topnewscolumnhistoryspecialf-cafeabout 2002wBBSmail tolink
 webnews 03/06/24 (火) <前へ次へindexへ>
進化するカメルーン。トルコに競り勝って準決勝進出を果たす!
FIFAコンフェデレーションズカップ フランス2003 グループB カメルーン代表vs.トルコ代表

2003年6月21日(土)19:00キックオフ サンドニ(スタッド・ドゥ・フランス) 観衆:43,743人
試合結果/カメルーン代表1−0トルコ代表(前0−0、後1−0)
試合経過/[カメルーン代表]ジェレミ(91分)


文/大内孝彦

 この試合は1次リーグの初戦を見事に飾った同士の対戦である。カメルーンは強豪ブラジルに、トルコは難敵アメリカにそれぞれ勝利してこの試合を迎えている。どちらもこの試合に勝利して準決勝進出へ一歩近づきたいところであるのだが、それを簡単に許してくれるような相手ではないことも確かである。とにかく、好ゲームが期待されたこの対戦であったが、試合も期待に違わぬものとなった。

 前半、試合の主導権を握ったのはカメルーンだった。個人能力の高さをベースにした攻撃でトルコを翻弄。特にエトーを中心とした攻撃から再三チャンスを作り出す。しかし、トルコもカメルーンに決定的な場面を作り出させるようなことはなく、前半は双方無得点のまま終了する。

 後半開始早々、トルコに決定的な場面が訪れる。ペリエ・ドゥンベの不用意なバックパスをトゥンジャイが奪い取りシュート。これをGKカメニが防ぐが今度はオカンがシュート。これもカメニに止められるが再びトゥンジャイがシュート。しかしこれはゴール前まで戻っていたカメルーンDFがクリア。トルコの連続攻撃をカメルーンがなんとかしのいだ。



 前半はカメルーンの攻撃に圧倒される場面の多かったトルコだったが、後半に入ると互角以上の戦いを見せるようになる。64分にも、ルギュンのロングクロスにトゥンジャイが反応。カメニが捕球する直前にボールに触れる。トルコが先制かと思われた見事なプレーだったが、メトモが戻りクリア。トルコの先制点を許さない。

 72分にはジェレミの右からのクロスにエトーが飛び込むが、GKリュシュチュがセーブ。双方ともにチャンスは作り出すものの、相手の懸命の守備の前に得点できない。
 このまま引き分けとなってしまうのかと思われたこの試合。しかし、最後の最後に見せ場がやってきた。89分、スローインからジョブがエトーとのワンツーで右サイドを突進。これを食い止めようとセルベトがスライディングを仕掛けるものの止めきれず、ついつい手を出してしまう。しかし、手で止めてしまった場所はペナルティエリア内。審判はためらわずにペナルティ・スポットを指さす。こうしてジョブが手に入れたPKを、ジェレミがゴール右隅へきっちりと決め、91分、ついにカメルーンがリードを奪った。



 後半のロスタイムは3分。残りは2分あるかどうか。絶望的とも思える状況に追い込まれたトルコだが、決して勝負をあきらめてはいなかった。92分。相手陣の左サイドで得たスローインからバシュテュルクがボールをキープ。エルギュンへとボールを戻し、そのエルギュンがゴール前へクロスを入れる。これにGKのカメニが飛び出しパンチング。このこぼれ球をトルコの選手がシュート。コースは正確に枠内に収まっていたのだが、これはカメルーンの選手がクリアし得点を許さず。この後のコーナーキックもしっかりと守り切り、カメルーンが準決勝への切符を手に入れた。

 見事に勝利を手にしたカメルーン。以前のアフリカのチームから感じられたのは、身体能力の高さに依存し過ぎる不安定なサッカーだったのだが、このチームからはそのような不安定さは感じられない。まだまだ改善の余地はあるのだろうが、組織として戦えるチームになってきていると言っても良いであろう。実は、現時点での優勝候補最右翼のチームであるのかもしれない。

 敗れたトルコはブラジルとの対戦に全てを賭けることになってしまった。その意味では痛恨のPKといえるのだろうが、しかし準決勝への道が閉ざされたわけではなく、ブラジルと真剣勝負を行えるという点から見れば、この上も無い機会を得たとも言える。トルコは昨年のワールドカップで2度敗れた相手に対して、借りを返すことができるのであろうか。


(カメルーン代表) (トルコ代表)
GK: カメニ GK: リュシュチュ
DF: ペリエ・ドゥンベ メトモ ソング チャト(78分/メザグ) DF: ファティー・アキイエル セルベト デニズ イブラヒム・トラマン
MF: ジェレミ エンバミ フォエ ジェンバ・ジェンバ(70分/アトゥバ) イドリス(56分/ジョブ) MF: ボルカン(60分/ギョクデニズ) バシュテュルク セルチュク エルギュン
FW: エトー FW: トゥンジャイ(89分/ヒュセイン) オカン・ユルマズ(76分/ネジャティ)
<前へ次へindexへ>
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送