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 webnews 04/11/24 (水) <前へ次へindexへ>
あと1分、またも逃げ切り失敗!C大阪、目前の勝ち点3を取り逃がす悔しいドロー!
2004Jリーグ ディビジョン1 2ndステージ 第13節 東京ヴェルディ1969vs.セレッソ大阪

2004年11月20日(土)14:02キックオフ 味の素スタジアム 観衆:12,046人 
天候:晴時々曇
試合結果/東京ヴェルディ19691−1(前0−1、後1−0)セレッソ大阪
得点経過/[C大阪]大久保嘉人(1分)、[東京V]桜井直人(89分)


取材・文/貞永晃二

 1分、いきなりの電撃ゴールだった。自陣からDF柳本の蹴った長いFKを西澤がヘッドでスペースへ落とす。開始早々でエンジンのかからない東京VDFのやや緩慢な動きに対して、大久保は早い動き出しから躊躇なくバウンドするボールに右足を振り抜くと、GK高木の伸ばす手を弾き飛ばしネットに突き刺さった。

 スタートから追う立場になった東京Vだったが、時間はまだたっぷりあることから別段焦りも感じさせず、十八番(おはこ)のパス回しで次第にC大阪を自陣に押し込んでいく。
 小林大、小林慶のミドルが飛ぶ。C大阪は押し込まれ、CKに逃げざるを得ないシーンが多発する。しかし、この日のC大阪の守備は集中を維持し、前への出足も素早く、シュートコースを消しこむ身体を張ったプレーを見せる。

 15分、東京V・小林慶が故障で交代する。入ったのは柳沢。アルディレス監督はDFラインを李、林、米山の3バックから柳沢、李、米山、相馬で組む4バックに切り替え、林をボランチにあげた。
 左SBながらも高い位置をキープする相馬がサイドで激しい上下動を繰り返す。以前は足元で回すだけで攻撃に怖さのなかった東京Vだが、今は違う。ボールだけでなく選手の動きも軽快なリズムを刻み、捕まえづらいチームとなった。C大阪も西澤をポストに大久保、古橋の広範な動きが絡み決して守備一辺倒ではない。古橋が右で左でとミドルを放つ。東京Vも平野、平本が狙うがフレームをとらえられない。

 前半終盤には大久保、桜井とお互いチャンスを迎えるが決めきれないまま、ホイッスルは鳴った。



 後半も東京Vのキープする時間が続くが、得点は動かない。東京Vが冷や汗をかいたのは57分。酒本のロングフィードにDF李がボール処理時に判断を誤り、センターサークルから大久保の独走を許した。ただ、大久保が左へ走ったためシュートが不得手な左足でのものになったことが東京Vには幸いした。

 平野が左サイドを切り裂きクロス、しかし誰も合わせられない。平本も右サイドからカットインし自慢の左で狙うが大きくバーを越えていく。繰り返されるシュートミスにスタジアムからの不満の声が大きくなっていく。小林監督は守備重視か苔口から齋藤竜への交代を切る。アルディレス監督も動き、この日入場者に配られたカードの写真の主、森本が歓声の中登場し、平野が退いた。これで森本、平本の2トップに、桜井が一列下がってプレーすることになった。

 同点のビッグチャンスは71分。柳沢がふわりとあげたクロスを平本が競り勝って折り返すと、再度山田がヘッドでつなぐ。平本は戻ってきたボールをヘッドでねじ込もうとするが、GK伊藤が立ちはだかった。ひざに手を置きうつむき悔しがる平本。結局6本のシュートを放つ積極性は買えるものの精度があまりに低すぎた。

 押し込まれながらも人数をかけて守るC大阪。しかし徐々にDFラインも下がりがちとなって、攻撃のサポートに上がれる選手は少ない。それでも必死に攻めに出た下村からのクロスが西澤に合ったが、ヘッドはワクをとらえられない。肩を痛めたためなかなか立ち上がれない西澤。大久保も足が痙攣し徳重が交代出場する。C大阪に疲労の色は隠せない。

 そして2列目に下がりキープ力、ドリブルを活かし始める桜井に手を焼くC大阪。そしてインジュリータイムに入る。平本の突進をラデリッチが辛うじて止める。前線にボールを送りキープに入りたい時間になっても、マイボールも蹴り返すしか出来ないC大阪。そして柳沢のパスを受けた桜井がターンしシュートを放つが誰も身体を寄せられなかった。桜井のシュートは見事なものだった。鮮やかな弾道で左ポストを叩きゴールインした。またも逃げ切れずC大阪は勝ち点1をホームチームと公平に分け合った。



 一つでも上の順位で終わりたいというモチベーションでのぞむ残り試合。今まで先制された試合を落としてきた東京Vにとっては、追いついての引き分けは評価に値する結果だ。決定機も多く、守備ではC大阪にほとんどチャンスを作らせなかっただけに、開始早々の失点が悔やまれる。ヤマほどあったチャンスも決めきれず、得点力の問題はオジーも頭が痛いだろう。来季トップ3の順位を狙うには平本、森本という若い有望なアタッカーの急速な成長が待たれると同時に、やはり強力な外国人FWが必要と感じられた。

 柏が敗れただけに失った勝ち点「2」は大きい。しかしわずかながらも前進はしたのだ。そして第13節を終えて、大分、広島、清水が残留を決めた。いよいよ柏とC大阪の厳しいマッチレースとなった。勝ち点差は4、残すは2試合、ホーム長居での清水戦とアウェーでの新潟戦だ。
 振り返るとC大阪が今季ここまでにあげた勝利は1st、2ndそれぞれ2勝づつのわずかに4つ。しかしその中に次節の相手である清水からあげた2−1の勝利があるのは微かな明るい材料といえるだろう。そしてこの4つの勝利のうち大久保は2試合で4得点、西澤は3試合で3得点を決めている。この二人の活躍なしにやはり勝利は望めそうもない。
 次節C大阪にとっての今季ホーム最終戦は、終了後に大久保のマジョルカ移籍の挨拶も予定されている。C大阪は清水戦を大久保にとっての最後のピンクのユニフォームのゲームにしたいのだ。入替戦となれば大久保は一度別れを告げた長居のピッチに再度登場する必要が出てくるのだ。連勝で終わるためにこの日姿を見せなかった背番号8、彼の奮起に期待したい。きっと森島は試合後倒れて動けなくなるほどの奮闘を見せてくれるはずだ。


(東京ヴェルディ1969) (セレッソ大阪)
GK: 高木義成 GK: 伊藤友彦
DF: 米山篤志 李康珍 相馬崇人 DF: ラデリッチ 柳本啓成 千葉貴仁
MF: 林健太郎 山田卓也 小林慶行(15分/柳沢将之) 小林大悟 平野孝(68分/森本貴幸) MF: 布部陽功 濱田武(55分/下村東美) 酒本憲幸 古橋達弥 苔口卓也(66分/齋藤竜)
FW: 桜井直人 平本一樹 FW: 大久保嘉人(87分/徳重隆明) 西澤明訓
SUB: 水原大樹 三浦淳宏 玉乃淳 SUB: 徳重健太 森島寛晃
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