこのピンチがありましたが、中盤の底でのチェイス&プレッシャーが効いているように感じました。ただ相手が単独で勝負する場合に、やや限定されます。それと3バックと中盤の距離が悪い意味で近いため(3バックに吸収されて)、PA付近は人数が多いです。また中盤でも、高い位置のエリアではプレッシャーが甘い感じがするのはいつものとおりです。

 大宮の攻撃時には、中盤の選手のポジションチェンジが激しく機能的なので(特に藤本、久永、金沢)、ただでさえ甘い中盤のプレッシャーですから捕まえきれません。前後半通して再三にわたりアルビゴールに迫ります。そしてアルビゴール前に構えるのが、クリスティアンとトゥット。簡単に競り勝ってしまいます。しかも数的有利であるにも関わらず。こうした制空権を取るのが難しい相手の場合は、もっと中盤でプレッシャーを与え簡単に前線に上げさせないようにしなくてはならないと思うのですが・・・。

 また大宮の中盤ディフェンスも機能的ですので、大宮包囲網に捕まります。ある程度、大宮エリアに侵入しますが、最終ラインを中心に機能的にバランス良く守るので(非常に機能的なマークの受け渡し)、アルビはシュートまでもっていけません。中盤のディフェンスとオフェンスは表裏一体ということでしょう。

 しかし、まずはアルビの先制。今シーズン、エジのゴールが生まれます。PA外からのシュートでしたが、とにかく上手いの一言。優作から落とされて、ドリブルで持ち込みシュート。エジの個人技が光った場面でした。ですが大宮も追いつきます。またしてもクリスティアン。トゥットの折り返し(ラインぎりぎり)を頭で合わせたゴール。慶治を突き飛ばしてのゴール。そして後半もコーナーからトニーニョのヘディングシュート。一瞬のマークのズレからの失点。制空権を取るには難しい大宮相手に高さでの失点。おそらく大宮のそれには警戒していただけに、この2失点シーンは痛い。今後、いや今シーズンの課題の一つになるかと思います。


 後半からリマと青野が途中で入ります。初戦で散々な結果に終わった青野。「本職のボランチか・・・。与えられたチャンスをどうするのか。さて・・・」と見ていたのですが、今後の彼に非常に期待したいと思います。攻守にわたり、派手さはありませんが堅実で忠実なプレーが光ります。パスさばき、パスの狙いどころ。守りに入る時にもボールに対しても、人に対しても、フィジカルコンタクトレベルでも読みベースディフェンスでも持ち味を発揮したと思います。彼のアルビへ加入する前のプレーぶりを知りませんが、今日のプレーが青野だ、という感じを受けました。あとはもっと連携などチームにプレーが浸透するだけかなと。非常に期待します。個人的には90分間で青野と寺川のボランチを見てみたいですネ。そしてリマ。まだJになれない部分もあるかと思いますが、やはり今日の試合では彼のプレースキックでしょう。

 船越がファアルをもらってのFK。会場からはリマコール。誰もがリマのFKに期待します。ビッグスワンのボルテージが沸々としてきました。しかし一人集中力を高めボールをセットするリマ。視線の先には自分が蹴った後のボールの軌跡とゴールに吸い込まれる箇所。リマから放たれた弾道は大宮ゴールを揺らしました。同点の最高品質FK。会場の興奮は最高潮です。こうなるともう止まりません。ビッグスワンの誰もが残り時間での逆転を期待します。そして信じます。

 ロスタイムでの逆転劇も特筆もの。コーナーを得たアルビ。蹴るのはリマ。ニアへ早い弾道で蹴り込まれた先に飛び込むのはファビ。マークを振り切ってのヘディングシュート。ボールだけでなく自分自身もゴールへ叩き込んでやろうという迫力。今日一番の盛り上がりを見せました。


 いや、とくかく勝ってよかった。それにしてもリマのキックはすごい・・・ アルビの最大にして最高の武器になることは間違いないですね。ただ90分間戦えての上ですが。FKなどのプレースキックだけ、ではどうしようもないですからね。しかし1−2の時にアルビの攻撃構築が停滞してスタンドがざわついてしまった時には最悪のアルビを想像してしまいました。やはり皆さんも分かっているようで、いくらパスの出しどころ、仕掛けのしようがないとはいえ、ああも止まった状態でボールをもらおうとして、横か後ろへのボール回しばかりでは、「ラクビーみてるじゃねえよ」となるものです。あの時間帯はちょっとネ・・・

 3点の内2点は個人技。1点はセットプレー。これらの得点方法が悪いとは思いませんが、やはり流れの中での得点も欲しいものです。欲が出てくるものですネ。
この観戦記は遅くなったので、現在ガンバ戦を終了して1−1で引き分けた結果も知っています。アウェイでしかもガンバに同点。満足しなくてはならないと思います。しかしファビの退場と次節の出場停止は痛いですね・・・

 次節はホームでのジュビロ戦。ナイトゲームですがちょっと行かれそうにないと思います。その次の日は同じビッグスワンでのサテライトの試合で、レッズとの一戦。どっちも面白そうな一戦です。こういう時、新潟に住んでいればな・・・と思います。次は東京V戦になると思います。では。
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