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 頑張れ!女子サッカー 05/05/24 (火) <前へ次へindexへ>
好天気の下、開門を待つファンの列。

 なでしこジャパン、ニュージーランドを一蹴
 KIRIN WORLD CHALLENGE キリンチャレンジカップ2005 
 なでしこジャパンvs.ニュージーランド女子代表
 取材・文/西森彰
2005年5月21日(土)12:30キックオフ 国立スポーツ科学センター西が丘サッカー場 観衆:3,495人 天候:晴
試合結果/日本女子代表6−0ニュージーランド女子代表(前2−0、後4−0)
得点経過/[日本]澤(27分、46分)、永里(35分、65分)、宮間(78分)、須藤(88分)


 国立スポーツ科学センター西が丘サッカー場には、5月にもかかわらず、夏を思わせる強い日差しが照りつけた。「チケットの前売りが今ひとつだったので、心配していたんですが、これだけ入ってくれて良かった」と胸を撫で下ろしていたのは、鈴木保L・リーグ事務局長。観衆は3,495名。ナビスコカップが同日開催されていたことを考えれば、満足すべき数字だろう。

 28度という気温は、冬に向かっている南半球からやってきたニュージーランド女子代表に、大きなダメージを与えていたようだ。「2日前に到着したばかりで、しかも長旅の後だった」とミック・レナード監督が語っていたが、ニュージーランドの選手たちのコンディションはそれほど良くなかった。

 それに対して日本は、僅か3日ではあったが「積極的にボールを奪って主導権を握ろうと取り組んできました」と大橋浩司監督が言うように、チームが目指す方向性をさらに突き詰めていた。実力が上のチームが、より力を入れて準備し、ホームの試合に臨んだのだから、間違いが起きるわけもなかった。



 日本の4−2−3−1に対し、ニュージーランドは4バックの前でレベッカ・オニールが1ボランチを務め、その前にヘイリー・ムアウッド、レベッカ・サウデンのふたりが並んで逆三角形を作る4−5−1。ニュージーランドのレナード監督が立てていたゲームプランは、両サイドバックが上がった裏のスペースを使うこと。トップ下に並んだムアウッドとサウデンのふたりがサイドバックの裏を突こうという狙いだった。

 しかし、右SBの川上直子は序盤から果敢に勝負を仕掛けて主導権を握り、対面するマーリーズ・オーストダムとサウデンを引きずって、相手の陣内に押し込んでしまう。「あの辺りは駆け引きですね。結果的に、こちらが受けに回ることがなかったので、体力的にもそれほど消耗しなかった」(川上)。この右サイドから上がるクロスで攻勢に立つ日本は、セカンドボールも酒井與惠と柳田美幸がきっちりと拾い、ハーフコートゲームになった。

 彼我の力差を認め、9人で守り始めたニュージーランドに対し、ポストを叩いた大野忍のシュートをはじめ、永里優季や川上が決定的なチャンスを得ながらもシュートミスで、なかなか得点できない。西が丘のスタンドのイライラを散らす得点が生まれたのは26分。永里、酒井と日テレ勢のパス交換が起点になり、大野が右から中央に戻したボールを酒井がスルー。待ち構えていた澤がきっちりと枠に蹴って、代表50ゴール目を記録した。

 ここからニュージーランドも2つのコーナーキックを得て、反撃を開始するかに見えたが、次のゴールも日本サイドに生まれた。左サイドのスローインから大野がドリブルし、中央に戻すと永里が左足で代表初ゴールを記す。この他にも安藤梢がドリブル、シュートでいくつかチャンスを作ったなでしこジャパンは、スコア以上の内容で前半を折り返した。



 それでも大橋浩司監督は不満だった。「前半は、ボールは動いているけれども、人が止まっていた」。そこでスペースを作り、活かせる宮間あやを起用した。キビキビとプレーし、コンディションの良さは見せていた宮間だが、この日はやや気負いが目立った。澤、永里の2得点の起点となり、自身も1ゴールを決めたのは、並の選手なら大活躍と言えるが、彼女自身のポテンシャルを考えれば、やや物足りないデキ。

 だが、宮間がピッチに入ったことが、チームにとっては新たな刺激を生み出した。特に左SBの宇津木は「ある程度は緊張していた」という前半とは打って変わり、同じA代表デビューの中岡麻衣子や、宮間などU-19アジア選手権で一緒にプレーしていた選手がピッチに入るにつれて、ボールを呼び込み仕掛けていく回数が増えていく。

 宇津木の攻撃姿勢に圧倒されたニュージーランドは、50分台にアウッド、オーストダムが掴んだ2つの決定機を、21歳のGK福元美穂に防がれ、万事休す。「私たちのチームは、今日はベストを尽くした。そして自分たちよりも強いチームが相手だった」(レナード監督・ニュージーランド女子代表)。イギリス人の指揮官は、潔く敗北を認めた。



「まだまだプレーの質という点では、パスがぶれたり、判断が悪かったりして、そこからボールを奪われてピンチが生まれたりしていたんじゃないでしょうか。もっともっとハイレベルなチーム、ゲームになってくると修正が必要なんじゃないかなと感じたゲームでした。ただし、選手たちが非常に暑い中、ハードワーク、戦う姿勢を見せてプレーしてくれたんじゃないかなと思っています」

 勝った日本の大橋監督は、選手のハート、戦術理解の浸透を収穫に上げながらも、細かい部分でミスがあったことを指摘した。そして「このチームが現時点でのベストメンバーか?」との質問に対しては、言葉を濁した。実戦を通してテストし、チャンスを与えるために選ばれた選手が数名含まれていたからだ。

 先月、話を聞いた時にも、大橋監督はグループ全体のレベルアップを説いていた。「東アジア選手権はローテーションでメンバーを回しながら戦ってみます。ボロ負けするかもしれないけれども、現時点で30名から40名の『ラージグループ』を作っていかないと、ワールドカップ、オリンピックの時に苦しくなりますから」。



 就任以来、世界大会でアメリカ、ドイツに勝てるチーム作りを念頭に置き、指導にあたってきた大橋監督。厳しい言葉は「彼女たちなら、まだまだできる」という信念の裏返しである。


ミック・レナード監督(ニュージーランド女子代表)記者会見
大橋浩司監督(日本女子代表)記者会見
日本女子代表選手インタビュー


(日本女子代表) (ニュージーランド女子代表)
GK: 福元美穂 GK: パム・イエーツ
DF: 川上直子(73分/山岸靖代)、磯崎浩美、須藤安紀子、宇津木瑠美 DF: プリシラ・ダンカン(H.T/メリッサ・レイ)、マイア・ジャックマン、レベッカ・スミス、サラ・ギブス(85分/ペトリア・レニー)
MF: 酒井與惠(80分/高橋彩子)、柳田美幸(73分/中岡麻衣子)、安藤梢(H.T/宮間あや)、澤穂希、大野忍(66分/大谷未央) MF: レベッカ・オニール(66分/カースティ・ヤロップ)、シモーネ・フェラーラ、ヘイリー・ムアウッド、レベッカ・サウデン(78分/ハナ・ブロムリー)、マーリーズ・オーストダム
FW: 永里優季(80分/北本綾子) FW: アンバー・ハーン(H.T/ミシェル・ケインズリー)
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