topnewscolumnhistoryspecialf-cafeabout 2002wBBSmail tolink
 webnews 04/10/05(火) <前へ次へindexへ>
エース玉田が決勝弾!!柏、王者を沈める。
2004Jリーグ ディビジョン1 2nd ステージ第8節 横浜F・マリノスvs.柏レイソル

2004年10月3日(日)15:00キックオフ 横浜国際競技場 観衆:21,579人 天候:雨
試合結果/横浜F・マリノス0−1柏レイソル(前0−0、後0−1)
得点経過/[柏]玉田(81分)


取材・文/中島泰介

 過去3試合を引き分け、トップを走る浦和に差をつけられた横浜F・マリノス(以下横浜FM)、そしてまだ第2ステージ勝ち星なしの柏。リーグテーブルでは大きく離れた位置にいる両者だが、勝利がどうしても欲しい気持ちは変らないだろう。肌寒さを感じる、雨の降り注ぐ中、ゲームは開始された。

 前節安定した守備は見せたものの、攻撃に人数を割けず無得点に終わった柏が、激しいプレスから中盤でボールを奪いボールポゼッションで横浜FM上回る。トップを大野がサポートし、右サイドからは波戸がよく上がり、そしてボランチの明神も機を見てミドルシュートで攻撃参加。多くの時間帯で、ボールは横浜FM陣内で動かされていた。しかし、気迫のこもったプレーで押し気味にゲームを進める柏だが、前半が終わってみれば、柏のゴールチャンスはあまり見られなかった。横浜FMの最終ラインがしっかり守ったこともあるが、柏の決定機は、22分の大谷のミドルが横浜FMの選手にあたり、ゴール目の前の羽地にボールが渡ったシーンと、24分の明神のポストに当たったミドルシュートくらいだろう。

 逆に攻撃回数は少ないものの、柏に負けじと横浜FMはゴールを匂わせるシーンを演出した。4分、安貞桓の前線でのプレスで柏ディフェンスからボールを奪い、柳想鐵から折り返しボールをもらった安貞桓が切り返してシュート。43分、中澤が左に展開したボールを、奥が落ち着いてクロスを上げると、松田が完全にフリーな状態でヘディングシュートを放った。どちらもGK南のファインセーブが光った場面だ。



 後半は両チームとも積極的な攻撃を見せる。49分、柏は大野が横浜ディフェンスの間を通す絶妙なパスを増田に送る。チャンスかと思われたが、増田の最初のタッチでボールが流れてしまい、榎本が一瞬早くボールをキャッチし事なきを得た。54分には横浜FM、柳の地を這うミドルシュートでゴールを襲うが、南がこれを弾く。

 58分に柏は増田に代え、同じ右サイドに茂原をピッチに送り攻撃の活性化を試みる。64分には横浜FMが動く。ボランチの那須に代え、佐藤由紀彦を投入。佐藤由紀彦が右サイド、右にいた田中隼麿を左サイドに置き、遠藤をボランチの位置に下げる変更を行い、攻撃に厚みを加える。

 見ごたえある攻防が続く。67分、柏にチャンスが訪れる。奥から大谷がボールを奪い、そのこぼれ球を受けた玉田がドリブルで横浜FM陣内に侵入する。3対3の状況だったが、玉田は自分でシュートにもっていった。しかしこのシュートは榎本が上へ弾いて逃れる。71分には逆に横浜FM。左の角度の無いところから坂田がシュートを放つ。ゴール目の前で佐藤由紀彦がヒールでボールの方向変えるが、これはゴールをとらえなかった。

 その3分後には、フリーキックのこぼれ球を拾った安貞桓が、後ろの松田にパスを送る。松田は瞬時の判断で、密集地の上を越えるループでゴールを狙うが、GK南がこれを枠からはじき出す。78分、柏が大野から谷澤に代えるのと同時に、ペースを掴みかけている横浜FMは奥に代え久保を入れ、前線の人数を増やし決勝点を狙う。しかし81分、ついに生まれたゴールは、柏のものだった。



 前節にはなかなか見られなかった、多くの選手が絡んだ攻撃だった。横浜F・Mのセットプレーのクリアボールをセンターサークル付近で受けた玉田は、プレッシャーを受けながらも左サイドに流れてボールをキープ。玉田からのパスを中央で羽地、明神と繋ぎ、右サイドに上がった谷澤へ送る。谷澤は、更に裏をオーバーラップしてきた波戸にボールを渡し、一度はブロックされたものの、波戸はゴール前へクロスを送る。柳想鐵と明神、そしてGK榎本がゴール前で競い合い、こぼれたボールは逆サイドへ。そこにいたのは玉田。無人のゴールとはいえ、ほとんど角度のない位置。しかし、玉田はスライディングしながらノートラップでゴールへボールを蹴り込んだ。この瞬間、ピッチの選手も、ベンチのスタッフも、ゴール裏の柏サポーターも喜びを爆発させた。

 86分には田中隼麿のシュートははずれ、88分には安貞桓、柳想鐵、坂田の連携プレーからのシュートは南がセーブする。同点ゴールを求め声援を送る横浜FMサポーター。しかし柏サポーターも負けていない。決勝点を死守し勝利を見たい気持ちがあふれ出ていた。雨でずぶ濡れになるゴール裏最前列まで出て行き、最後まで大きな声を出してチームを支えた。そして試合終了のホイッスル。柏の選手、サポーターが長らく待ち望んだ勝利の瞬間だった。

 首位浦和とはこれで勝ち点9差に引き離された。横浜FMにとっては、優勝争いから一歩後退する大きな敗戦だ。柏は喉から手が出るほど欲しかった今ステージ初勝利を得た。しかし、J1残留争いから抜け出せるのはまだまだ先だ。この両クラブはステージ最後まで厳しい戦いを続けなければいけないだろう。


(横浜F・マリノス) (柏レイソル)
GK: 榎本達也 GK: 南雄太
DF: 中澤祐二、松田直樹、中西永輔 DF: 波戸康広、薩川了洋(80分 パラシオス)、永田充、近藤直也
MF: 田中隼麿、柳想鐵、那須大亮(64分 佐藤由紀彦)、遠藤彰弘、奥大介(78分 久保竜彦) MF: 大谷秀和、明神智和、増田忠俊(58分 茂原岳人)、大野敏隆(78分 谷澤達也)
FW: 坂田大輔、安貞桓 FW: 羽地登志晃、玉田圭司
<前へ次へindexへ>
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送