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 webnews 03/12/07 (日) <前へ次へindexへ>
日本、コロンビアに4失点。グループ突破は最終戦へ。
FIFA World Youth Championship UAE2003 グループD 日本代表vs.コロンビア代表

2003年12月2日(火)20:30キックオフ ドバイ(アルマクトゥム・スタジアム) 観衆:7,200人
試合結果/日本代表1−4コロンビア代表(前0−2、後1−2)
得点経過/[コロンビア]デラクエスタ(35分)、カステリジョン(43分)、アギラル(65分)、[日本]坂田(75分)、[コロンビア]モンターニュ(93分)


文/中倉一志

「勝っているチームはいじらない」。これはサッカーの鉄則だ。しかし、大熊監督は、その鉄則を敢えて破って第2戦に臨む。対戦相手は「南米予選のときよりも見違えるほどよくなっている。グループDで最も警戒すべき相手」(大熊監督)のコロンビア。左サイドに本来ボランチの山口を起用。ダブルボランチは成岡と今野の2人。阿部をトップ下に下げ、2トップには坂田と茂木を置いた。コロンビアの右サイドからの攻撃に備え、攻守の切り替えを速くしてゴールを狙う。

 対するコロンビアは1試合目と全く同じメンバー。初戦はDグループで最も手ごわいと思われるエジプトに内容のある戦いで引き分けたことでメンバーに変更はない。ただし、モンターニュをトップ下に、アギラルを右に配して、ダブルボランチからダイヤモンド型の中盤に変えている。現在の勝ち点は1。グループリーグ突破のためには勝ち点3が欲しい試合。より攻撃的な布陣を敷いて日本戦に臨んでいる。



 戦前の予想通り、コロンビアは立ち上がりから積極的に前へ出てきた。その特徴は「つなぐサッカー」。足元の高い技術を駆使して、軽快なテンポでボールをつなぎ、両サイドからアンチコ、ファウセットの2人がオーバーラップしてくる。対する日本は高い位置からボールを追い、中盤に入るボールには今野と成岡が素早いプレスをかけ、高いラインを保つ最終ラインが2人のフォローにつく。互いにアグレッシブな姿勢を見せる両チームは、立ち上がりから激しく動き回ってゴールを目指す。

 コロンビアの決定機は18分。右サイドからのFKにニアサイドに飛び込んだアンチコが頭で合わせる。鋭い弾道を描いたシュートがゴールを襲ったが、これはGK川島がファインセーブを見せて弾き返す。負けじと日本の決定機は19分。角田からのロングフィードを受けた茂木が抜け出して左足のシュートを放つ。スピード、コースともに申し分のないシュートだったが、これはGKランダスリが素早い反応を見せてゴールを死守した。

 しかし、日本が台頭に戦えたのはここまで。1対1では決して負けないコロンビアの技術の高さの前に劣勢を強いられて行く。サイドをMFとSBの2人がかりで攻めてくるコロンビアの対応に追われ、どうしても中央のモンターニュを捕まえきれない。そのため、簡単に前を向かれては、そのままゴール前まで運ばれる展開が続く。なんとか集中を保ってゴールだけは守っているものの、19分の茂木のシュートを最後に攻めることが出来なくなった。



 35分、遂に日本のゴールが破られた。右からのショートコーナーから、アギラルがフリーでシュート。シュートコースはゴールマウスを外れていたが、ゴール前でアクロバティックに足を投げ出したデラエスタがコースを変えてゴールマウスに流し込んだ。そして追加点は43分。ペナルティエリア内のルーズボールに日本はボールウォッチャーに。その隙を見逃さずに後方からカステリジョンが走りこみ、最後は倒れながらもボールをヒット。コロコロと転がったボールがゴール左隅に吸い込まれた。

 攻めるしかなくなった日本は、後半開始から山口に代えて山岸を投入。前に体重をかけてゴールを目指す。しかし、もともとボールを保持することにかけては絶対の自信を持つコロンビア。攻めあがってくる日本をかわしてボールを回すことは造作もないこと。しかも、攻撃に引けをとらない堅固な守備を持ち合わせているのでは日本に攻め手がなくなっていくのも当然だった。しっかり守り、隙を見てはカウンターを仕掛けてフィニッシュに持ち込む。コロンビアは絵に描いたような定石通りのサッカーを展開していく。

 そして65分、モンターニュの直接FKを弾いたところをアギラルに押し込まれて日本は万事休す。75分に谷沢のFKに坂田が頭で合わせて1点を返したものの形勢は変わらず。それどころか、ロスタイムにも駄目押しの4点目を喫して、日本はコロンビアの前に4−1で敗れた。これでコロンビアは勝ち点4。最終戦の相手はイングランドでありグループリーグ突破をほぼ手中にした。一方の日本は、強豪エジプトとの最終戦にグループリーグ突破を賭けることになった。



 それにしてもコロンビアの個人技の高さは見事だった。90分間を通して1対1の場面ではほとんど負けなかったのではないか。よほど自信があるのだろう、プレッシャーをかけられてボールの出しどころを失っても、決してロングボールに頼らず、まずはドリブルでかわすことを選択。攻め込んでも、めったなことではロングボールを蹴ることはない。徹底して足元へつなぎ、高い個人技でボールを運び、それでいて個人プレーに頼らずに組織で崩す。10年振りの出場を果たしたコロンビアは完成度は高い。

 さて日本。自力でグループリーグを突破するためには勝利が条件。引き分けた場合は、3位となる公算が高く、この場合は、他のグループとの結果待ちということになる。前回大会の雪辱を期す意味でも、貴重な世界大会の舞台でスことでも多くのことを経験するためにもグループリーグ突破は至上命題。最終戦は強豪エジプトとの戦いになるが、勝ち点3を積み上げてグループリーグ突破を果たして欲しいものだ。


(日本代表) (コロンビア代表)
GK: 川島永嗣 GK: ランダスリ
DF: 近藤直也 菊地直哉 角田誠 DF: アンチコ パチョン デラクエスタ ファウセット
MF: 徳永悠平 今野泰幸(59分/谷沢達也) 阿部祐大朗(75分/) 成岡翔 山口慶(46分/山岸智) MF: モンターニュ(91分/ゴンザレス) アギラル リバス カステリジョン
FW: 茂木弘人 坂田大輔 FW: ペレア(73分/ルイス) カゥリージョ(66分/トーレス)
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