topnewscolumnhistoryspecialf-cafeabout 2002wBBSmail tolink
 webnews 05/09/08 (木) <前へ次へindexへ>
リーダー・三浦不在の神戸、最下位脱出ならず!
2005Jリーグ ディビジョン1 第22節 セレッソ大阪vs.ヴィッセル神戸

2005年9月3日(土)19:00キックオフ 長居スタジアム 観衆:10,878人 天候:曇
試合結果/セレッソ大阪2−1ヴィッセル神戸(前0−0、後2−1)
得点経過/[神戸]菅原智(48分)、[C大阪]古橋達弥(59分)、
ファビーニョ(75分)


取材・文/貞永晃二

 神戸は大改造と呼べるほどの移籍組の大量起用が功を奏し、リーグ再開後2勝1分と調子を上げ、あと少しで最下位を脱出できるところまでこぎつけた。一方、C大阪も得点力不足には苦しみながらも守備陣が以前の安定を取り戻し、こちらも1勝2分と上り調子で迎えた対戦となった。



 神戸は試合開始前から大きなハンデを負っていた。戦力的にはもちろん精神的にも大黒柱といえる三浦淳宏が両足アキレス腱炎症という理由で欠場したのだ。そこでワントップの下にホルヴィとイヴォを並べ、左サイドに菅原を置いた。さらにGKも掛川の負傷で徳重健が入る。昨年11月にレンタル移籍先のC大阪の一員として踏んだ長居のピッチに戻ってきた形だ。

 キックオフからやや神戸が押し気味で進む。遠藤と佐伯で組む中盤の守備がうまく機能しC大阪は両サイドへの展開を阻まれ、苦しい時間が続く。救いはケガから復帰し黒部に代わって前線に立った西澤のポストプレーだけだ。

 20分を過ぎ、神戸は連続して惜しいチャンスを逃す。まず右サイド奥深くへのパスを追った朴のクロスをGK吉田が取れず左ポストにはね返る。続いて再度GKの触れないホルヴィのパスをシートしたイヴォのボールがクロスバーを叩く。

 C大阪もようやく30分頃からボールを支配し攻め込み、ゼ・カルロスとのワンツー崩れから古橋が、CKのアフタープレーからゼ・カルロスがさらに西澤がシュートするが決まらない。前半最後の見せ場は右寄りの位置での神戸のFK。しかしここ最近の得点源でもあった三浦の不在を感じさせるだけだった。



 後半、ケガのためか存在感のあるパフォーマンスを見せていた遠藤が退き、攻めに持ち味のある小島が登場する。そして試合は動く。48分、C大阪ゴール正面で、DFがクリアできずもたつくところを狙った菅原が思い切りよく右足を振る。シュートはGK吉田の伸ばした手を弾き飛ばしネットを揺らした。神戸の先制点に大勢集まった神戸サポーターの歓喜の声がスタジアムの大屋根に響き渡る。

 すっかり一つのパターンになってしまったように、またもや先制されたC大阪。殴られてようやく目を覚ましたC大阪は、久藤のクロスから西澤がヘッドシュート。さらに古橋のシュート性のFKに飛び込み合わそうとするが、惜しくも実らない。しかし59分、右サイド久藤がタッチ沿いの森島に預けて自らは内側を追い越していく。森島のリターンでゴールラインまで近づき中を見る久藤。その彼の視野に走りこむ古橋が入ったのだろう。マイナスに戻すと古橋は冷静に左スミにシュートを沈めた。今度はピンクのサポーターの大歓声がスタジアムに響いた。歓声が普段よりもやや高目だったのは、「なでしこDAY」と銘打つ趣向で、女性ファンを大勢動員したためか。

 勢いに乗って一気に逆転をもくろむC大阪は西澤がヘッドで狙い、神戸も負けずにイヴォの粘っこいキープからのクロスを小島がボレー。しかしGK吉田がファインセーブで阻む。西澤はきれいなターンから左足で果敢に狙う。ともに一点をめぐり激しい攻防を見せるが、守備陣の踏ん張りで決着をつける得点には至らない。

 そして75分、森島に代わっていた徳重隆が素早いスローインを受け左サイドを駆け上がり、1人を切り返しでかわしてクロスをファーへあげる。チャンスだと感じて猛烈なフリーランニングで上がったファビーニョのヘッドに正確に合い、叩きつけたヘッドはGK徳重健の手に当ったがネットを揺らした。ファビーニョの2試合連続弾で逆転された神戸は小島、交代出場の栗原を中心に攻め込むが、「無敗」の自信で粘り強く守るC大阪をどうしても崩せずタイムアップとなった。



 試合は勝ったC大阪にとって大喜びできる内容でもなく、敗れた神戸も決して悲観すべき内容ではなかった。C大阪は、あいかわらず先制点を献上してしまう、まずい戦いが続き、勝利は神戸に三浦、遠藤というケガ人が出たことに助けられた結果だろう。この時期、残留決定と「安心」するにはまだ早すぎ、しかし「優勝」は遥か彼方。昨季苦しみぬいた選手たちを中心に一つでも上の順位を求める貪欲さが要求される。

 神戸は再開後の試合では得点源でもあった三浦の欠場はやはり大きなマイナス要因だった。しかし常に三浦に頼った戦い方では、望みどおり混戦となってきつつある残留争いを勝ち切ることは難しい。移籍組に簡単にポジションを奪われた旧レギュラー選手たちの激しい突き上げが望まれる。


(セレッソ大阪) (ヴィッセル神戸)
GK: 吉田宗弘 GK: 徳重健太
DF: 前田和哉、ブルーノ・クアドロス、柳本啓成 DF: 金古聖司、マルティン、北本久仁衛
MF: 久藤清一(81分/苔口卓也)、ゼ・カルロス(74分/黒部光昭)、ファビーニョ、下村東美、古橋達弥 MF: 朴康造、菅原智、佐伯直哉、遠藤彰弘、(45分/小島宏美)、ホルヴィ
FW: 森島寛晃(69分/徳重隆明)、西澤明訓 FW: イヴォ(88分/石澤典明)、平瀬智行(64分/栗原圭介)
SUB: 伊藤友彦、布部陽功 SUB: 本田征治、田中英雄
<前へ次へindexへ>
topnewscolumnhistoryspecialf-cafeabout 2002wBBSmail tolink
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送