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 webnews 03/06/23 (月) <前へ次へindexへ>
日本、屈辱の地サンドゥニでニュージーランドに完勝!
FIFAコンフェデレーションズカップ フランス2003 グループA ニュージーランド代表vs.日本代表

2003年6月18日(水)18:00キックオフ サンドゥニ(スタッド・ド・フランス) 観衆:36,038人
試合結果/ニュージーランド代表0−3(前0−1、後0−2)日本代表
得点経過/[日本]中村(12分)、中田英(65分)、中村(75分)


文/貞永晃二

 ジーコが指揮を執りはじめて、はっきりとした格下相手との試合は昨年のジャマイカ戦以来といえるだろうか。大会直前のパラグアイ戦で引き分けとはいえ、ようやく明るい兆しを見せた日本代表。この試合も勝利で終えて、いい流れを強豪フランス戦へとつなぎたいところだ。



 高原の強引なドリブルからのシュートで試合は始まった。序盤はお互いの出方をうかがうかのように、しつこいチェイスも激しいプレスもなく静かな立ち上がりを見せる。そんな展開の中、次第にペースをつかんだ日本は迎えた12分に先制ゴールを決める。中盤で相手ボールを稲本がスライディングでつつく。拾った高原は右サイドへ流れた大久保へ渡しゴール前へ。大久保は躊躇せずダイレクトで中央の中田英へ。中田英が珍しくコントロールミスをするが、寄せた高原がワンタッチ。そこに左から中村が現れた。角度のないところからの難しいコースだったが、GKの足元を抜きまるで右ゴールポストへのパスのようなシュートだった。

 これで勢いに乗ってゴールラッシュを期待された日本だが、やはり決定力は一朝一夕に身につくものではないようだ。20分を過ぎて高原が連続してチャンスをつかむが左足、ヘッドとわずかにゴールには結びつかない。守備面で甘さを露呈するニュージーランドだが、「有名な」中田英には、激しく当たり、時には二人がかりで襲いかかる。それをいなすように周囲をうまく使う中田英。やはりレベルが違う。

 日本では大久保の精力的な動きがMFからのパスを引き出し、高原、中村にチャンスが来るがゴールを割れず、さらにはロングフィードを高原がヘッドで落としたのを大久保自らが強烈に撃つがわずかに外れる。終了間際には左サイド三都主からの好クロスを高原がまたもヘッドで飛び込むが決められず、ニュージーランドを突き放せず嫌なムードのままホイッスルを聞くことになった。 



 緒戦であること、準決勝進出を考えるときっちりと勝っておきたい試合であること等、日本選手には相当なプレッシャーがあったのかもしれない。そして前半多くのチャンスを決められず終わったことが、後半早々ニュージーランドに「やれるぞ」という気持ちを持たせペースを譲り渡すことになった。オートンのヘッド、ラインズの直接FKとチャンスを作る。続くビチュリッチの高いヘッドは楢崎の右下を鋭く襲ったがファインセーブで難を逃れた。ピンチらしいピンチのない試合のGKは大変なのだ。

 なかなかチャンスを作れない日本。こういう場合、個人の力で局面を切り開ける選手の有無が試合を決めるものだ。65分、アレックスからのタテパスをダイレクトで受けた中田英が一人をかわして左サイドから一直線にゴールを目指すドリブルで進む。そして稲本が左へ、高原と中村が右へと飛び出し相手DFを引っ張る。中田英はこれがインステップキックの見本だといえるようなシュートでネットに突き刺し、居残りトレーニングでシュート練習を繰り返していたという成果を見せてくれた。

 エースの2点目で乗った日本。ニュージーランドも選手交替で流れを変えようとするが、明確な効果には表れなかった。中田英がDFを弾き飛ばすドリブルから高原へスルーパス。しかし、高原のシュートはGKアッティングがブロックする。そして75分、試合を決める得点がブルー・ジャージのナンバー10による見事なパス・アンド・ムーブによって記録された。中盤で見事なパスワークから中村へ。少し左へ向かいながらキープし、右サイドでフリーの山田を見つけパスを通し、そのままゴール前へ。山田もタメを作って飛び込む中村に合わせる。少しマイナスに来たボールを中村は身体全体で押し込むようにヘッドでゲットした。

 3点目の後は無理をせず試合を進める日本。ニュージーランドも何とか一点をとろうと最後まで力をふりしぼる。しかし、日本の守備は安定したままタイムアップを迎えた。



 力の差は歴然だった。中田英、中村の二人を自由にするとチームは攻撃面で大変魅力的なパフォーマンスを見せてくれることが再確認できた。特に中村が頻繁にゴール前に飛び込む選手に進化したことは喜ばしいことだ。もちろん本音の部分では、勝点3だけでなくさらに追加点を上げて、得失点差で優位に立ちたかったところだが、国内の強化試合では、そこまで欲張れる状態ではなかっただけに結果オーライといったところだろう。このまま連係を高めてフランス、コロンビアにぶつかってもらいたいところだ。そして、今度はFWの二人の得点を期待したい。


(ニュージーランド代表) (日本代表)
GK: アッティング GK: 楢崎正剛
DF: オートン ネルセン ゾリチッヒ デイビス DF: 山田暢久 坪井慶介 宮本恒靖 三都主アレサンドロ
MF: バートン(73分/ジャクソン) エリオット バイスリッヒ キレン(80分/ブッケンヌーグ) ラインズ(60分/ヒッキー) MF: 稲本潤一 遠藤保仁 中田英寿 中村俊輔
FW: コベニー FW: 大久保嘉人 高原直泰
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