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 webnews 05/04/15 (金) <前へ次へindexへ>
「勝ち星は遥か彼方か?!」、浦和&清水、未だ勝利挙げれず
2005Jリーグ ディビジョン1 第5節 浦和レッズvs.清水エスパルス

2005年4月13日(水) 19:05キックオフ さいたま市浦和駒場スタジアム 観衆:15.760人 天候:曇
試合結果/浦和レッズ1−1清水エスパルス(前1−1、後0−0)
試合経過/[清水]チョジェジン(25分)[浦和]長谷部(43分)


取材・文/砂畑 恵

 どのチームにも多かれ少なかれ悩みは付き物だ。だが今日、対戦する両チームに巣くう大問題は「勝てない」ということ。浦和はリーグ4試合を負けと引き分けを繰り返し、対する清水も3つ引き分けが続いて前節は黒星と、共に勝ちはお預け状態。お互いに、この試合で勝ち運を上げる切っ掛けを掴みたいに違いない。

 天気は午後から夜半に掛けて雨模様との予報だったが、試合前に雨は上がって観戦者にはなんともラッキー。ただ選手にとってはピッチの状況が気になることころ。案の定、試合が始まると選手が滑る芝に足元を取られ転がるシーンが目立つ。



 そんな状況下のゲームを支配したのは浦和。この日、右アウトサイドに入った山田は怪我上がりとは感じさせない動きでチームを引っ張る。5分、その山田のクロスからエメルソンがヘディング。GK西部が弾き出したボールを田中が押し込んで浦和先制かと思われたが、わずかにエメルソンがオフサイドポジションで得点にならず。その2分後にも山田の突破からエメルソンがゴールを狙ったがGK西部にCKに逃れられた。

 それでも絶好の機会は直ぐに訪れる。19分、清水のCKからの浦和の逆襲。永井が高速ドリブルに乗って敵陣にやすやすと侵入し、シュートへと持ち込んだ。気合いのこもった飛び出しでGK西部はシュートを止めたが、ボールはフリーのエメルソンの下に。「今度こそエメルソン得点か!」と、思われたがボールはクロスバーの上に抜けてしまった。

 そんな危うしの場面をやり過ごした清水が、ようやく25分に浦和陣内に攻め込む。だがゴール手前でストップが掛り、ボールは両チームの選手の頭の上を右往左往。だがクリアーボールがついに伊東の足元に収まり、右にいた山西にボールを振る。山西はタイミングを図ってロビングを上げた。浦和はトラップを掛けてラインを止めたがオフサイドはない。GK都築の飛び出しミスも重なって、チョジェジンがバックヘッドでネットを揺すった。

 ペースを握りながら失点を喫した浦和は、その後もほとんどの時間を攻めに費やす。だが9人でゴールを固める清水の壁を破れない。そのまま清水リードで前半終了かと思われた43分、長谷部の一撃がゴールをこじ開けた。長谷部はDFに当たった味方のパスがこぼれて来たところを素早く右に開いたエメルソンへボールを送る。ドリブルで仕掛けたエメルソンの選択はゴールに向かう長谷部へのマイナスのパス。勢いよいシュートが突き刺さった。



 前半の内にイーブンスコアーとなった両チーム。ただ試合過程を考え併せれば、後半も浦和主導の展開になることはだいたい想像が付いた。浦和の攻撃に比べ、守りを固める清水はあまりに攻撃の手数は少なく、得点シーン以外、チャンスらしいチャンスはない。

 やはり後半も浦和攻勢が続く。だがスタジアムは歓声に包まれたかと思うと、次の瞬間には溜息が繰り返された。54分、アレックスのクロスをGK西部が弾き、森岡に当たってボールは田中にこぼれるが、わずかに詰め切れず。63分にはエメルソンが頭で逸らしたクロスボールをアレックスがシュートするもゴールライン上で斉藤がクリアー。68分にあったエメルソンのシュートもゴールカバーに入っていた市川に防がれてしまう。更に85分にもCKからエメルソンが放った2本のシュートはゴール寸前でいずれもDFに跳ね返されてしまった。

 対する清水は防御という点ではスーパープレーを続けるも、攻撃では精彩を欠いた。時折、カウンターで浦和ゴールに攻め込むシーンは作るものの、DFにボールを引っかけ、シュートにすら持ち込めない。80分と83分にチェテウクのシュートもゴールの枠を捉えられず、結局、双方ともが追加点を挙げることなく、欲しかった今シーズンのリーグ初の勝ち星を掴み損ねた。



 試合後、清水・長谷川監督は「内容的には気持ちのこもった試合でした。アウェイで勝ち点1取れたのは大きかったと思います」と、コメントに満足感が漂う。確かにラインコントロールを効かし、ゴールを粘り強く耐え切った守備には胸も張れよう。しかし攻撃面では伊東が言うように「攻撃も単発だし、ボールを持ってもミスをして悪いカタチで相手にボールを渡してしまうシーンが目立った」と、いいゲームとして終らせるわけにもいかない。そういうことでは試合のどこかでリスクを冒す勇気を持って、攻めに出る時間帯も作って欲しかった。そうでなけでば望む勝利も手に出来ないのではないだろうか。

 さて得点の手前まで行きながらゴールが遠かった浦和。今日の試合では球離れもよく、パスは回り、サイドをワイドに使ったサッカーが出来ていて内容は悪くない。このように結果がついて来ないまま勝ちに見放された状況で、チームが晒される大きな危険は「迷い」だ。「今やっていることは悪くない」(浦和・長谷部)。己とチームメイトを強く信じ、自分達のサッカーへの揺るぎない信念を持つこと。これこそが今、チームに1番必要とされている。


(浦和レッズ) (清水エスパルス)
GK: 都築龍太 GK: 西部洋平
DF: 坪井慶介 堀之内聖 ネネ(87分/内舘秀樹) DF: 市川大祐 斉藤俊秀 森岡隆三 山西尊裕
MF: 山田暢久(75分/平川忠亮) 長谷部誠 鈴木啓太 三都主アレサンドロ MF: 太田圭輔 高木和道 伊東輝悦 チェテウク 杉山浩太
FW: 永井雄一郎(79分/岡野雅行) 田中達也 エメルソン FW: チョジェジン
SUB: 徳重健太 酒井友之 SUB: 黒河貴矢 和田拓三 澤登正朗 山本真希 財津俊一郎
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