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 頑張れ!女子サッカー 04/07/18 (日) <レポートに戻る>
日本女子代表インタビュー:今はやるべきことをしっかりやる
大谷未央選手共同インタビュー(7月13日・御殿場合宿にて)


 スピードと俊敏さを生かしてピッチの中を走り回る。それが日本のストライカー・大谷の持ち味だ。昨年度のL・リーグでは得点王。昨年、行われた女子W杯の対アルゼンチン戦ではハットトリックを達成し、その力が世界でも通用するところを見せた。アテネの初戦で当たるスウェーデンはW杯2位の強豪だが、DFラインの足元が弱いという欠点も持つ。前から激しくボールを追いかける大谷選手のプレーが大きな鍵を握ることは間違いない。


・先ほど監督のほうから、スウェーデンのディフェンスラインに足元が弱い選手がいるということでした。北朝鮮戦と同じようにどんどんフォワードに当てていくという戦術がとられると思うのですが。

 そうですね。相手の足元が弱いということで、こっちからもプレッシャーはかけやすい。どっちに追い込むというよりも、とにかく向こうのミスが誘えるんじゃないかと。前から良いディフェンスをして、ボールを奪って次につなげるというサッカーができると思うんです。それは徐々に練習していかないと。


・フォアチェックもサイドを限定するのではなく?

 まあ、どちらかというとサイドが弱い。ボールウォッチャーになるということもあるんで、2人でうまく追い込む。そして前で2対1で追い込んで、後ろでとるのもひとつですけれど、追い込むだけでなく、その場でプレッシャーをかけてとれるのが理想です。前でとるというのは、次の早い攻撃につながりやすいし、狙って行きたいです。


・そのあたりは代表だけじゃなくって、TASAKIでも同じ役割ですが。

 そうですね。TASAKIでも同じようなサッカーをしているので、そのあたりは特に違和感は無いですね。


・アテネはかなり暑いのが予想されますが、大谷さんはかなりピッチ上を動き回るスタイルです。

 自分は「暑いとバテる」というのは感じない。(豊富な運動量で走り回る)そのスタイルが持ち味だし、暑いのは相手も同じ。そこで自分が動き回ることで相手を疲れさせるということもある。自分のスタイルは貫きたいと思う。暑さとかは、比較的に気にならないほうです。


・後ろの選手に対する注文は。

 宮本選手なんかはこっちが動き出すとそこにくれますし、特に注文というよりも後ろの選手に任せています。


・何か役割が変わったということは?

 私の場合は特に無い。動き出しを早くするということぐらいであまり変わったところはありません。


・今日は上田監督自ら、セットプレーの練習を指導されていましたが。

 まあ「そういうのもあるよ」というぐらいのもので、どれがというのではない。「持っておけば『もし』という時に使えるので、持っておきたい」という監督のイメージで練習したと思います。


・ワールドカップのアルゼンチン戦ではハットトリック。今度のスウェーデン戦ではこうすればとれるというイメージはある?

 まだそういうイメージというのはありません。イメージは沸かないし、まだメンバーの発表も無いし。まあ、今はやるべきことをしっかりやる。もし、そこで自分が出るのなら、やっぱり「点をとってやろう」という意識はかなりあります。


・L・リーグと代表、ハードな日程が続きますが。

 スケジュール的には、リーグのほうもちゃんとやらなければいけないので。(代表とリーグで)切り替えていますね。リーグではチームのことを考えていますし、代表ではメンバーに入るためにやっています。そのあたりを使い分けないとやっていけないです。


・TASAKIと代表でどのあたりが違いますか?

 守備の面くらいですかね。別にTASAKIでも同じような感じなので、それほど違和感無くプレーできる。同じ2トップでやっているし。


・同じ部屋のチームメイトとは?

 個性的な選手が多いんで。なかなかゆっくりサッカーだけの話じゃないですけれども、たわいも無い話やくだらない話をしているほうが多いです。ピッチに入ればサッカーの話ができるんで。いい感じでやっていますね。


・荒川選手とはリーグ戦でも得点王争いを演じていますが?

 向こうも様子は窺ってきます(笑)。「昨日もとったん?」とか。「とったよ」というと「ふーん」という感じで。
 お互いにリーグ戦では得点のほうで争っているんで、やっぱりすごい刺激にはなりますね。そういう危機感をもってやれるのは良い。自分のためでもあるし、チームにとってもプラスになると思います。


・大谷さんは性格的にはFW向きですか?

 上田監督には「もっとズル賢くなれ」とか「優し過ぎる」とか言われましたね。ただ、だいたいゴール前で呼ばれても、無視して打っちゃうほうなんで、その辺はFWに向いているのかなと思いますけれども。


・上田監督のアドバイスの真意は?

「そこは強引に行っても良いんじゃないか」ということだと思いますけれども。ペナルティエリア内でも「もっと仕掛けて良いんじゃないか」と。そういうことを言っているのだ思います。今シーズンは特に仕掛ける位置を、リーグ戦を通して、かなり自分も意識はしていますね。


・前回のシドニーの時は、テレビで見ていかがでしたか?

 女子サッカーがオリンピックという意識も無かったんで、一ファンとして見ていました。男子サッカーもそうですけれど、マラソンとか水泳とか見ていました。


・そのオリンピックに出場することになります。

 まだ自覚が無い。本当に想像もつかない雰囲気なんだと思う。今は、オリンピック選手というより、サッカーの日本女子代表という意識です。かなり楽しみですね。そういうすごい舞台に出るって考えると、素晴らしいし、楽しみです。


・ワールドカップは?

 自信がついたのはワールドカップですね。
 アジアの大会でもそれなりに点はとっていましたけれど、アジアの中はアジアの中で、やっぱり、世界に出ないと分からないというところはある。
 親善試合だったら、どうしても外国の選手は「手を抜く」というか「本気にならない」というイメージがあった。ワールドカップは本気同士のぶつかりあいだったから、そういったところで自分のプレーで持ち味が出せた面があった。そこはかなり自信にはなりましたね。


・具体的には、3試合のどれでしょうか?

 アルゼンチン戦はかなり手ごたえを感じましたね。だけどアルゼンチン戦はとれて当たり前な感じですね。その他のドイツ、カナダに対しては「これが通用するんだ」っていう部分と「ここは全くダメなんだ」っていう部分があった。ダメばっかりじゃなかったので、それは「すごく次につながるな」って思いました。


・どういったところが通用した部分ですか?

 前を向く姿勢とか。バタバタしたところもありますが、ゴール前でどういったところで飛び込むか。体の大きい選手にはどういう判断ですり抜けられるか。どういうタイミングで振り向くのか。そういったことですね。


・1トップ2シャドーと2トップのどちらが向いてますか?

 自分の運動量が軽減されるのは2トップなんで、大事なところで力が発揮できやすい。どうしても1トップだとすごく長い距離を走った記憶がある。それに比べると2トップのほうが、守備に対してはある程度の限定でいける。次の奪った後の力が出しやすいですね。


・2トップだとコンビネーションが重要になりますが。

 部屋もそうですけれど、荒川選手とは長い付き合いをやっているんで、そんなにコンビで困るということは無い。部屋でよく話はしているし、そういった面では問題はありません。


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