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戦う気持ちが僕らの帰路を気持ちのいいものにしてくれたと思います
2005Jリーグ ヤマザキナビスコカップ予選リーグ Aグループ第6節 アルビレックス新潟vs.浦和レッドダイヤモンズ


文/石毛大介

 5月4日、14日、22日にビッグスワン、8日に柏の葉、21日に埼スタ、27日に国立、6月の3〜4日にバーレーン現地観戦(0泊ツアー)、とバイタリティーのない自分にとってはかなり頑張っている観戦日程。正直しんどくなってきて、直前まで浦和戦どうしようか迷っていました。が、勝てばナビスコ決勝T進出という大事な一戦。しかも自分がビッグスワン観戦ではまだ一度も負けていないという自分勝手な不敗神話もあることだし、気持ちを奮い立たせていざ新幹線へ。案の定、あっという間に寝てしまい、気がついたら新潟駅の到着を知らせるアナウンスが。

 今日の対戦相手の浦和は言わずと知れた強豪です。去年は完全に力の差を見せつけられ、先日の埼スタでの試合も2−1と1点差でしたが、まだまだ溝は埋まらないと感じました。浦和は決勝T進出が決定しているので主力温存。ですがこれが格段にアルビとの差を埋めるものではないのは皆さんも理解していると思います。ただアルビは決勝T進出がかかっていますので、モチベーションでは明らかに上と考えたい。ただ・・・、とどうしてもネガティブに陥る思考回路。困ったものです・・・。

「とにかく死力と尽くしてほしい・・・ それでダメなら皆満足してスタジアムを後にできるだろう・・・」と思いながら、今期メンバーでは最後となるチアリーダーズのパフォーマンスを見ていました。試合開始前ゴール裏からビッグフラッグが登場。大きく「28」と書かれたフラッグ。右アキレス腱断裂、全治4ヶ月の船越の背番号。そして大声量の船越のサポートソング。この試合に観戦しに来ていたのかは知りませんが、間違いなく彼には、しまい切れない想いが届いたと思います。1日も早い復帰を願うと同時に焦らず治療に専念してほしいものです。


「エメがいないとはいえ永井と達也はいるし、久々のトゥーリオにアルパイ、成長著しい堀之内の最終ライン。啓太と長谷部がいなくても・・・」とキックオフのホイッスルを聞いてもなおネガティブ。やはり去年も直接浦和にやられていますし、今までも浦和の強さを象徴する試合を観てますからネ。ひょっとしたら選手以上に苦手意識があるようです。

 ですが今日はいきなり先制します。アルビのFKのチャンス。これを慎吾が蹴ります。その放物線の描く先にはエジ。頭で合わせ浦和のゴールネットを揺らします。前半10分前で浦和から先制点をゲット。歓喜と驚愕がスタジアムを包みます。何せ力の差を見せつけられ続けた相手からの先制点ですからネ。「いや相手は浦和。このままで終わるわけない。主力温存とはいえ・・・」と気持ちを引き締めます。プレーしているわけでもないのに、何故僕が気持ち引き締めなきゃいけないんでしょうかね・・・。まぁそれくらいテンション上がり倒しているということでご了承を・・・。

 しかし浦和にアクシデント。前半18分にアルパイがこの日2枚目のイエローで退場です。モチベーションだけではなく数的にも有利に立ちます。浦和サポの方には失礼ですが正直チャンスと思いました。堅固な砦が一つなくなったのですから。しかし逆にこれがモチベーションを高めるなんてこともよくあることで、数的不利にも関わらず素晴らしいサッカーを展開するのは皆さんも何度も観てきたと思います。しかし今日のアルビは違います。個人的にですが、久々に誰の目にも明らかな戦う気持ちが表れた内容だったと思います。


 中盤とDFラインが非常にアグレッシブで、1対1では決して負けないという強い気持ちが表れた、球際に強いプレーを見せます。たとえかわされても諦めずプレッシャーをかけ続けようと追いかけます。1人、1人がサボることのない気持ちの入ったプレッシャー。そしてモビリティーのある協力プレス。これらをベースに、非常にアグレッシブなディフェンスを展開します。本当に観ていて気持ちがいいです。こっちも徐々に気持ちが熱くなりますヨ。

 1人でダメなら、2、3人と1つのボールを奪いにプレスをかけ、時には捨て身のディフェンスで浦和のチャンスを潰します。ただ浦和も黙っちゃいませんから度々アルビゴールに迫りますが、フィールドプレーヤーの気迫全てがのりうつったかのような、神がかりなセーブを野澤も見せます。特に30分の達也のシュートのファインセーブは、重心が反対側にかかっていたのに、これを弾き抑えます。あの瞬間、野澤だけが時間の流れが違ったかのようなファインセーブ。スタンドも盛り上がります。

 そしてアルビの気迫溢れるプレーの対価ともいれる追加点。トゥーリオがヘッドでGKに戻そうとしたところをチェイスしていたファビがカット。浦和ゴールへ流し込みます。そして3点目はまたしてもエジ。浦和DFラインから奪い、いつものコネコネドリブルで持ち込み最後は技ありのシュート。強豪浦和から前半だけで3点。ただただ信じられません。


 後半もモチベーションの差が表れ続けているかのような展開。アルビが優勢です。レッズは完全に引いての守備網で何とか迎撃します。今日に限ってはアルビの方が球際強くプレーをしていた印象があります。また攻撃に移ってもあまり勢いが感じられず、攻撃に失敗すると、トボトボと下を向いて自陣に戻る攻撃陣が目立ちました。「アルビ追加点いけるんじゃないか・・・」と思っていたのですが、徐々に単調なものになってしまいます。

 どうも変なサイクルにハマったらしく、数的優位、モチベーション、様々な要素で上回りつつあったのに、自分からその優位を押さえつけてしまった印象です。試合後の反町監督も「中盤が空いてきてボールを持つ時間が長くなってしまうと、人数が多い分だけ余裕が出来てしまった」と。前半のようにワイドに展開していればナ・・・と。

 ここ最近の幸次郎のアグレッシブなプレーを今日も見せてくれていたし、慎吾も久々にキレていたし、ファビの労を惜しまない献身的なプレー、そしてエジの奪取困難なコネコネドリブルも・・・。そして3バックへ変更して前掛かりの変更に加え、岡山、優作の途中出場。特に岡山には前後左右にもっともっと絡んで欲しかったと思いました。スタメン出場した時の川崎戦のようにですヨ。単純に攻撃力を足し合わせただけの攻めになってしまったような気がしました。前半、あれだけのアグレッシブなサッカーを見せてくれただけに、ちょっと残念でした。しかも大宮は神戸相手に3点差で勝っていただけに・・・。


 去年力の差を見せつけられた相手に3−0の快勝。ですが決勝Tには進出できませんでした。ただ今日の前半の見せてくれた、戦う気持ちが表れたアグレッシブなサッカーを観ることができて満足しています。ただナビスコカップを総括すると、大宮はホームでアルビを叩きましたが、アルビはホームで大宮を叩けなかった。この一言に尽きると思います。最悪でも2戦ドローでしたネ・・・。

 これで当分のお休みに入ります。次の観戦は7月3日の対浦和戦。浦和にとってもホームで無様な試合は見せられないからベストメンバーで、最高のモチベーションで叩き潰しにくるでしょう。今から楽しみで仕方ありません。またまた力の差を見せつけられてしまうのか、それとも・・・。では。
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